地盤工学ジャーナル
Online ISSN : 1880-6341
ISSN-L : 1880-6341
3 巻 , 2 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
論文
  • 龍 明治, 大西 有三, 西山 哲, 中井 卓巳
    2008 年 3 巻 2 号 p. 109-119
    発行日: 2008/06/30
    公開日: 2008/06/30
    ジャーナル フリー
    本研究では,船舶などの大型構造物の寸法を計測する写真測量技術を応用した計測法に,デジタルカメラの画像から,基準点を設置することなく計測点の座標値を求める手法と,計測点の座標値などの初期近似値を画像から簡便に求める手法を導入することにより,斜面の変状をモニタリングするのに適した計測法の実用化を行ってきた。本論文は,本手法による計測の精度を検証するため岩盤斜面においてデジタル画像計測を行い,解析結果と外部計測との移動量を比較し,デジタル画像計測の外部精度を検証した。さらに,本計測法を岩盤のり面の崩壊対策工の設計に応用した事例を紹介する.
  • 武田 一夫, 鈴木 輝之, 伊藤 陽司, 濱塚 智成
    2008 年 3 巻 2 号 p. 121-132
    発行日: 2008/06/30
    公開日: 2008/06/30
    ジャーナル フリー
    ミヤコザサ被覆による降雨時の斜面表層土の保水効果を評価するため,ササに覆われた斜面(ササ斜面)とササを除去した斜面(ササ除去斜面)に調査地を設けて,土壌水分の変化を野外観測した。両斜面の表層土の物理特性も,室内試験で調べた。その結果,24時間降水量が約30mmのときの水収支を解析したところ,ササ除去斜面では,降水量の10~15%が火山灰質砂層に保水され,約70%が流下浸透した。これに対してササ斜面では,地下茎の密生する表層土,いわゆるササマットに70~80%が保水された。このことから,ササマットが形成されると,30mm/d程度の降水量では,雨水の多くがササマットに保水され,見かけの降水量は10mm以下になって,斜面表層土への降雨の負荷が軽減され,洗掘や崩壊など災害を防止するとみられる。
  • 蓬莱 秀人, 亀井 健史, 小川 靖弘, 志比 利秀
    2008 年 3 巻 2 号 p. 133-142
    発行日: 2008/06/30
    公開日: 2008/06/30
    ジャーナル フリー
    安価で耐火性,断熱性等に優れる石膏ボードは,建築資材として広く普及しているが,その生産量を反映して,建築物や住宅の解体によって発生する廃石膏ボードの量は近年益々増加している。このような現状から,処分場の容量不足に関する問題が指摘され始めており,廃石膏ボードのリサイクル技術の開発が急務であるといわれている。そこで本研究では,まず廃石膏ボードを再生するために,予め廃石膏ボードを紙と石膏とに分別粉砕した二水石膏に対して加熱処理を施し,水硬性の半水石膏に転化させる半水石膏生産システムを開発したので,その概要を報告する。さらに本システムから得られた半水石膏の地盤改良材としての有効性を明らかにするため,その半水石膏のセメント安定処理土への適用性を検討した。その結果,半水石膏の混入率と一軸圧縮強さ,乾燥密度および含水比との間に高い相関関係があることを明らかにし,廃石膏ボードから再生した半水石膏の地盤改良材としての有効性を実証している。
  • 逢坂 昭治, 草野 剛嗣, 相馬 啓, 横尾 充, 堀井 清之
    2008 年 3 巻 2 号 p. 143-151
    発行日: 2008/06/30
    公開日: 2008/06/30
    ジャーナル フリー
    本研究では,人工地盤凍結において重要となる,含水土壌内の複数円管周りの凍結速度に及ぼす土壌の含水率,土壌の初期温度,凍結管冷却温度及び土壌熱物性値などのパラメータの影響が実験的に検討された。その結果,土壌の初期含水率は凍結領域の形成に大きく影響を与え,含水率が小さいほど,冷却温度が低いほど凍結速度が速いことがわかり,また,隣接の凍結管から成長した凍土との合体後は,土壌の相対的な位置関係によって非凍結領域への潜熱・顕熱移動と凍土内の顕熱移動に影響することがわかった。さらに,凍結管冷却温度の高温化に伴う冷凍機運転コスト低減化を目的として,冷却温度の二段階設定による冷却温度履歴の影響についても明らかにした。
  • 中島 忍, 山下 伸二, 久保 新, 藤畑 定生, 池田 浩一
    2008 年 3 巻 2 号 p. 153-164
    発行日: 2008/06/30
    公開日: 2008/06/30
    ジャーナル フリー
    海面に埋め立てられた石炭灰は,細粒分含有率が80%~90%を占め,含水比も高く軟弱地盤を形成する。そのため石炭灰埋立地の地盤改良工法は,粘性土系の工法が選定される傾向が強い。通常は砂質地盤に適用される動圧密工法を石炭灰埋立地の地盤改良工法に使用した事例は,これまでほとんどなかった。本研究ではこのような背景の下,石炭灰埋立地盤において動圧密工法による地盤改良の試験施工を実施した。施工中の間隙水圧の挙動,改良前後の静的コーン貫入試験(CPT)などの原位置試験結果により,石炭灰への動圧密工法の適用性を検討した。その結果,同工法により石炭灰の強度増加が図れることを示した。さらに,これらの試験結果を踏まえて,動圧密工法による改良地盤の物性評価法を提案した。
ノート
  • 林 為人, 高橋 学, 中村 敏明, 藤井 幸泰
    2008 年 3 巻 2 号 p. 165-173
    発行日: 2008/06/30
    公開日: 2008/06/30
    ジャーナル フリー
    岩石試料の引張り強さを求める一軸引張り試験と圧裂試験の相違点を検討・解明するとともに,稲田花崗岩の引張り強さ・変形特性ならびにそれらの異方性を把握することを目的として,異方性を考慮した互いに直交する3方向の供試体を用いた一軸引張り試験を実施した。既往の圧裂試験のデータと比較検討を行った結果,圧裂引張り強さが一軸引張り強さよりやや大きめになる傾向が認められたものの,両者の差は比較的小さく,圧裂引張り強さの標準偏差未満であった。また,圧裂試験による引張り強さのばらつきは一軸引張り試験のそれより大きいことが分かった。稲田花崗岩の引張り強さは明確な異方性が認められ,3つの特徴的な方位の1つであるRift planeと直交する方向の引張り強さは顕著に小さくなっていることが,一軸引張りと圧裂の両試験の結果から,明確に認められた。
feedback
Top