Neorufalda pullella YAMANAKAアカウスグロマダラメイガ(新称)新種pullella YAMANAKAを記載し,これを属のtype-speciesとして新属Neorufaldaを創設した.pullella YAMANAKAは北海道(釧路),本州北陸地方(富山,石川)で7月に採れた標本にもとついて記載した.Nephopterix tomisawai YAMANAKAトミサワマダラメイガ(新称)本種は新潟(淡島,佐渡ケ島),富山,石川,埼玉,静岡,香川,長崎で5月から8月に採れた標本にもとついて記載した.なお,長崎の個体(井上寛博士所蔵)はツツジの葉を綴っていた幼虫を飼育し,羽化させたものである.Eucampyla estriatella YAMANAKAシロチビマダラメイガ(新称)四国(高知),九州(佐賀),沖縄,奄美大島,で8月から10月に採れた標本にもとついて記載した種である.沖縄,奄美大島では比較的多く採れるようだが,四国,九州では稀と思われる.本種はオーストラリア,タヒチ,スマトラ,ラパ島などに分布するEucampyla etheiella MEYRICKと近縁である.Glyptoteles leucacrinella ZELLERウスオビクロマダラメイガ(新称)今までヨーロッパ,中国に分布する種として知られていたが,我が国にも分布することがわかった.日本では本州中部以西に広く分布すると思われる.筆者は群馬,長野,東京(高尾山),新潟(淡島),富山,石川,島根,伊豆諸島(三蔵島,神津島),佐賀で採れた標本を検した.Phycitodes albatellus(RAGONOT)シロホソマダラメイガ(新称)旧北区に広く分布する種として知られていたが,我が国からは今まで記録されていなかったものである.今度,富山県宇奈月町阿曽原で8月に採れた種が,本種に該当することが判明したので,ここに日本未記録種として報告した.ROESLER(1973)は本種の地理的亜種を調べ西アジア,中東に分布するものを原名亜種とし,南ヨーロッパ,中部ヨーロッパの亜種をpseudonimbellus(BENTINCK),南アジア(ネパール)の亜種をdierli ROESLER,ソ連極東(ウスリー),東アジア(中国)の亜種をussuriellus(ROESLER)としたが,筆者が検した日本産の標本はROESLERの記載から判断すると,亜種ussuriellusに属するものと思われる.
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