蝶と蛾
Online ISSN : 1880-8077
Print ISSN : 0024-0974
59 巻, 1 号
選択された号の論文の19件中1~19を表示しています
  • 原稿種別: 表紙
    2008 年 59 巻 1 号 p. Cover1-
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2008 年 59 巻 1 号 p. App1-
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2008 年 59 巻 1 号 p. App2-
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2008 年 59 巻 1 号 p. App3-
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 小汐 千春, 石井 実, 藤井 恒, 倉地 正, 高見 泰興, 日高 敏隆
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 1 号 p. 1-17
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    東京都内に広く分布するモンシロチョウ Artogeia rapae (=Pieris rapae)およびスジグロシロチョウ A. melete (=P. melete)の2種のシロチョウについて,東京都内全域において,過去にどのような分布の変遷をたどってきたか調べるために,アンケート調査,文献調査およびフィールド調査を行った.その結果,特別区では,1950年代から1960年代にかけてモンシロチョウが多かったが,1970年代以降スジグロシロチョウが増え始め,1980年代には都心に近い場所でも多数のスジグロシロチョウが目撃されるようになったが,1990年代以降,再びスジグロシロチョウの目撃例が減少し,かわってモンシロチョウの目撃例が増加したことが明らかになった.さらにこのようなモンシロチョウとスジグロシロチョウの分布の変遷は,特別区以外の郊外の市町村や島嶼部でも見られることがわかった.
  • 安 能浩, 小林 茂樹, 村瀬 ますみ, 広渡 俊哉
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 1 号 p. 18-22
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    原記載以降ほとんど記録がなかった日本産ハモグリガ科の2種について,分布,寄生植物,幼生期などの情報を追加した. ヤスダハモグリガ Lyonetia yasudai Kuroko 本種はKuroko (1964)によって和歌山県那智産の標本をもとに記載されたが,それ以降は追加記録がなかった.著者らは,2007年5月下旬に和歌山県白浜市安居(日置川流域)でバクチノキ(バラ科)に潜るハモグリガ科の幼虫を採集した.当初この幼虫は,本種に近縁なバクチノキハモグリガLyonetia bakuchia Kurokoと思われたが,羽化させた成虫の交尾器を確認したところ,ヤスダハモグリガであることが分かった(ヤスダハモグリガではaedeagusの先端近くの腹側に数個の逆棘があるが,バクチノキハモグリガではこの棘がない-Kuroko, 1964, 1982).その他に各地で得られた標本によって本種の分布・寄主を追加するとともにこれまで報告がなかった幼虫の潜孔,蛹,繭などの写真を示した.幼虫は寄主植物の柔らかい新葉に縁状の潜孔を作り,終齢幼虫は淡黄緑色.蛹は淡緑白色,頭頂部の1対の突起は尖らず不明瞭で腹部の気門の突出も弱い.黒子浩,久万田敏矢両博士の飼育記録なとからも,本種はいくつかの常緑のバラ科植物を利用することが明らかになったが,原記載のアカガシという記録については,再確認する必要がある. 寄生植物:アカガシ(ブナ科),リンボクノマクチノキ(新記録),カナメモチ(新記録)(バラ科).分布:本州(和歌山県,三重県(新記録)),四国(高知県)(新記録).バクチノキハモグリガ Lyonetia bakuchia Kuroko 本種は同じくKuroko (1964)によって鹿児島県の佐多岬半島産ならびに屋久島産の標本をもとに記載されたが,筆者らは静岡県函南町(函南原生林)でバクチノキに潜る本種の幼虫を採集した.Kuroko (1964-1982)は本種の成虫は10月下旬から11月に出現するとしているが,静岡県函南町では,2002年6月に幼虫がバクチノキから採集され,成虫は6月下旬に羽化した.おそらく,年に数回発生するものと思われる. 寄生植物:バクチノキ(バラ科).分布:本州(静岡県)(新記録),九州(鹿児島県).なお,本研究の一部は(財)新技術開発財団の助成によって行われた.
  • 井上 大成
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 1 号 p. 23-28
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    2006-2007年にかけての冬に,茨城県つくば市でチャバネセセリの越冬幼虫を観察した.幼虫の密度は,建物の南側の壁に近い草地で高かった.ここではチガヤは冬の間緑色を保っており,幼虫は暖かい日中には活発に活動していた.直射日光の当たる建物の南側の越冬場所では,2月には日最低温度は0℃近くまで下がったが,晴れた日の最高温度は30℃前後にも達した.4月に野外から採集され網室で飼育された幼虫は,4月上旬-5月下旬に蛹化し,5月中旬-6月上旬に羽化した.幼虫は蛹化前に0-3回脱皮した。蛹期間は4月に蛹化した場合には22-35日で,5月に蛹化した場合には16-21日だった.また,野外の壁際の草地に設置したマレーズトラップでは5月中旬に雌成虫1匹が捕獲された.チャバネセセリは北関東の内陸でも,少なくとも暖冬の時には野外越冬していることが明らかになった.
  • 百々 由希子, 三枝 豊平, 千葉 秀幸, 西山 智明, 広渡 俊哉, 石井 実, 八木 孝司, 長谷部 光泰, 毛利 秀雄
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 1 号 p. 29-41
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    日本産セセリチョウ全37種について,ミトコンドリアND5遺伝子領域787塩基対とCOI遺伝子領域1,110塩基対を用いて,再節約法(MP)と最尤法(ML)により分子系統樹を構築した.本邦に2種以上を産する7属,すなわちビロウドセセリ属,チャマダラセセリ属,タカネキマダラセセリ属,コキマダラセセリ属,スジグロチャバネセセリ属,チャバネセセリ属およびイチモンジセセリ属については,すべてブートストラップ値が100かそれに近く,単系統性が支持された.本邦に3種以上を産する4属の属内の種間関係は次の通り.コキマダラセセリ属では,コキマダラセセリとヒメキマダラセセリがそれらとアサヒナキマダラセセリより近縁.スジグロチャバネセセリ属では,スジグロチャバネセセリとヘリグロチャバネセセリがそれらとカラフトセセリより近縁.チャバネセセリ属では,チャバネセセリとトガリチャバネセセリがそれらとミヤマチャバネセセリより近縁.イチモンジセセリ属では,イチモンジセセリとオガサワラセセリがそれらとヒメイチモンジセセリより近縁.外部形態によって推定されたEvansの属グループの系統推定は概ね支持された.
  • 那須 義次, 小木 広行
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 1 号 p. 42-44
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    最近,著者の小木が北海道で採集した見慣れないハマキガを検討したところ,日本新記録のキタハイイロハマキ Eana incanana (Stephens, 1852)であることが判明した.本種は,旧北区(イギリスからロシア極東)に広く分布しているが,中国と韓国からは未記録である.本種は,前翅開張が16-18mmの中ぐらいの大きさのハマキガで,前翅の地色が白灰色,前縁中央から肛角手前に暗褐灰色の帯が走り,前縁の基部1/4に短い斜めの暗褐灰色の帯をもつことが特徴的で,近縁種と識別できる.本種の幼虫は広食性で,ヨーロッパやロシアでは,ユリ科,キク科,ツツジ科とヤナギ科から記録されており,寄生植物の芽,花,種子や葉を綴って摂食する.本種は,北海道の内陸部から採集されており,採集地はいずれも冬期の寒さが厳しい所(-30℃以下になる)で,寒冷地を好むと思われる.
  • 岩崎 暁生, 有田 豊
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 1 号 p. 45-48
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    The currant clearwing or currant borer, Synanthedon tipuliformis (Clerck, 1759) was newly recorded from Hokkaido, Japan as an alien species of cultivated currant, Ribes spp. The species is well known as a pest in Europe, and also in North America, Australia and New Zealand where introduced populations occur. The species was probably introduced into Hokkaido, Japan by unfortunate accident.
  • 島崎 正美, 入野 裕史, 金子 實
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 1 号 p. 49-54
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    石垣島や西表島などの八重山諸島では,偶発的に発生するヤエヤマムラサキ(Hypolimnas anomala)の母蝶が,産卵後の孵化から幼虫が2令に成長するまでずっと葉裏にとどまってそのままの姿勢で死ぬことが多いという特異な習性を示すことは広く知られていて,日本ではその母蝶がいなければ全く孵化しないとか,例え孵化してもその後幼虫が順調に成育できないと信じられていた.この蝶の上記習性に関しては,NafusとSchreiner (1988)が,グアム島において本邦と同一ではない餌植物で発生しているヤエヤマムラサキに関する生態研究結果を報告しているが,本邦における母蝶に関する報告例はきわめて少ない.筆者らは2001年から2002年にかけて卵保護状態にあった母蝶がいなくなったあとも正常に蝶にまで生育できた野外観察結果を報告した(蝶研フィールド,2002)が,NafusとSchreinerによる報告とはいくらか異なる知見を含む複数の野外観察事例を追加して,母蝶がいなくなっても卵から蝶まで正常に育つことは稀ではなく母蝶の保護が必須ではないとの結論を得た.ただし,本報告中でも述べたように実際に母蝶の保護がないと正常に成育できなかった例もあり,母蝶が産卵後に葉裏にとどまり続けることの真の理由解明にはさらなる調査・研究が必要である.
  • V. G. MIRONOV, A. C. GALSWORTHY, U. RATZEL, 矢崎 克己
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 1 号 p. 55-77
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    主にカシミール地方を中心に西部ヒマラヤのカバナミシャク属Eupitheciaを再検討し80種を認めた.本報は3分割した第1報で,6新種(E. phaea Mironov & Galsworthy, E. dalhousiensis Mironov & Galsworthy, E. thomasi Mironov & Galsworthy, E. vinibua Mironov & Galsworthy, E. karli Ratzel & Mironov, E. bestia Mironov & Galsworthy)の記載を含むほか,いくつかのシノニムを整理した.その中には,これまで日本でE. tabidaria Inoueとして知られるハラキカバナミシャクを含む.ハラキカバナミシャクの学名はE. subtacincta Hampson, 1895となるが,カシミールから沿海州,日本にまで分有する広域種であることが分かった.
  • 石井 実, 平井 規央, 広渡 俊哉
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 1 号 p. 78-82
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    2003年8月4日に大阪府と兵庫県の府県境に位置する大阪国際空港内においてシルビアシジミ Zizina emelinaの生息状況調査を実施した.その結果,この調査で166♂34♀,合計200個体の成虫が確認された.成虫の密度は草丈が比較的低くスズメノヒエ属の一種,メヒシバ,ムラサキツメクサ,ヘラオオバコ,ハルシャギクなどが優占する敷地内の野球場や滑走路周辺の草地で高かった.本種の主要な寄生植物と考えられるミヤコグサは,すべての地点で確認されず,幼虫はシロツメクサやヤハズソウなどを利用していると考えられた.すでに大阪国際空港周辺の本種の生息地が消失あるいは劣化していることを考えると,この空港内の個体群を維持することは,この地域における本種の保全上きわめて重要である.
  • 那須 義次, 富永 智
    原稿種別: 本文
    2008 年 59 巻 1 号 p. 83-86
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    2005年7月,筆者の一人富永は沖縄県知念村でツゲモドキを摂食している見慣れないヒメハマキガ幼虫を発見した.羽化成虫を検討したところ,日本新記録のツゲモドキヒメハマキ(新称) Metendothenia mesarotra (Meyrick)であることが判明した.本種の幼生期の形態が初めて報告された.本種は日本の同属の種とは,前翅後縁中央部に大きなオリーブ色の三角紋をもつこと,バルバ先端が尖ることで区別できる. 分有.ジャバ島,ソロモン諸島,日本(沖縄).寄主植物.ムクロジ科:Mischocarpus sundaicus Blume (Robinson et al., 2001);トウダイグサ科:ツゲモドキ Drypetes matsumurae (Koidz.) Kanehira.幼虫は寄生植物の葉を合わせるかあるいは1枚の葉を祈り曲げて,その中に潜み,葉の表面を摂食する.沖縄ではおそらく年数化すると思われる.
  • 原稿種別: 付録等
    2008 年 59 巻 1 号 p. App4-
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2008 年 59 巻 1 号 p. App5-
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2008 年 59 巻 1 号 p. App6-
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    2008 年 59 巻 1 号 p. Cover2-
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    2008 年 59 巻 1 号 p. Cover3-
    発行日: 2008/01/05
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
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