蝶と蛾
Online ISSN : 1880-8077
Print ISSN : 0024-0974
64 巻, 1 号
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  • 原稿種別: 表紙
    2013 年 64 巻 1 号 p. Cover1-
    発行日: 2013/04/15
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2013 年 64 巻 1 号 p. App1-
    発行日: 2013/04/15
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2013 年 64 巻 1 号 p. App2-
    発行日: 2013/04/15
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 田所 輝夫, 新川 勉, 王 敏
    原稿種別: 本文
    2013 年 64 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2013/04/15
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    東アジアのPieris属ならびにその近縁種について著者らが行った最近の現地調査並びに分子系統分析の結果,Sinopieris davidis及びその近縁(亜)種に酷似した新しい蝶を発見するに至った.その蝶は東チベットにおいて2009年及び2012年の5月に採集されたものである.翅紋・発香鱗・生殖器を精査した結果,その蝶は独特の形態的特徴をもつことが明らかになった.Huang(1995)は新種Sinopieris gongaensisをタイプ種として新属Sinopierisを記載し,dubernardiグループ(dubernardi及び近縁種/亜種)をPieris属/Pontia属からSinopieris属に属変更した.ただし,gongaensisは後に(davidis)venataのシノニムとされた.それ以後dubernardi,davidis,venata及びそれらの関連タクサがSinopieris属に含まれることになった.ところがこの新しい蝶はSinopieris davidisに酷似しているものの,翅紋の一部がSinopieris属の記載に適合しない.また発香鱗や♂生殖器からもこの蝶がdavidisやdubernardiとは全く異なることが示唆された.さらにmtDNA因子(16SrRNA)の分子分析の結果からも,独自の分子系統を持ちdavidisやdubernardiとは全く違う系統であることが示唆された.以上のように形態的特徴及び分子系統分析の結果にもとづいて,この蝶をPieris属の新種Pieris shangrilla sp. nov.(和名:シャングリラシロチョウ)として記載した.Pieris属においては翅紋の類似性が必ずしも系統上の類縁性を意味しない.たとえば欧州におけるrapaeとpseudorapaeとの関係,中国西部におけるextensaとerutaeとの関係あるいは日本におけるmelete(スジグロシロチョウ)とjaponica(ヤマトスジグロシロチョウ)との関係同様,翅紋が非常に類似していながらもshangrillaはdavidisあるいはその近縁種とは系統が異なる別種としてチベット山脈で共存していると考えられる.
  • 田下 昌志, 山崎 浩希, 上田 昇平, 宇佐美 真一, 江田 慧子, 中村 寛志
    原稿種別: 本文
    2013 年 64 巻 1 号 p. 10-17
    発行日: 2013/04/15
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    In Nagano City and Ueda City, Nagano Prefecture, a threatened lycaenid butterfly, Plebejus argyrognomon was observed to lay eggs on and feed on the non-native host plant, Melilotus officinalis alba, which was naturalized from Central Asia to Japan. Larvae reared on M. officinalis alba could be reared to adult stage by indoor breeding. The survival rate was 2.8% reared on M. officinalis alba and 83.3% on the native host, lndigofera pseudo-tinctoria. Furthermore, the developmental period from the early larval stage to the pupa was 61.5 days (n=2) reared on M. officinalis alba and 34.6±2.4 days (n=5) on I. pseudo-tinctoria. These results suggest that the invasion of M. officinalis alba might reduce the survival rate of P. argyrognomon.
  • 寺田 剛
    原稿種別: 本文
    2013 年 64 巻 1 号 p. 18-26
    発行日: 2013/04/15
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    Sugiura and Yamazaki(2004)のStathmopoda属の1未同定種とこれに近縁であると考えられる種について検討し,S. aprica種群を認めた.また,このグループに含まれる1新種イヌビワマイコガ(新称)(S. fusciumeraris n. sp.)と日本新記録種ヒメイヌビワマイコガ(新称)(S. aprica Meyrick,1913)について記載および再記載を行った.両種は外見的特徴が互いに似ているため,成虫の外見的特徴,翅脈,雌雄交尾器を図示し,比較した.両種は外見的には胸部や前翅の斑紋で識別できる.また,ヒメイヌビワマイコガはKasy(1973)においてS. astricta Meyrick,1913と同種である可能性が指摘されているため,この2種についても外見的特徴,雄交尾器について比較を行った.その結果,両種は別種であると考えられた.ヒメイヌビワマイコガの寄主植物は未知だが,イヌビワマイコガはイヌビワ属3種を寄主植物とし,S. aprica種群の構成種の既知の寄主植物はすべてイヌビワ属である.Stathmopoda aprica種群 前翅は細く,R_1脈とCuA脈を欠く.雄の膜質の腹部第8節に発香総が発達し,交尾器のテグメンにペニキュリが発達する.雌交尾器のコルプス・ブルサエは2つのシグヌムを持ち,その内1つは2又となっている.本種群にはS. aprica Myerick,1913,S. crassella Walsingham,1891,S. astricta Meyrick,1913,S. ignominiosa Meyrick,1913,S. sycophaga Meyrick,1913,S. sycastis Meyrick,1917,S. ficivora Kasy,1973,S. ficipastica Bradley,1974,S. fusciumeraris n. sp.の9種が含まれる.1.Stathmopoda fusciumeraris n. sp.イヌビワマイコガ(Figs,1, 4, 6-10) 開帳12.7-19.2mm.前翅長6.0-9.3mm.胸部は黄色であり,前胸両側端に暗褐色,中胸中央後端に褐色の斑紋を持つ.前翅は黄色で,前縁は褐色.基部,2/5,3/4に褐色帯が走る.雄交尾器のエデアグスにはコルヌツスを持つ.雌交尾器のコルプス・ブルサエのブラとの接点付近に少数の小骨片を持つ.幼虫は寄主植物の隠花果に潜り,その内部や種子を摂食する.成虫は1-7,9-12月に発生する.本種はSugiura and Yamazaki(2004)によってStathmopoda sp.として扱われた種と同種である.分布:徳之島,沖縄本島,石垣島,西表島,与那国島;台湾.寄主植物:オオバイヌビワ,コウトウイヌビワ,ギランイヌビワ(クワ科).2.Stathmopoda aprica Meyrick,1913 ヒメイヌビワマイコガ(Figs 2, 5, 11-15) 開帳8.5-13.0mm.前翅長4.0-6.2mm.前種に似るが,前胸には斑紋が無く,中胸に黒褐色条が走る.前翅は橙色であり,前縁,基部,3/8,7/10に褐色帯が走る.前縁の条は太く,先端が2又となっている.雄交尾器のエデアグスにはコルヌツスを欠く.雌交尾器のコルプス・ブルサエに多数の骨片を持つ.本種はKasy(1973)においてS. astrictaと同種である可能性が指摘されていたが,頭部背面の色彩,雄交尾器のウンクス,グナトス,エデアグス先端の硬化部の大きさ,把握器基部のテグメンとの接点付近の太さによって識別でき,別種であることが確認された.成虫は2-3,5,7-10,12月に発生する.分布:屋久島,奄美大島,沖縄本島,石垣島,西表島,与那国島;スリランカ.寄主植物:不明.
  • 徐 海明, 王 敏
    原稿種別: 本文
    2013 年 64 巻 1 号 p. 27-29
    発行日: 2013/04/15
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    Zinaspa youngiはHsu and Johnson(1998)によって記載され,卵・幼虫・蛹などの写真が示されただけだった.今回,卵殻の表面微細構造を走査型電子顕微鏡を用いて記載した.卵殻の隆起線は網目状となって多数の小室を形成し,接合部で盛り上がって火山噴火を思わせる突起となる.精孔周辺の卵弁数は4-6と違いが見られたが,個体変異と思われる.本州の幼虫は(同じムラサキシシミ族の)Surendra quercetorumやAmblopala avidienaの幼虫に似るが,S. quercetorumの卵の隆起線結合部はより鈍く数が少ないこと,またAmblopala avidienaの卵の精孔域はより深く,隆起線結合部はよりまるみを帯びる.
  • 長田 庸平, 坂井 誠, 黄 国華, 広渡 俊哉
    原稿種別: 本文
    2013 年 64 巻 1 号 p. 30-35
    発行日: 2013/04/15
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    Robinson(1986)はアトモンヒロズコガMorophaga bucephalaとその近縁種であるM. vadonella,M. soror,M. cremnarchaの計4種をbucephala種群としてグルーピングした.その後,Ponomarenko & Park(1996)は韓国京畿道でアトモンヒロズコガに近縁なM. parabucephalaを新種として記載した.どの種も前翅の後方に茶色い大きな斑紋を有し,種によってその斑紋の形状がわずかであるが異なっている.交尾器の形状は上記の近縁種間で顕著に異なるが,成虫の斑紋が互いによく似ているため国内でも交尾器の形状に基づいた分類学的な情報が必要であると考えた.著者らは国内各地の「アトモンヒロズコガ」とされている標本を解剖し,交尾器を観察した.その結果,北海道から八重山までのほとんどの地域で得られた個体はM. bucephalaであることを確認したが,大分県日田市産の交尾器の形状がM. bucephalaとは顕著に異なり,朝鮮半島に分布するM. parabucephalaと同定できた.国内ではこの種を大分県日田市のみで確認したが,国外では朝鮮半島の他に中国広東省南嶺山脈でも確認した.なお,本種の雌交尾器を初めて図示した.1.Morophaga parabucephala Ponomarenko & Park,1996(新称) ニセアトモンヒロズコガ(Figs 1a, 2a, 3a-h) 前翅後縁の暗褐色斑の基部の幅が狭く,外縁が蛇行する.雄交尾器のバルバの後縁は直線状,サックスは細く,エデアグスは非常に細長い.雌交尾器の交尾口周辺の縁は中央で切れ込む.分布:九州(大分県);韓国(京畿道),中国(広東省)寄主:不明 2.Morophaga bucephala(Snellen,1884) アトモンヒロズコガ(Figs 1b, 2b, 4a-h) 前翅後縁の暗褐色斑の基部の幅が広く,基部が丸みを帯びる.雄交尾器のバルバの後縁は強く窪み,サックスはやや幅広く,エデアグスは細長い.雌交尾器の交尾口周辺の縁はより強く切れ込む.分布:北海道,本州,四国,九州;ロシア,中国,韓国,インド,ビルマ,マレーシア,スラウェシ島,ニューギニア島.寄主:カワラタケ(サルノコシカケ科)から得られた記録がある.
  • 間野 隆裕, 吉安 裕
    原稿種別: 本文
    2013 年 64 巻 1 号 p. 36-41
    発行日: 2013/04/15
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    A new pteropholid species, Hellinsia muraseae, is described based on specimens from Honshu to Nansei islands, Japan. The larvae of the new species fed on Melanthera species (Compositae) along the seacoast. Field observation at Hidaka-cho, Wakayama Prefecture, Honshu, revealed that the species is multivoltine without a diapause stage and passed the winter in the 2nd to 4th instar larval stadia, continuing their feeding activities.
  • 原稿種別: 付録等
    2013 年 64 巻 1 号 p. App3-
    発行日: 2013/04/15
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2013 年 64 巻 1 号 p. App4-
    発行日: 2013/04/15
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    2013 年 64 巻 1 号 p. Cover2-
    発行日: 2013/04/15
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    2013 年 64 巻 1 号 p. Cover3-
    発行日: 2013/04/15
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
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