農業生産技術管理学会誌
Online ISSN : 2424-2403
Print ISSN : 1341-0156
16 巻, 2-3 号
(2・3)
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 浜田 和俊, 島崎 一彦, 西村 安代, 江川 晴香, 吉田 勝平
    原稿種別: 本文
    2009 年 16 巻 2-3 号 p. 69-75
    発行日: 2009/12/15
    公開日: 2019/04/12
    ジャーナル フリー
    本研究では,波長変換特性の異なる4種類の赤色波長変換フィルムが着生種のシンビジウム(Cymbidium finlaysonianum)におけるPLB増殖および器官形成に及ぼす影響を明らかにしようとした.PLBは,ブランクを含めた5種類のフィルムを被覆した冷陰極蛍光ランプの16時間日長の下で40日間培養した.NB-PS区とBD-PS区は培養20日後以降,PLB数を有意に増加させた.一方,ID-PS区とCD-PS区におけるPLB数はブランクと同程度で推移した.培養40日後におけるPLB数は,BD-PS区>NB-PS区>CD-PC区>ID-PS区>Blank区の順で増加した.また,NB-PSフィルムの被覆期間にかかわらず,PLB数は増加した.以上のことから,赤色蛍光フィルム(NB-PSとBD-PS)は,培養初期に被覆するだけでC.finlaysonianumのPLB増殖を促進することが明らかとなった.
  • サリットナム オラピン, 松島 憲一, 南 峰夫, 根本 和洋
    原稿種別: 本文
    2009 年 16 巻 2-3 号 p. 77-79
    発行日: 2009/12/15
    公開日: 2019/04/12
    ジャーナル フリー
    未熟果実が濃緑色のC.chinense系統'S3010'および未熟果実が黄白色のC.frutescens'S3212'の種間雑種を用いて未熟果実色の遺伝解析を行った。この結果,連続した多峰性の分布を示し,濃緑色,緑色,黄白色の3つに分けることができた。この濃緑色:緑色:黄白色の分離比は12:3:1の期待値に適合した.また,BCP_2の分離比は2:1:1の期待値に適合しなかったものの,BCP_1はすべて濃緑色になった.さらに,算出した有効因子数が1.8となったことから,未熟果実色は,2つの優性上位の主働遺伝子座の支配により濃緑色,緑色,黄白色に決定づけられ,その他の量的遺伝子座により緑色強度が支配されていると推察された.
  • 恩和 吉日〓拉, 古塚 秀夫
    原稿種別: 本文
    2009 年 16 巻 2-3 号 p. 81-88
    発行日: 2009/12/15
    公開日: 2019/04/12
    ジャーナル フリー
    中国の会社経営では,高度経済成長の下で収支計算と損益計算との間に乖離が発生していると推測される.しかし,この乖離の現状を明らかにした研究成果はない.そこで,本論文では,農業関連会社について次のことを明らかにした.第1に,農業関連会社の経営の現状である.P/LとB/Sにもとづく分析であるが,収益性は2005年まで低下し,その後上昇していた.主な低下要因として事業投資の増加に関連する費用の増加があげられた.上昇要因として需要の増加に伴って売上高が増加したことがあげられた.しかし,事業投資のために借入金を増加させたことによって,財務安全性が悪化していた.C/Fにもとづく資金循環分析であるが,財務安全性は2005年まで悪化し,2007年には健全なCFを実現していた.主な悪化要因として事業投資によって投資活動のCFが営業活動のCFを上回っていたことがあげられた.健全なCFを実現した背景として2006年と2007年の金利引上げ政策があげられた.第2に,乖離の現状として,乖離が拡大する傾向はみられず,乖離の変動が大きいことを明らかにした.第3に,乖離とその変動の要因を明らかにした.すなわち,乖離をプラス方向に大きくする要因として,借入金,増資,財務投資の回収の3つを,また,乖離をマイナスの方向に大きくする要因として,債務返済,事業投資,財務投資(1998年〜2005年)または配当及び支払利息(2006年・2007年)の3つを明らかにした.さらに,第4として,本論文をとおしてC/Fを次のように位置つけることができた.すなわち,発生主義にもとづくP/LやB/Sに対して,現金主義にもとづくC/Fは補完的役割を果たすということである.とくに,財務安全性についていえば,B/Sでは静態的な分析にとどまるが,C/Fでは経営活動を3つにわけて資金の流れを動態的に分析することができる.最後に,今後の上場農業関連会社における乖離についてであるが,2007年以降健全なCFを維持することが予測される.すなわち,減価償却費の増加,財務費用が要因となって,乖離はプラス方向に安定的に拡大する.したがって,今後,C/Fの重要性がさらに高まるであろう.
  • 小池 安比古, 田岡 みどり
    原稿種別: 本文
    2009 年 16 巻 2-3 号 p. 89-92
    発行日: 2009/12/15
    公開日: 2019/04/12
    ジャーナル フリー
    リドルフィア(Ridolfia segetum Moris)の開花に及ぼす日長の影響を調べた.8〜12時間日長の短日条件下では花芽分化せず,14時間以上の日長で花芽分化と開花が促進される長日植物であることが明らかになった.なお,早期に播種して株を充実させて,16時間日長の最低15℃の温室で栽培すれば,周年開花が可能と考えられた.
  • 門脇 正行, 安田 登, 土本 浩之
    原稿種別: 本文
    2009 年 16 巻 2-3 号 p. 93-96
    発行日: 2009/12/15
    公開日: 2019/04/12
    ジャーナル フリー
    サツマイモ苗に糖溶液を供給し,苗の発根と活着を促進することを目的に実験を行った.その結果,糖溶液の供給は発根を促進する傾向がみられた.また,糖溶液供給による発根促進効果は糖溶液の浸透圧によるものではないことが明らかとなった.さらに,効果はグルコースよりもスクロースで高いことが示された.糖溶液の供給は発根を促進するだけでなく,苗の地上部生育を向上させることで,その後の塊根の形成と肥大を促進する効果があることが示唆された.
  • 呂 慶云, 後藤 清和, 西津 貴久, 鄭 軍
    原稿種別: 本文
    2009 年 16 巻 2-3 号 p. 97-102
    発行日: 2009/12/15
    公開日: 2019/04/12
    ジャーナル フリー
    GABA (γ-aminobutyric acid) is a functional constituent, which has a variety of functions such as blood pressure reduction, diabetes prevention, and sleep improvement. Absorption of water by rice grain activates various enzymes for the generation of GABA. The rapid water absorption into rough rice during the soaking process results in a high percentage of fissuring. In this report, in order to restrict the fissuring, GABA enriching characteristics were investigated using rice grains in its paddy form. As a result, we could achieve a high quality GABA enriched brown rice. GABA content after the enriching process can be estimated by the multiple regression analysis using the soaking and enriching conditions. The most significant condition is the enriching time.
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