農業生産技術管理学会誌
Online ISSN : 2424-2403
Print ISSN : 1341-0156
20 巻, 1 号
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  • 川上 昭太郎, 水野 達太, 村松 良樹, 坂口 栄一郎
    原稿種別: 本文
    2013 年 20 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 2013/06/15
    公開日: 2019/04/11
    ジャーナル フリー
    バラ切り花の非破壊水分推定式を作成することを目指し,試料として茎を切り出して曲げ荷重を測定することでバラ切り花の茎の水分推定式を作成した.その結果,説明変数としてΔPmaxを用い,3種類の異なる栽培時期の試料で推定式を作成することで,単一栽培時期の試料による推定式と比べて汎用性のある推定式を作成することができた.さらに,説明変数に平均茎径を加えて重回帰分析により推定式を作ることでΔPmaxを用いたときより汎用的な水分推定式を作成することができた.
  • 森 聡, 松家 義克
    原稿種別: 本文
    2013 年 20 巻 1 号 p. 7-13
    発行日: 2013/06/15
    公開日: 2019/04/11
    ジャーナル フリー
    焼却処分が困難となっているナシせん定枝をチップ化し,試作した簡易炭化装置を用いて炭化した.試作装置は市販の通風定温乾燥器を小改造したものであり,簡易に炭化が可能であった.真砂土に作製炭化物を混合した培養土を用いて,ナシ'幸水'苗木をポットに植え付け,生育,根量,土壌化学性を調査した.地上部の生育が旺盛となった.その効果は培養土の炭化物割合が多い場合に高かった.また,ナシ'幸水'園の土壌を局所深耕し,作製炭化物を混合して埋め戻し,生育,根量,土壌理化学性を調査した.固相率の低下,孔隙率の上昇等土壌物理性の改善や根量,根の活性の増加がみられた.以上のことから,簡易炭化装置の使用により,ナシせん定枝の簡易炭化が可能になり,作製炭化物の土壌処理により,ナシ土壌の物理性改善およびナシ樹の生育促進が図られた.
  • 木下 貴文, 桝田 正治
    原稿種別: 本文
    2013 年 20 巻 1 号 p. 15-22
    発行日: 2013/06/15
    公開日: 2019/04/11
    ジャーナル フリー
    防根ひも給水法において,施肥を簡略化し,培地を再利用しやすくするため,肥効調節型肥料(CRF)の新たな施与法として開発したタンク内施与法の長期促成トマト栽培への適用性を検討した.本研究では,CRFの施与方法としてタンク内施与法(TF区),培地混和法(MF区)および置肥法(PF区)の3つの方法を比較するとともに,培養液による管理法(LF区)も比較した.可販果収量はMF区,TF区およびLF区で同等であったが,それらに比べてPF区で低かった.茎葉乾物重および果実乾物重はMF区やTF区に比べてPF区で小さく,これはPF区において肥料の溶出量が少なく,それによって養分吸収量が少ないためであると考えられた.株当たりおよび果実生産1kg当たりの養分吸収量はMF区およびTF区よりもLF区で大きかった.一方,TF区において,培地中のN,PおよびKの残存量はMF区よりも小さかった.このことから,TF区では培地の養分集積が少なく,培地を再利用しやすいと考えられた.以上のことから,CRFのタンク内施与法(TF)は,防根ひも給水法による長期促成トマト栽培に適用可能であり,極めて実用的なものであると考えられた.
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