Trends in Glycoscience and Glycotechnology
Online ISSN : 1883-2113
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ISSN-L : 0915-7352
25 巻, 141 号
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ミニレビュー
  • 糖タンパク質グルコース転移酵素の機能解明のためのプローブとなる変性糖タンパク質
    Masayuki Izumi, Tatsuto Kiuchi, Yukishige Ito, Yasuhiro Kajihara
    原稿種別: ミニレビュー
    2013 年 25 巻 141 号 p. 1-12
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/01/31
    ジャーナル フリー
    糖タンパク質の品質管理機構は小胞体内に存在し、ミスフォールドした糖タンパク質を見分けて排除している。この機構において鍵となるのがUDP-グルコース:糖タンパク質 グルコース転移酵素(UGGT)であり、ミスフォールドした糖タンパク質のみをモノグルコシル化することでフォールディングセンサーとして機能する。このモノグルコシル化は、レクチン様シャペロンであるカルネキシン/カルレティキュリンによるリフォールディングの目印となる。UGGTによるミスフォールド体の認識機構を解明するために、さまざまなミスフォールドした糖タンパク質のモデルが報告されている。生物学的手法を用いるとさまざまなモデル糖タンパク質を調製することができるが、これらは糖鎖構造とタンパク質部分の構造に不均一性が見られることが多い。最近、筆者らは均一な変性糖タンパク質を調製するために化学合成法を導入した。化学合成法では小型糖タンパク質ではあるものの、均一な糖鎖構造を持ち、かつタンパク質部分の構造を自在に可変したものを合成することができる。この総説では、化学的および生物学的手法によるミスフォールド糖タンパク質プローブの調製法についてまとめた。これらの知見は、今後糖タンパク質の品質管理機構に関するさらなる研究の推進に役立つだろう。
  • Jagodige P. Yasomanee, Alexei V. Demchenko
    原稿種別: ミニレビュー
    2013 年 25 巻 141 号 p. 13-42
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/01/31
    ジャーナル フリー
    この論文はこれまでの10年間に我々のグループが報告した合成法、戦略とその応用の概観である。主な論点は合成化学的グリコシル化のための新手法の開発である。新たな脱離基・保護基、金属配位による合成、グリコシル化におけるピコリニル保護によるアプローチを含む項目について述べる。効率的なオリゴ糖構築に向けた新戦略の創案についても述べる。新しく導入された方法、例えば、一時的な不活性化の概念、逆アームド–ディスアームド戦略、チオイミデート基のみによるオルトゴナル法とアクティブ–ラテント法、O-2/O-5の協調的効果について最近の成果から焦点を当てて紹介する。さらに、新しい自動化テクノロジー、すなわち、表面支持繰り返し糖鎖合成とHPLC支援糖鎖合成についても紹介する。
  • Chizu Morisaki, Yusuke Uemura, Reiko Sadamoto
    原稿種別: ミニレビュー
    2013 年 25 巻 141 号 p. 43-51
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/01/31
    ジャーナル フリー
    近年、細胞表面の糖鎖を可視化する研究が盛んに行われている。しかし、その多くの研究対象は主に動物細胞とマウスやゼブラフィッシュなどの脊椎動物であり、バクテリアを対象にしたものは比較的少ない。そこで、このミニレビューでは、バクテリアのケミカルグライコバイオロジーとして、バクテリア表面糖鎖のさまざまな修飾法について、遺伝子組換えを利用するものと遺伝子組換えを用いないメタボリックラベリングに分けて紹介する。
ミィーティングレポート
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