蝶と蛾
Online ISSN : 1880-8077
Print ISSN : 0024-0974
42 巻, 1 号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
  • 原稿種別: 表紙
    1991 年 42 巻 1 号 p. Cover1-
    発行日: 1991/05/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1991 年 42 巻 1 号 p. App1-
    発行日: 1991/05/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1991 年 42 巻 1 号 p. App2-
    発行日: 1991/05/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1991 年 42 巻 1 号 p. App3-
    発行日: 1991/05/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 小南 裕彦, 笠原 恵, 住吉 薫, 山口 修
    原稿種別: 本文
    1991 年 42 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 1991/05/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    東南アジアに生息するカラスアゲハ集団中には多量の遺伝的変異が保有されており,これらは特に隔離された島小集団においては遺伝的浮動と相まって種分化が進んでいることが期待される.この問題の一端を調べるために,台湾産,石垣島産,沖縄本島産,本州産の各亜種カラスアゲハ雄20匹ずつを採集し,腹部を擦り潰した全上澄みタンパクをSDS-PAGEおよび二次元電気泳動で解析した.合計のバンド数に占める異なったバンドの割合を非類似度指数(DI)として定量化すると,亜種内では,0.020, 0.019, 0.015, 0.015であり,対照区にとったミヤマカラスアゲハ内では0.014であった.他方,台湾産と石垣島産亜種間では0.212,沖縄本島産,本州産との間では,0.148, 0.128であった.石垣島産と,沖縄本島産,本州産では0.160, 0.116であり,また沖縄本島産と本州産では0,155であった.これらの値は,別種であるミヤマカラスアゲハとの間のDI,すなわち0.145, 0.128, 0.102, 0.178と殆ど同程度であり,これらの亜種間で分化が種のレベルまで進んでいる事を示し,遺伝的距離から推定した結果と良く一致している.
  • 斎藤 和夫, 熊谷 義則, 舘山 一郎, 川田 光政
    原稿種別: 本文
    1991 年 42 巻 1 号 p. 11-15
    発行日: 1991/05/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    北海道(稚内市宗谷岬,古宇郡神恵内村,小樽市塩谷,札幌市手稲山及び日高町日勝峠)のベニヒカゲ(Erebia niphonica JANSON, 1877)の幼虫,または蛹雄の生殖細胞染色体を調べ,染色体数は一様にn,19(I,II)であることが確かめられた.また,2n,38も観察された.形態及び分裂時の行動について特に注意をひく染色体はみられない.[table]蛹(手稲山)の脳神経細胞でも2n,38(♂)が観察された.性染色質は雌がプラス(+),雄はマイナス(-)であって性染色体構成が雌ヘテロ(ZW)であることが示唆された.
  • David L. HANCOCK, 広渡 俊哉
    原稿種別: 本文
    1991 年 42 巻 1 号 p. 17-36
    発行日: 1991/05/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    筆者は,雄交尾器のjuxtaやharpeの形状,腹部の色彩などからトリバネアゲハ(Ornithoptera)属はアカエリトリバネアゲハ(Trogonoptera)属よりもキシタアゲハ(Troides)属に近縁であり(HANCOCK, 1983a; MILLER, 1987)キシタアゲハ属の亜属としてもよいと考えているが,ここでは混乱を避けるため一般に受け入れられているように独立の属として扱った.本稿はZEUNER(1943)によって提唱されたトリバネアゲハ属の系統と生物地理学的関係ならびにそれ以降の分類体系を再検討するものである.その結果,本属に13種を認めるとともにFig.3に示した種間の系統関係が推定され,本属を以下の2セクション4種群に分割した.Schoenbergia: paradisea群(paradisea, meridionalis),tithonus群(goliath, chimaera, rothschildi, tithonus) Section Ornithoptera: victoriae群(aesacus, alexandrae, victoriae), priamus群(priamus, euphorion, richmondia, croesus)従来の分類体系からの主な変更点等は以下のとおりである.O.goliathは単独の種群として扱われることが多かったが,chimaeraに最も近縁であることが推定され,tithonus群に移した.また,従来priamus群に置かれていたaesacusをvictoriae群に移した.O.euphorionとrichmondiaはpriamusの亜種とされることが多かったが,priamusよりもcroesusに近縁であると考えられ独立種として扱った.また,SUMIYOSHI(1989)は西イリアンのArfak産のarfakensisを独立種としたが,形態的差異は非常に小さいので西イリアンWeyland Mts産のtarunggarensisとともにparadiseaの亜種として扱った.本稿では,トリバネアゲハでよく報告されている雑種についての再検討も行い以下の結論を得た.(1) O. allottei: ROUSSEAU-DECELLE(1930), McALPINE(1970), HAUGUM and LOW(1978-79)などが指摘するようにO. allotteiはpriamus×victoriaeから生じた雑種である.特にHAUGUM and LOW(1978-79)はソロモン諸島のBougainvilleにおいてO. priamus urvilliana♂とO. victoriae♀の自然交尾個体を報告している.(2) O. akakeae: HAUGUM and LOW(1978一79)はO. akakeaeをpriamus×rothschildiから生じた雑種としたが,詳細な斑紋パターンの解析からpriamus aureus×tithonus misresiana f. ichwaniから生じた雑種であるという結論に達した.(3) O. rothschildi:筆者(HANCOCK, 1978, 1983a)が提唱した「O. rothschildiは西イリアンのAnggi湖付近でchimaeraとtithonusの祖先種間の雑種個体群が隔離維持されて生じた種である」という説を再度提示した.(4) Goliath×chimaera:西イリアンのWamena付近の高地ではgoliath×chimaeraから生じた雑種と考えられる個体がえられる.これはgoliathとchimaeraが従来考えられていたよりも近縁であり,この地域において遺伝質浸透が起こっていることを示唆する。(5) その他 euphorion×victoriae, goliath×tithonus, goliath×rothschildi, priamus×Troides oblongomaculatus papuensisから生じた雑種についても論じた.本稿ではトリバネアゲハ属の種分化,分布の成立過程についても考察を加えた.トリバネアゲハ属はニューギニアの中心部を起源とし,Section Ornithopteraの各種の祖先種がニューギニアの低地や,マルク諸島,ソロモン諸島,オーストラリアなどの周辺域に分布を拡大する一方,Section Schoenbergiaの祖先種の生息域はニューギニアの山岳地帯に限定されていったと考えられる.
  • 吉松 慎一
    原稿種別: 本文
    1991 年 42 巻 1 号 p. 37-45
    発行日: 1991/05/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    Aletia distinctaはMOORE(1881)によりダージリンより記載された.Aletia exanthemata MOORE,1888は現在そのシノニムとして扱われている.著者はこれらのタイプ標本を調査する機会に恵まれ,ここに後模式標本を指定するとともに,雄交尾器の比較により,そのシノニム関係が疑いのないことを示した.ところでアジア産のキヨトウ類(Leucania-complex)を調査していたところ,distinctaに近縁な2新種を発見した.1種はインドからのspeciosa sp. n.で,もう1種は台湾産のhannemanni sp. n.である.これら3種の雄は腹部腹方基部に黒色の毛束を持ち,また翅の裏面に銀鱗を備えるが,WARREN(1913)はdistinctaの他にそのような形質を備えるものとしてインド・オーストラリア区より9種を挙げている.本論文で扱った3種の形態的差異は以下のとおりである.外見的な差としては,distinctaの前翅はほぼ一様な黄褐色だがspeciosaでは外横線にそって黒褐色の帯があり,hannemanniでは前翅中央部が黒褐色となる.雄交尾器においてはcucullusの形態およびcoronal spineの配列の仕方,cornutiの長さ等がこれら3種の主な区別点となる.Speciosaの雌は未知であり,他の2種の雌の交尾器はductus seminalisのcervix bursaeにおける付着位置等により区別することができる.
  • 原稿種別: 付録等
    1991 年 42 巻 1 号 p. App4-
    発行日: 1991/05/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1991 年 42 巻 1 号 p. App5-
    発行日: 1991/05/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1991 年 42 巻 1 号 p. Cover2-
    発行日: 1991/05/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1991 年 42 巻 1 号 p. Cover3-
    発行日: 1991/05/20
    公開日: 2017/08/10
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