(1)EC値を1.5dS/mに設定したEC管理区,(2)培養液を減少量だけ追加する追加区,(3)培養液を更新する更新区,(4)かけ流し(非循環)区とした4種類の培養液管理の違いがメロンの無機成分含有率,生育および果実肥大・品質に及ぼす影響について,軽石培地で試験を行った.EC管理区は果実肥大・品質が最も良好で,栽培期間中の培養液のpH,ECおよび肥料5要素の変化が最も小さかった.EC管理区,更新区,追加区のpHは交配1ヶ月以降から低下する傾向にあった.培養液タンク内のEC値は,更新区と追加区では交配後2週間目まで低下傾向にあったが,それ以降収穫期まで上昇し続けた.以上より,軽石培地メロン栽培では,EC1.5dS/mを基準とした低濃度培養液管理でもかけ流し式と劣ることなく,果実肥大・品質が良好であった.また,培養液管理は省力的であり,さらに培養液の排液を出さないため,環境負荷の軽減に寄与すると考えられた.
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