蝶と蛾
Online ISSN : 1880-8077
Print ISSN : 0024-0974
56 巻, 4 号
選択された号の論文の20件中1~20を表示しています
  • 原稿種別: 表紙
    2005 年 56 巻 4 号 p. Cover1-
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2005 年 56 巻 4 号 p. App1-
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2005 年 56 巻 4 号 p. App2-
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2005 年 56 巻 4 号 p. App3-
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 那須 義次, 富永 智
    原稿種別: 本文
    2005 年 56 巻 4 号 p. 267-275
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    第2著者の富永により沖縄島のリュウキュウハリギリを摂食している未知のヒメハマキガ幼虫が発見された.羽化成虫を検討したところ, 日本未記録のRhopobota grypodes (Meyrick)であることが判明した.本種は前翅の後縁部と肛角域が青緑色であることにより, 同属の他の種と区別できる.本種の♀交尾器のコルプス・ブルサエは本属の固有新形質である後方の硬化したバンドをもたない.この欠失状態は本種の固有新形質と考えられる.♂成虫の後翅裏面は黒色紋をもつ.この形質は属内のいくつかの近縁な種で見られる.分布: スリランカ, ジャバ, 日本(沖縄島).寄主植物: リュウキュウハリギリKalopanax pictus (Thumb.) Nakai var. lutchuensis (Nakai) Nemoto(ウコギ科).幼虫は寄主植物の葉裏の葉脈沿いに絹糸で造られた巣(表面に糞を付着させている)の中かあるいは隣り合った葉脈の間に造られたポケット状の巣の中に潜みながら, 表面を摂食する.沖縄ではおそらく年数世代を経過すると思われる.
  • 佐藤 力夫
    原稿種別: 本文
    2005 年 56 巻 4 号 p. 276-278
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    中部ネパールの高山帯で, 中島秀雄氏が採集された4♂に基づいてCtenognophos nakajimai Satoを新種として記載した.ネパールに分布する同属種とは, 外観で容易に区別できる.また, Hemerophila cuprearia Mooreは, 私(Sato, 1994)がCtenognophos属に移したが, 交尾器の形態はむしろHirasa属として扱うべきことを示しており, そのような措置をとった.
  • 井上 寛
    原稿種別: 本文
    2005 年 56 巻 4 号 p. 279-286
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    私(1992)は台湾産としてThalassodesを5種リストした.その後Holloway (1996)によって主にゲニタリアからこの属はThalassodes, OrothalassodesおよびPelagodesの3属に分割された.T. falsaria Prout (1912)はProut (1914)によって台湾から記録されたが, 誤同定によることは確実なので台湾のリストから除外しなければならない.Holloway (1996)は本種をPelagodesに入れたが, 私はゲニタリアと雄第8腹板および背板の形からOrothalassodesに移した.Thalassodes opalina Butlerを今回新たに台湾から記録した.従来T. immissariaの亜種intaminata Inoueとされていたサザナミシロアオシャクは今回独立種とした.雄の交尾器や第8腹板の形に違いがあるし, 雌ではductus bursaeがはるかに短い.Orothalassodes pervulgatusという新種を台湾ほか東南アジア各地産の標本によって記載した.Pelagodesの3種: P. subquadraria (Inoue)クスアオシャク, P. proquadraria (Inoue)ヒメサザナミアオシャク, P. antiquadraria (Inoue)オオサザナミアオシャクは日本にも台湾にも分布していて特に問題はない.これら3種とサザナミシロアオシャクの幼虫や食草については富永(2000, 誘蛾燈(159); 2003a, b, 同上(173), (174))を参照されたい.本文に取り上げた3属は男性名詞なので, 命名法では種名や亜種名の形容詞語尾を-usにしなければならないのだが, 最近多くの学者(ことに英語圏)は原記載のときのスペルをそのまま引用しているので, 本文でもそれに従った.
  • 井上 大成
    原稿種別: 本文
    2005 年 56 巻 4 号 p. 287-296
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    In Ibaraki prefecture, Narathura bazalus was first recorded in 2000, when the species was observed in 20 municipalities in the prefecture. It then spread rapidly over the prefecture, so that by 2004, N. bazalus had been recorded in 83 of the prefecture's 85 municipalities.
  • 大島 康宏, 矢田 脩
    原稿種別: 本文
    2005 年 56 巻 4 号 p. 297-302
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    Eliot (1969)によって認められたミスジチョウ亜族の属Pantoporiaに含まれるオーストラリア区固有のPantoporia venilia (Linnaeus, 1758)を, 特に雌雄交尾器の形態によって再検討した.その結果, P. veniliaは, Igarashi & Fukuda (1997)によって報告された特異な幼虫の形態と寄主植物に加えて, 成虫の形態に今まで知られていない注目すべき特徴を持つことが見出された.これらの形態ならびに生態的特徴はPantoporiaに近縁と言われているLasippaやこれらの属を含むNeptinaの他の諸属である, Neptis, Phaedyma, Aldaniaと比較してもきわめて特異なものであり, 本種をNeptinaにおける独立の属として扱う十分の資格があると考えられた.Scudderは, 1875年に本種をすでに属Acca Hubner, 1819のタイプ種として指定しているので, 本種を模式種とするAcca Hubner, 1819を復活し, 本種に対してAcca venilia (Linnaeus, 1758)の学名を使用することを提案する.
  • 岩崎 浩明, 矢田 脩
    原稿種別: 本文
    2005 年 56 巻 4 号 p. 303-310
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    Cepora属はインドーオーストラリア地域に広く分布するシロチョウ科で, 現在までに約20種が知られている.Cepora属の分布の中心はスラウェシ島であるが, シロチョウ科としては例外的な分布パターンであり興味深い.大英自然史博物館と九州大学収蔵の標本, 及び, データに基づいてCepora属の分布情報を集め, Vane-Wright & de Jong (2003)によるスラウェシ地域(The Sulawesi Region)における同属のチェックリストの再検討を行った.その結果, Cepora属5種の新産地が見出された.そのうちブトン島Butonから得られたC. timnathaとC. eperiaは新亜種として記載した.スラウェシ島から得られたC. aspasiaについてはブル島産のC. aspasia jaelと同亜種と見なし, ブトン島から得られたC. perimaleはトカンベシ諸島Kep. Tukangbesiから知られるC. perimale toekangbesiensisと同じ亜種であると判断した.新産地から得られた種を含めると, 従来はスラウェシ島におけるCepora属の種の多様性が最も高かったが, ブトン島も同様にCeporaの種が多く分布している地域であることがわかった.
  • 広渡 俊哉
    原稿種別: 本文
    2005 年 56 巻 4 号 p. 311-329
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    ウスベニヒゲナガNemophora属は, 全世界に約350種(そのうち150種は未記載種)が分布するとされている.日本では22種が知られているが, 琉球列島からはアマミヒゲナガN. marisella Kozlov & Hirowatari, 1997の1種が知られるのみで, 研究は不十分だった.著者や大阪府立大学関係者, 沖縄の木村正明氏らが採集した材料を中心に検討を行った結果, 琉球列島産のウスベニヒゲナガ属に2新種2日本新記録種を含む7種を認めた.ヒゲナガガの成虫は主に昼間にシイ類の花などに集まるものを採集したが, 灯火採集でも多くの個体が得られた.特に, 2002年3月22日に沖縄本島北部の辺土名で木村氏らと日没直後の雷雨の中で行った灯火採集では, 沖縄本島に分布する4種が合計70個体以上も飛来した.本稿では奄美大島で1♀のみが採集されたギンスジヒゲナガを除いて, 各種の雌雄交尾器を図示・記載した.以下は, 琉球列島産ウスベニヒゲナガ属7種の特徴, 分布などの概要である.1. Nemophora ahenea Stringerコンオビヒゲナガ(琉球列島新記録)(Figs 1A-B, 4, 10A-C)中型(開張13-15mm).前翅は金色の光沢を帯びた赤銅-赤紫色で, 細い濃紺色の帯をもつ.前翅前縁基部と帯の両側は明るい青色の鱗粉で縁取られる.本種は琉球列島では八重山諸島(石垣島, 西表島)で採集されているが, 奄美・沖縄諸島では発見されていない.本土産(開張11-13mm)と比べてやや大型で, 前翅は金色の光沢が強い(本土産は紫色の光沢が強い), ♂前翅の紺色の帯が狭い, ♀の触角基部に黒色の鱗粉束をもつ, などの点で異なっているが, 交尾器の形態には顕著な差異は認められなかった.なお, 本州では♂が群飛することが知られているが, 琉球では群飛を観察していない.分布: 本州, 九州, 琉球(石垣島, 西表島);台湾.2. Nemophora tenuifasciata sp. nov.ウスオビコヒゲナガ(新種)(Figs 1C-D, 3A-B, 5, 11A-C)琉球列島産の本属中もっとも小型(開張11-13mm).頭頂部は♂♀ともに黄色.前後翅ともに細長い.前翅は弱い光沢がある淡褐色.前翅の白帯は不明瞭で変異が大きく, 白帯をまったく欠く個体も多い.ホソオビヒゲナガN. aurifera (Butler)に似るが, 小型であること, 前翅の白帯が不明瞭, 交尾器のバルバの形状など区別できる.シイ類の花で吸蜜, あるいは花の上を飛翔している成虫を採集した.分布: 琉球(奄美大島, 沖縄本島).3. Nemophora pruinosa sp. nov.リュウキュウクロヒゲナガ(新種)(Figs 1E-F, 3C-D, 6, 12A-C)小-中型(開張12-15mm)で, 前翅の地色は黒色で♂では淡黄色, ♀では白色の鱗粉が散布される.白帯の両側は黒色, さらにその外側は鈍い光沢のある鉛色の鱗粉で縁取られる.キオビクロヒゲナガN.umbripennis Stringerに似るが, 本種では♂の下唇鬚が短く短毛がまばらに生じる(Fig. 1N)のに対して, キオビクロヒゲナガでは♂の下唇鬚は長く長毛で蜜に覆われる(Fig. 1O)他, 交尾器の形態も異なる.♂成虫は, シイ類などの樹冠部の上空で群飛していた.分布: 琉球(奄美大島, 沖縄本島, 宮古島).4. Nemophora marisella Kozlov & Hirowatariアマミヒゲナガ(Figs 1G-H, 7, 13A-C)中-大型(開張14-19mm).♂では触角基部, ♀では触角の基半部が黒色鱗で覆われる.前後翅ともに幅広く, 前翅は光沢のない黒褐色で, 白帯は細い.奄美大島産に基づいて記載されたが, 沖縄本島, 八重山諸島(西表島)にも分布することを確認した.西表島産は, 斉藤寿久博士が採集した幼虫を飼育・羽化させたもので, 奄美・沖縄産に比べて小型(開張♂14.4-14.7mm, ♀14.9mm)で黒みが強く, 前翅の白帯は2♂では非常に狭く不明瞭(1♀では明瞭)であった.これが地理的変異なのか個体変異なのかは現時点では不明.分布: 琉球(奄美大島, 沖縄本島, 西表島).5. Nemophora polychorda (Meyrick)タイワンオオヒゲナガ(日本新記録)(Figs 1I-J, 8, 14A-C)大型(開張15-22mm).前翅は黄褐色で横帯は橙黄色.本種は台湾産の個体に基づいて記載された.台湾産はサイズが大きい(開張♂25-30mm)が, 琉球列島産は相対的に小さい.本種は奄美大島と沖縄本島で比較的普通で, ♂はさまざまな樹木の樹冠部やその周辺などで群飛していた.分布: 琉球(奄美大島, 沖縄本島);台湾.6. Nemophora magnifica Kozlovイナズマヒゲナガ(新称, 日本新記録)(Figs 1K-L, 9, 15A-C)前翅は暗褐色で, 前翅基半部にW型(イナズマ状), 基部2/3の前・後縁に三角状の淡黄色斑をもつ.中型(開張15-16mm).全種と同様に, 本種は最初に記載された台湾産(特に♂: 開張18-21mm)に比べて小さい.分布: 琉球(石垣島, 西表島);台湾.7. Nemophora optima (Butler)ギンスジヒゲナガ(琉球列島新記録)(Fig. 1M)琉球列島から奄美大島で採集された1♀(開張12mm)のみが確認された.前翅, 前・後縁に黒鱗で縁取られた銀色の短条線をもつ.本州産に比べて前翅の地色が濃い.分布: 北海道, 本州, 九州, 琉球(奄美大島).
  • 小林 秀紀
    原稿種別: 本文
    2005 年 56 巻 4 号 p. 330-332
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    台湾からシャチホコガ科の1新種, Neodrymonia taiwana sp. nov.を記載した.ヒマラヤから台湾まで分布するNeodrymonia seriatopunctataは外見に変異があるが, この台湾の集団と新種は外見が似ている.しかし, 第8腹板で簡単に区別できる.N. seriatopunctataの第8腹板の末梢は中央に大きな谷があるが新種は舌状に出ている.N. pseudobasalisは前翅CuA_2下の黒斑がはっきりしているが新種でははっきりしていない.またaedeagusの腹側の曲がった突起は新種に特徴的である.N. basalis, N. basalinaなどとも第8腹板で簡単に区別できる.
  • 松村 行栄, 宇佐美 真一, 上田 昇平, 市野 隆雄, 伊藤 建夫, 〓 連喜
    原稿種別: 本文
    2005 年 56 巻 4 号 p. 333-341
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    ミトコンドリアDNAのND5およびCOIの遺伝子塩基配列分析により, NJ法を用いシナギフチョウ華山亜種の系統を解析した.本亜種はシナギフチョウ原名亜種とは遺伝的に分化したグループであり, COIおよびND5+COIの塩基配列からはよりオナガギフチョウに近縁で, ギフチョウ属の祖先種に近縁である可能性が示唆された.シナギフチョウは秦嶺山脈から長江下流域に分布を拡大する中で, 食性を常緑性のカンアオイ類に転換し, 原名亜種に分化したと推測された.これらの種は人為的な活動による棲息域の減少や, 食草の過度の採取により生息数が著しく減少しており, 早急の保護と保全活動が強く望まれる.
  • 西村 正賢
    原稿種別: 本文
    2005 年 56 巻 4 号 p. 342-356
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    The geographical and seasonal variations of Eurema hecabe hecabe are studied for 60 collecting sites in the Indo-China area. Three color pattern types in pubescences on forewing anterior margin are recognized. The brown to dark brown type is widely distributed in the study area, the yellow to yellowish type is restricted to the northern area, and the blackish brown type is recorded from Di Linh, southern Vietnam only. In upperside black distal borders on the forewings, B0 to A3 types are recorded in all the areas and in both dry and wet seasons, and B0 type is most abundant. The degree of variation is smaller in the southern areas than in the northern areas. In Di Linh of southern Vietnam, large-sized specimens are found and they also have a different shape of uncus in the male genitalia and blackish brown pubescences on the anterior margin of forewings, suggesting that they may represent an independent species.
  • 原稿種別: 付録等
    2005 年 56 巻 4 号 p. App4-
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 目次
    2005 年 56 巻 4 号 p. Toc1-_A3_
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2005 年 56 巻 4 号 p. App5-
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2005 年 56 巻 4 号 p. App6-
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    2005 年 56 巻 4 号 p. Cover2-
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    2005 年 56 巻 4 号 p. Cover3-
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
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