知能と情報
Online ISSN : 1881-7203
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17 巻, 4 号
選択された号の論文の26件中1~26を表示しています
目次
巻頭言
挨拶
特集
特集解説
解説
COE紹介
書評
用語解説
学生部会ΔNGLE
一般論文
原著論文
  • 堀口 由貴男, 椹木 哲夫, 桑谷 雅之
    原稿種別: 本文
    2005 年 17 巻 4 号 p. 441-449
    発行日: 2005/08/15
    公開日: 2017/05/03
    ジャーナル フリー
    本稿では, 知覚や行動が大きく制約される不利な条件下におかれた操作者がいかに利用可能なリソースをやりくりして対処したのかを, 遠隔操作による探索作業を模擬した実験において得られた異なるレベルの操作戦略の比較・分析から分析した.特に回り込み移動時のロボットの振る舞いに注目し, 高技能者のカメラのアングルやロボットの移動の操作が, 常に移動方向の障害物とロボットの間合いが見て取れる視野が得られるように組織化されていることを確認した.これは, 遠隔の状況に適合するロボットの振る舞いの実現に必要な情報がその場に外在化されているために, 正確かつ効率的な作業パフォーマンスに繋っていた.そして, そのような操作は, 知覚と行動に直接結びつけられる知覚処理の点からも, 状況に即応的かつ柔軟に対応するための有効な操作戦略になっていることを考察した.
  • 片桐 英樹, 坂和 正敏, 加藤 浩介, 大崎 修嗣
    原稿種別: 本文
    2005 年 17 巻 4 号 p. 450-458
    発行日: 2005/08/15
    公開日: 2017/05/03
    ジャーナル フリー
    本本論文では, 目的関数の係数がファジィランダム変数である多目的線形計画問題に対して, 可能性測度を用いた分散最小化モデルを提案し, 意思決定者の満足解を導出するための対話型意思決定について考察する.まず, 意思決定者の人間としての判断のあいまい性を考慮して, 各目的関数に対するファジィ目標を導入し, その目標が達成される可能性の度合いを目的関数とする多目的計画問題として再定式化する.次に, 可能性の度合いが確率的に変動することに着目し, 確率計画法に基づいて, 可能性の分散を最小化するモデルを提案する.さらに, 意思決定者が対話を通して満足解を導出するための対話型アルゴリズムを構築し, 最後に農業生産計画問題を数値例として示す.
  • 春山 秀幸, 遠藤 靖典, 大久保 貴義
    原稿種別: 本文
    2005 年 17 巻 4 号 p. 459-467
    発行日: 2005/08/15
    公開日: 2017/05/03
    ジャーナル フリー
    従来のクラスタリングアルゴリズムにおいて, 分類境界面が線形に分離不可能なデータに対しては, 良好なクラスタリング結果を得ることは難しい.これは通常, 各個体間の非類似度として, ユークリッド空間におけるノルムの自乗を用いているのでその結果, 分類境界面が線形に分離し, 非線形な境界線を持つようなデータ分布を扱うのが困難になるからである.そこで本論文では, カーネル関数を用いた, 新たな階層的クラスタリングアルゴリズムを提案する.カーネル関数とは, カーネル関数と1対1に対応する写像により高次元の特徴空間に写像された2つのベクトルの内積を与えるものであり, データ分類の分野で有効な道具の1つである.その写像は陽に現れず, そのため, 高次元空間での内積の計算を元の空間の次元で行えるという利点を持つ.これによって非線形な分類境界面を持つようなデータにも対応出来るようになる.また, いくつかの数値例を通して, 本論文で提案したクラスタリングアルゴリズムの有効性を検討する.
  • 安田 真, 古橋 武, 大熊 繁
    原稿種別: 本文
    2005 年 17 巻 4 号 p. 468-476
    発行日: 2005/08/15
    公開日: 2017/05/03
    ジャーナル フリー
    本論文の目的は, これまでファジィクラスタリングと統計力学との対応関係に関して得られた知見について総括するとともに, 新たに得られたBose-Einstein分布型の帰属度関数を用いた正規化の制約のない可能性クラスタリングの枠組みを示し, そのクラスタリングメカニズムの解釈を行うことである.データのクラスターへの帰属度の評価尺度としてShannonエントロピーを導入したファジィc-平均(FCM)法は帰属度関数としてMaxwell-Boltzmann(あるいはGibbs)分布を, また, ファジィエントロピーを導入したFCM法はFermi-Dirac分布と同じ帰属度関数を与える.この対応関係で, ファジィクラスタリングにおける正規化の制約は, 統計力学的な全粒子数一定の制約に相当する.さらに, 物理的には粒子数が保存されない状態も存在し, この状態を記述する分布関数がBose-Einstein分布として知られている.そこで, 統計力学的とのアナロジーから, このBose-Einstein分布型の帰属度関数を求めてそのクラスタリングアルゴリズムを提案することで, 正規化の制約のないファジィクラスタリングの可能性を示した.
  • 今岡 春樹, 村上 かおり
    原稿種別: 本文
    2005 年 17 巻 4 号 p. 477-487
    発行日: 2005/08/15
    公開日: 2017/05/03
    ジャーナル フリー
    ファジィ積分は平滑化フィルタとして使用することができる.一様分布した初期画像をフィルタリングした後の平滑化の程度を, 分散と一定距離にある画素間の相関という二つの視点から研究した.ファジィ積分として, 算術の平均, 菅野積分, メディアン, 逆菅野積分を検討した.平均の相関については, 正確でしかも単純な式が導出できた.他の三つの積分についてはn→∞の時の近似式を求めた.その近似式は, nとして十分小さい値である9の場合でも良い一致を示した.
学会から
総会報告
会告
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