クラスタリングは,データマイニングおよびチャンス発見において重要なデータ解析技術である.階層的クラスタリングの最初の手法は1951年に遡り,それ以来,多くの手法が提案されている.しかし,何をもってクラスタとするかについては,今まで共通の合意はなく,アプリケーションに依存する.クラスタの評価は,一般的にクラスタを解釈できるかどうかにより行われることが多いが,この解釈性に焦点をあてた研究は少ない.本橋では,クラスタの解釈を容易にすることを目的とし,グラフ分割に基づく新しいクラスタリングのアルゴリズムを提案する.このアルゴリズムでは,与えられたグラフから、ハブと完全グラフという特徴的な形のクラスタを抽出する.ハブは明示的な要因によるクラスタを表し,完全グラフは非明示的な要因によるクラスタを表す.本手法を用いた具体例を挙げ,その有効性について述べる.
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