蝶と蛾

表紙

原稿種別: 表紙
2003 年 54 巻 4 号 p. Cover1-
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_Cover1

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日本鱗翅学会

原稿種別: 付録等
2003 年 54 巻 4 号 p. App1-
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_App1

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「蝶と蛾」投稿規定

原稿種別: 付録等
2003 年 54 巻 4 号 p. App2-
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_App2

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編集委員会

原稿種別: 付録等
2003 年 54 巻 4 号 p. App3-
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_App3

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シジミチョウ科蝶類における色彩パターン修飾と種分化

大瀧丈二, 山本晴彦

原稿種別: 本文
2003 年 54 巻 4 号 p. 197-205
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_197

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蛋白質チロシン・ホスファターゼ阻害剤であるタングステン酸ナトリウムを蛹化直後の蛹に注射すると,翅の色彩パターン修飾が見られることがヒメアカタテハにおいて示されている.これは,鱗粉細胞において,受容体型蛋白質チロシン・キナーゼによって開始される細胞内情報伝達経路が長時間活性化されることに起因すると考えられる.この論文では,ベニシジミを用いて同様の実験を行った.黒斑が縮小・消滅するヒメアカタテハとは対照的に,ベニシジミでは特に前翅裏面の黒斑列が拡大した.このような修飾は,ベニシジミばかりでなく,クロツバメシジミやヤマトシジミなど多くのシジミチョウ科蝶類においても野外で頻繁に観察されている.正常な日本の蝶の色彩パターンにおいても同様の傾向が観察された.小さな黒斑を持つゴマシジミと細長く大きな黒斑を持つオオゴマシジミとの相違はその最も顕著な例である.このような知見は,少なくともシジミチョウ科蝶類では,鱗粉細胞の分化に関わる仮説的な細胞内情報伝達経路の修飾が種分化に深く関連していることを示している.

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シロオビハマキモドキ(ハマキモドキガ科)の北海道からの記録

神保宇嗣

原稿種別: 本文
2003 年 54 巻 4 号 p. 206-208
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_206

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ハマキモドキガ科のProchoreutis属はこれまで日本から10種が知られているが,著者は新たにProchoreutis solarisシロオビハマキモドキ(新称)を北海道別海町本別海から見出したので記録した.海外ではヨーロッパからロシア,千島列島(国後島)まで記録がある.日本産の標本はDiakonoff(1986)などによって図示された大陸産のものに一致した.北海道での採集地はハマナスの混じるオホーツク海沿岸の海岸後背の乾燥した草地で,日中飛翔していた.

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アオスジアゲハ(鱗翅目,アゲハチョウ科)雄の配偶行動に影響する視覚刺激

加藤義臣, 吉岡泰子

原稿種別: 本文
2003 年 54 巻 4 号 p. 209-219
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_209

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本研究では,まず野外および温室においてアオスジアゲハの配偶行動を観察し,次に雄の配偶行動を解発する視覚刺激をさまざまな標本及び色紙モデルの提示により調べた.本種の雄はパトロール型の配偶戦略を示し,積極的に飛び回って雌を探す.雌を発見すると,雌に接近し求愛を行った.交尾が成立する場合には,雌を見つけた雄は,しばらく追飛し雌がホバリングし始めるとその周りを縦に円を描くように垂直方向に飛び,雌が翅を閉じて止まるとすぐに交尾に至った.一方交尾が不成立に終わる場合には,求愛する雄に対して雌は翅を拡げた姿勢を示し,しばしば翅をはばたかせて雄を拒否した.次に,標本モデルの提示実験により,雄は交尾試行は雌モデルに対してより頻繁に行なわれたが,接近行動は雌,雄のモデルに対して同等に行なわれた.雄の接近は翅の黄色や黒いモデルよりも青い翅モデルにより頻繁にみられた.このことは色紙モデル提示実験において明らかとなった.すなわち,青色および緑色,特に濃い青色が雄の接近には有効であり,赤,黄および黒色は効果を示さなかった.また色彩パターン,サイズおよび形は雄の接近を誘起するには重要でなかった.これらの結果は,アオスジアゲハ雄の求愛行動を誘起するには翅の青色自体が有効であり,形や大きさ,それに色彩パターンは調べた範囲では関係なかった.従って,翅の青色化を誘導する羽化後の光照射は配偶行動に重要な意味を持っていることが推察される.

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ビークマークの付いたゴマダラチョウ・オオムラサキの記録

津吹卓

原稿種別: 本文
2003 年 54 巻 4 号 p. 220-222
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_220

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Male beak marked Hestina persimilis japonica and female beak marked Sasakia charonda (Lepidoptera, Nymphalidae) were recorded, and characters of beak marked wings were described. The former is the first recorded cupture in Toshima-ku, Tokyo.

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クヌギの樹液を訪れるジャノメチョウ類のビークマーク(予報)

津吹卓

原稿種別: 本文
2003 年 54 巻 4 号 p. 223-228
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_223

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Five satyrine species were found around tree-sap sources of Quercus acutissima at Hino City in the suburbs of Tokyo in July and August 2002. In all species beak marked individuals were observed. The ratio of beak marked individuals to all captured ones were 40% and 13% in Lethe sicelis and L. diana, respectively in 4 days of July. This meant that a considerable number of beak marked Lethe butterflies were found in the field.

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スラウェシ島産Trilochana属(鱗翅目,スカシバガ科)の1新種

有田豊, Axel KALLIES

原稿種別: 本文
2003 年 54 巻 4 号 p. 229-232
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_229

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南アジア産の大型のツチバチ(Scoliidae)に擬態するスカシバガ科のTrilochana属は東洋区から8種とオーストラリア区から1種が知られている.今回スラウェシ島で得られたTrilochana属の種は調査の結果新種と認められたので記載した.Trilochana nagaii sp.n.(Figs 1-2)本種は前後翅が紫色に強く輝くことや胸部や腹部に橙黄色や黄色の斑紋がないことで容易に他の種類と区別される.Trilochana属の種はスラウェシ島からは今まで記録がなく,この種が最初の記録になる.ホロタイプ,パラタイプともに合成性フェロモンに飛来したが性フェロンは特定されていない.種名はスラウェシ島で本種を採集された永井信二氏に献名した.

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西イリアンからのMilionia属(シャクガ科)の1新種

井上寛

原稿種別: 本文
2003 年 54 巻 4 号 p. 233-236
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_233

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インドネシア西イリアンからMilionia mastrigti Inoueという新種を記載した.今のところパプアニューギニアとの国境に近いStar MountainsのMabilabol(1,450m)でとれた11♂しか知られていない.パプアニューギニアのM.isodoxa Proutと近縁だが,やや大型で翅型や前翅の帯の色が異なるし,後翅にオレンジ色の斑紋を表わすことが多い.なおisodoxaの幼虫は高地に植栽されたナンヨウスギ(Araucaria cunninghamii)の害虫として知られている.

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中国産オオイラガの1新種

王敏, 黄国華, 岸田泰則

原稿種別: 本文
2003 年 54 巻 4 号 p. 237-239
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_237

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長く1属1種とされてきたオオイラガ属(Mahanta Moore,1879)は,最近になって2種が分離され,3種を擁するよくまとまった属として知られる.中国からは,最近の2種の分離前に,模式種M.quadrilinea Moore,1879が図示,記録されていた.今春私達は,中国広東省の南嶺自然保護区でこの属の4♂を得たので,改めて交尾器を解剖したところ,既知3種のいずれとも異なる新種であることが分かったので,Mahanta yoshimotoi Wang&Huangとして記載した.この新種は,M.leworthyi Holloway,1986に最も近縁であるが,♂交尾器juxtaに生じる突起の形態が全く異なること,aedeagusの腹方の突起がやや長い点で区別できる.なお,従来中国からquadrilineaとして記録されているものがすべてこの新種かどうかは未調査である.

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ヤママユガ科の卵殻微細構造についての訂正

Richard S. PEIGLER, 吉本浩

原稿種別: 本文
2003 年 54 巻 4 号 p. 240-
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_240

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Peigler and Stephens(1986)は先にArchaeoattacus edwardsii(White)の卵の微細構造を記載,図示したが,それらは実際にはAntheraea polyphemus(Cramer)の卵であることが分かったので,訂正した.

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ヒマラヤ産Ctenognophos属(シャクガ科エダシャク亜科)の2新種

佐藤力夫

原稿種別: 本文
2003 年 54 巻 4 号 p. 241-247
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_241

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Ctenognophos eolaria(Guenee)(属のタイプ種)に近縁の2種を新種として記載するとともに,C.paerlita(Butler)をNepalから初めて記録した.また,同定確認のために調査した5種のタイプ標本を図示した.C.fuscobrunnea Sato Warren(1896)によって,Catascia eolaria ab.fuscobrunneaとして記載されたが,国際動物命名規約(条45.6.2)により無効である.あらためて,Warrenの記載の基になったAssam産の♂をホロタイプに指定し,新種として記載した.India(Assam,Sikkim)とNepalに分布.C.yoshimotorum Sato吉本浩・恵美子夫妻によって1982年8月に採集された標本に基づいて記載した.Kashmirに分布.

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イチモンジセセリの"山地(高地)型"について

西海正彦

原稿種別: 本文
2003 年 54 巻 4 号 p. 248-252
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_248

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Dimodal distribution of forewing length, or short wing type and long wing type, was found among female rice-plant skipper, Parnara guttata, in the high (and low) altitude region. This observation might suggest the presence of "stay-at-home" type in the high altitude (montane) group which has never hitherto been presumed because of difficulty in passing winter.

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CONTENTS OF VOLUME 54(中扉)

原稿種別: 付録等
2003 年 54 巻 4 号 p. App4-
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_App4

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CONTENTS OF VOLUME 54

原稿種別: 目次
2003 年 54 巻 4 号 p. Toc1-_iii_
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_Toc1

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THE LEPIDOPTEROLOGICAL SOCIETY OF JAPAN

原稿種別: 付録等
2003 年 54 巻 4 号 p. App5-
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_App5

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INFORMATION FOR CONTRIBUTORS TO TRANS. LEPID. SOC. JAPAN

原稿種別: 付録等
2003 年 54 巻 4 号 p. App6-
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_App6

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Editorial Board

原稿種別: 付録等
2003 年 54 巻 4 号 p. App7-
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_App7

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裏表紙

原稿種別: 表紙
2003 年 54 巻 4 号 p. Cover2-
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_Cover2

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目次 / CONTENTS

原稿種別: 表紙
2003 年 54 巻 4 号 p. Cover3-
発行日: 2003/09/30
公開日: 2017/08/10

DOIhttps://doi.org/10.18984/lepid.54.4_Cover3

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