蝶と蛾
Online ISSN : 1880-8077
Print ISSN : 0024-0974
59 巻, 4 号
選択された号の論文の19件中1~19を表示しています
  • 原稿種別: 表紙
    2008 年 59 巻 4 号 p. Cover1-
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2008 年 59 巻 4 号 p. App1-
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2008 年 59 巻 4 号 p. App2-
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2008 年 59 巻 4 号 p. App3-
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 黄 国華, 小林 茂樹, 広渡 俊哉
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 4 号 p. 261-266
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    クロスジキヒロズコガ Tineovertex melanochrysa (Meyrick, 1911)は,小型のヒロズコガ科の一種で,本州,四国,九州,国外では,台湾,インドに分布することが知られている.本種の成虫は昼間に活動し,発生時期には比較的多くの個体が見られる.本種の雌交尾器は特異で,第8背板にメディアンキール(median keel)をもつ,産卵器の先端が鋸歯状となるなど,マガリガ上科にみられるような「突き刺すタイプ」となっている.この特異な形態から,本種が生きた植物の組織内に卵を産み込むのではないかと推定されていたが,実際にどのような産卵習性をもつかは不明であった.また,幼生期の生態などについても不明な点が多かった.著者らは.2007年7月上-中旬に大阪府能勢町三草山,および採集した成虫の行動を実験室で観察した.野外での観察の結果,雌はシダ植物のシシガシラ Blechnum nipponicum (Kunze) Makinoの葉の裏面に産卵するのを観察することができた.また,室内での観察により,卵は成葉の複葉裏面の組織内に1個ずつ複数個が産み込まれること,孵化後に組織から脱出した幼虫は植物体を食べずに地面に落下し,ポータブルケースを作って,枯れ葉などを食べることが明らかになった.本種の生活史は原始的なヒゲナガガ科とよく似ており,生きた植物に産卵する習性をもつことはヒロズコガ科では例外的である.世界的に見るとフィリピンに分布するIschnuridia Sauber, 1902とインド-オーストラリアに分布するEctropoceros Diakonoff, 1955などの属の種が類似した雌交尾器の形態をしていることが知られているが,生態に関する情報は少なく,これらが単系統群であるかどうかについても今後の検討が必要である.本種はMeyrick (1911)によってインド産の標本をもとに記載され,その後,台湾と日本から記録された.大阪府大の所蔵標本を中心に調査した結果,日本国内では以下の府県での分布が確認された.成虫が採集されたデータによると,本州・四国・九升|では年1回,琉球列島(八重山諸島)では少なくとも年2回発生し,近畿では,3-4齢幼虫で越冬すると考えられる.分布:本州(大阪府),四国(高知県,愛媛県),九州(福岡県,鹿児島県),琉球列島(石垣島,西表島,与那国島);台湾;インド.
  • 那須 義次
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 4 号 p. 267-276
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    日本産Lopharcha属2種の幼生期を記載した.これら2種の幼虫は,ハマキガ科のなかでは非常にユニークな形をした尾叉をもつことが判明した.2種の尾叉はいずれも三角形で表面に微小な刺を,外縁にやや長めの刺をもつ.同様な尾叉はニュージーランドに分有する同属のL. insolita (Dugdale)に見られるだけである.幼生期が明らかな本属の3種がともに特徴的な是叉をもつことから,この形質は本属の固有新形質であると考えられた. スジケマダラハマキ Lopharcha psathyra Diakonoff 成虫は4月下旬から6月中旬,7月中旬から9月まで採集されているので,おそらく年2化と思われる.11月にシロダモの実に潜っている幼虫を得た.分布:本州,四国,九州. ヤブニッケイマダラハマキ(新称) Lopharcha kinokuniana Nasu, sp. nov. 前翅開張11-15mm.前翅は黒褐色で,隆起鱗粉の束をもつ.外部表徴は前種に類似するが,本種の前翅は前縁に半円形の褐色リングをもつこと(前種は基部1/2に明瞭な2黒褐色横線を有する)で区別できる.♂♀交尾器による識別は容易である.幼虫はヤブニッケイの葉を中肋から内側に二つに折り曲げ刃状のケースを造り,中に潜んで葉裏の表面を摂食する.分布:本州(和歌山県).
  • 高橋 真弓
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 4 号 p. 277-284
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    Immature stages, egg, larva and pupa of Ypthima wenlungi Takahashi (Nymphalidae, Satyrinae) are described with developmental process and food plants. This species has peculiar characteristics in the larval and pupal stages which are distinguished clearly from those of Y. multistriata and Y. esakii, which are apparently similar to this species in adult wing pattern.
  • 丸山 清, 上原 二郎
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 4 号 p. 285-290
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    スマトラからオバケセセリ属(Capila)の新種を記載した.大陸からマレー半島,ボルネオ島に広く分布する♂の斑紋が白いピエリドイデスオバケセセリ(Capila pieridoides)の各亜種とは,♂については,前翅に黒紋があること,後翅(裏面)の中室に黒紋がないこと,バルバの形状が異なることにより区別ができ,♀については,ピエリドイデスオバケセセリ各亜種の既知の斑紋が褐色であるに対し,新種は白色であることにより区別できる.ラオスからプラソブスクトラガセセリ(Pintara prasobsuki)の新亜種P. prasobsuki laoを記載した.北タイから記載された原名亜種(Pintara prasobsuki (Ek-Amnuay, 2006))とは,前翅中室の透明班が新亜種は2個であるのに対し,原名亜種は1個であることにより区別できる.なお,プラソブスクトラガセセリは,当初,パウリプネタタオバケセセリ(Capila pauripunetata)の亜種として記載されたものである.また,プラソブスクトラガセセリの外観はパウリプネタタオバケセセリ(Capila pauripunetata)と酷似する.しかしプラソブスクトラガセセリは下脣鬚第2節が前面に突出し第3節が長いことにより,下脣鬚第2節が直立し第3節が短いパウリプネタタオバケセセリと区別できる.また,下脣鬚第2節下部の色彩は,プラソブスクトラガセセリが白っぽいのに対し,パウリプネタタオバケセセリは薄黄色となる.さらに♂交尾器は著しく異なる.ラオスからクロテンセセリ属(Coladenia)の新種を記載した.中国西南部から記載されたビトレアクロテンセセリ及びシエイラクロテンセセリに似るが,ビトレアクロテンセセリのが灰色,シエイラクロテンセセリの下脣鬚第2節下部がオレンジ色であるのに対し,新種は白色を帯びる点が異なる.また,新種の後翅外緑部は白色となる点により区別できる.
  • 高橋 真弓
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 4 号 p. 291-292
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    Morphological characteristics of the female of Ypthima wenlungi Takahashi (Nymphalidae, Satyrinae) are described in comparison with the male.
  • 加藤 義臣, 宮内 司
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 4 号 p. 293-300
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    Larval development and diapause of the alien nymphalid butterfly Hestina assimilis assimilis, which was accidentally introduced into Kanagawa Prefecture, central Japan were investigated under various photoperiodic conditions at 20℃ or 25℃. The larval diapause, which was linked with the formation of a short horn head, was frequently induced at the 4th-instar by a short photoperiod of 12L-12D or less, and averted by a long photoperiod of 14L-10D or more at 20℃. The critical photoperiod was around at 13L-1 ID. At 25℃, although larval diapause was induced by short photoperiods, its ratio was about 50% and some short horn individuals did not enter diapause. This is in contrast with the cases of many temperate native Japanese butterfly species where diapause is completely induced under such conditions, suggesting that this population may have come from warm temperate or nearly subtropical regions located at a rather low latitude. In addition, development during middle larval life was greatly retarded under an intermediate photoperiod such as 13L-11D. This retardation may be important in synchronizing their life cycle with seasonal changes in air temperature and day-length, but it remains unclear whether this functions fully in the climatic conditions of central Japan, which are unfamiliar to this butterfly.
  • 船越 進太郎
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 4 号 p. 301-304
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    ライントランセクト法によりカノコガ Amata fortunei fortunei (Orza)の飛翔個体数を2年間にわたり調べた.成虫は曇天時に最も多く飛翔し続いて雨天時に多く飛翔していた.ただし強い雨の日は,ほとんど飛翔せず,よく飛んだのは小雨の時であった.晴れた日の飛翔個体数は,曇天時の半数ほどであった.1化の発生時期は,2年間で差がなかったが,2化の発生時期には差がみられた.発生総個体数は,2004年の1化では79個体,2化で209個体,2005年の1化では224個体,2化で176個体であった.気温と飛翔個体数の間には,24℃までは相関があり,22-24℃の間に,飛翔個体数のピークが見られた.湿度と飛翔個体数の間には,特に相関が認められなかった.以上のことから,東海地方でのカノコガ成虫の発生消長は,年2回,一ヶ月弱の期間であり,飛翔個体数には,大きな変動が見られるようである.また,晴天時より曇天・雨天時の活動が盛んであり,直射日光を好まず,強い光を避けて行動する蛾であると考えられた.
  • 橋本 恵, 矢田 脩
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 4 号 p. 305-311
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    タテハチョウ科マダラチョウ亜科に属するコモンマダラ属Tirumala全9種を対象にして,雄の性標内で生成されるフェロモン運搬粒子PTPsの微細構造の比較形態学的研究を行なった.本属の種は,外観だけでなく交尾器の形状も相互に酷似するため,種間の識別が難しいとされていたが,本研究において,PTPsの形態に明確な相違が見出され,本属内のPTPsの微細構造は少なくとも4つのタイプに分けられることが明らかになった.さらに同所的に分布する種のPTPsの形態は異なるということが示唆された.揮発性物質を運ぶPTPsは,同種の雌に交尾相手を正確に認識させる機能をもつものであると考えられる.つまり,Tirumalaは種同士の外観が酷似するため,特に他の種との生殖隔離機構が重要となる.モンシロチョウ属Pierisにおいて,雄の発香物質の化学的成分やその成分比が種によって異なることがすでにわかっていることから,おそらく本属にもこのような種特異性があり,それとともにフェロモンを運ぶPTPsの形態にも反映している可能性は十分ありうる.
  • 原稿種別: 付録等
    2008 年 59 巻 4 号 p. App4-
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 目次
    2008 年 59 巻 4 号 p. ii-iv
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2008 年 59 巻 4 号 p. App5-
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2008 年 59 巻 4 号 p. App6-
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2008 年 59 巻 4 号 p. App7-
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    2008 年 59 巻 4 号 p. Cover2-
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    2008 年 59 巻 4 号 p. Cover3-
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
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