近年山岳道路で土砂災害が頻発する中,迅速な道路復旧への試みとして大型土のうを用いた本復旧対策の検討が進んでいる。本研究では,大型土のうを用いた防護施設の本復旧対策適用化に向けた基礎データ収集のために,大型土のう積層体に対する実物大重錘衝突実験を行い,衝突に対する土のうの挙動や損傷形態,衝突エネルギーの適用範囲を検証した。その結果,大型土のうを下段6 個×3列,中段5 個×2 列,上段4 個×2列に積層した場合,1,300kJ程度までの衝突エネルギーを有する重錘を停止させることが可能であることを確認した。また,実験結果から,衝突エネルギーが増加すると,反応する土のうの数,つまり衝突エネルギーが伝播する土のうの数が増加することが確認できた。
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