知能と情報
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16 巻, 1 号
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目次
巻頭言
特集
解説
特集論文
原著論文
  • 小西 幹彦, 奥田 徹示, 浅居 喜代治
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 1 号 p. 18-25
    発行日: 2004/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    人間がデータを観測する場合,観測条件により常に正確なデータが観測できるとは限らない.また,正確なデータを観測することが難しい場合もある.このような場合,データに観測者の主観的なあいまいさを含めて観測することが可能ならば,容易にデータを得ることができると思われる.そこで本論文では,このような観測を前提として境界があいまいなファジィ区間データを取り扱い,最小二乗法による回帰分析における処理方法を示す.しかし,ファジィ区間データを正確に処理することは難しい.そこで,取り扱いが容易なファジィ区間データの代表値を用いて近似的に処理している.また,この処理方法の有効性を,コンピュータシミュレーションにより検討している.
  • 山下 利之, 米沢 佳友
    原稿種別: Article
    2004 年 16 巻 1 号 p. 26-32
    発行日: 2004/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    People often rely on their feelings in choosing and deciding their behavior in everyday life. Analytic Hierarchy Process (AHP) is one of the most popular tools for supporting human decision making, and several fuzzy extensions of AHP have been proposed. The present study investigated both psychological effects of fuzzy ratings in fuzzy AHP and effective presentation forms for the results from fuzzy AHP. The results confirmed that fuzzy ratings in fuzzy AHP could incorporate the fuzziness of a person's feelings in his/her decision making. The results also revealed that exaggerating the priority of only one specific alternative with respect to some characteristic could help a decision maker make his/her decision, especially when a decision maker was being puzzled about his/her choice. Moreover, the possibility of interactive support system for human decision making by fuzzy AHP was discussed.
  • 高濱 徹行, 阪井 節子, 磯道 義典
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 1 号 p. 33-43
    発行日: 2004/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    GA^d (Genetic Algorithm with Degeneration)は遺伝的アルゴリズムに遺伝子損傷の概念を導入し,各遺伝子に損傷度を付加した遺伝子を用い,遺伝子損傷により有効性の低い遺伝子を不活性化し,退化を発現させることにより,不要なモデルパラメータを削除するアルゴリズムである.GA^dを用いてファジィルールの構造学習を行う際,適切な退化速度が問題毎に異なるため,退化速度の選択は困難であり,試行錯誤的に決定しなければならなかった.退化速度が遅すぎる場合には訓練データに対する推論誤差は小さくなるがルールが十分に削除されない.退化速度が速すぎる場合にはルールは削除されるが推論誤差が大きくなってしまう.本研究では,ルールパラメータ値の低減を主とする段階,積極的にパラメータを削除する段階,推論誤差を最小化する段階という3段階で構造学習を行い,各段階で適切に退化速度を調節することにより,この問題を解決することを提案する.改良されたGA^dにより幾つかの関数に対してRBF(Radial Basis Function)ファジィルールの構造学習を行い、既存の方法と比較することにより,本方法の有効性を示す.
  • 松本 義之, 和多田 淳三
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 1 号 p. 44-52
    発行日: 2004/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    規則性を見出しにくいデータを予測する方法に,カオス理論に基づく時系列データの短期予測がある.これは,従来ランダムに推移すると考えられていた時系列データをTakensの埋め込み定理を用いてアトラクタを多次元空間に再構成することにより,短期予測を可能としている.しかし,ランダムプロセスと異なる幾何学的性質を持つ時系列データでも,低次元のカオス性を示さない時系列データをカオスで予測することは困難である.そこで,本研究では,予測するデータに関連する別の時系列データを同時に埋め込むことにより,予測を行いたい時系列データのカオス性を抽出し,予測精度を向上させる.また,ユークリッド距離を考慮したカオス予測手法に対して,そのあいまいな情報を扱うためにファジィ理論を適用する.そして,これらの手法に対して東証日経平均株価を予測するシミュレーションを行い,その有効性を明らかにする.さらに,用いたファジィ理論における前件部メンバーシップ関数の生成のために組み合わせ最適化の手法の一種である遺伝的アルゴリズムを用い,より簡単に予測モデル構築をする.
  • 藪内 賢之, 和多田 淳三
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 1 号 p. 53-59
    発行日: 2004/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    観測されたデータについて回帰モデルを用いて対象システムの分析を行うとき,対象システムが複雑であるために回帰モデルの適用が困難な場合がある.これは,対象システムの特性が変化した場合についても同様である.このような場合において,分析者の判断によりデータを分割しそれぞれに回帰モデルを当てはめて分析を行う.すなわち,回帰式などの予測モデルで多数のシステムからのデータが混入している場合にはそれぞれのデータを分離し,各システムに対してそれぞれ回帰モデルを適用しなければ対象システムを正しく分析することは困難である.しかし,データが多変量である場合には各システムのデータを抽出することは一般に困難である.この問題を解決するためにデータの構造を把握し,そのデータを解析する研究がこれまで多数行われている.予測モデルを構築するためにJ. C. Bezdekは,ファジィクラスター分析を用いたSwitching Regression Modelを提案している.このBezdekのモデルは,混入した複数のシステムをファジィクラスター分析により分割し,分割されたシステムに対してそれぞれ回帰分析を行う,Fuzzy c-Regression Modelである.本論文では,システムの可能性を表現するために,ファジィ回帰モデルによるSwitching Regression Modelを示す.また,応用例として日本の年平均総合物価指数を用いて本モデルの特徴を示す.
  • 領家 美奈, 中森 義輝
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 1 号 p. 60-69
    発行日: 2004/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    本論文では、混合データベースからのルールを発見するエージェントについて提案を行なう。データベースには、複数の構造がしばしば混在しており、さらに、記号を持つ属性と数値を持つ属性の両方が存在する。エージェントは類似度と同定するいくつかの集合に基づいて行動しルールを同定する。得られるルールの結論部はエージェントが決定し、区間や線形モデルなどの形態をとる。
  • 小田 哲久
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 1 号 p. 70-79
    発行日: 2004/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    観察されたデータセットは統計的に処理され要約されるのが一般的である。肯定的な面(P)および否定的な面(N)の両方の面を独立して観察することが可能な場合、HLSモデル(超論理空間モデル)の適用により、i番目のデータ対(P_i,N_i)に対する矛盾の程度を推定することが可能になる。従来の測定方法では、肯定的な面だけが観察される。しかし、ここに導入された簡単な原理を使用すると、否定的な面も評価することができる。本論文中で提案されるアルゴリズムは、2つ以上のデータ対の中の矛盾の程度を計算することができる。
  • 高萩 栄一郎
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 1 号 p. 80-87
    発行日: 2004/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    FCR法は、ある質問に対して、「はい」の度合(α)と「いいえ」の度合(β)をα+β=1という制約を置かずに回答させ、それらの値から統合値αをもとめる手法である。このαとβの和が1にならないことをファジィ測度の非加法性に対応させ、αとβをファジィ測度と考えると、さまざまな性質が見えてくる。一部のFCR法は,あるλと重要度によるλファジィ測度の同定法に対応している.また,λファジィ測度の同定法1つのφ_s変換法に対応させて,逆φ_s変換法を提案する.次に,連続性,単調性,双対性など各FCR法の性質を検討する.最後に,統合値と矛盾-無関心指標からαとβを求める逆FCR法を提案し,その性質を調べる.
  • 上江洲 弘明
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 1 号 p. 88-95
    発行日: 2004/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    ファジィノードファジィグラフは通常のファジィグラフを拡張したものであるが,集団の構造分析や教材の構造解析等に応用できる,大変有効な表現手法である.しかし,ファジィノードファジィグラフは,ノードのファジィネスとアークのファジィネスを表示するので,グラフがかなり複雑になる.そこで,ファジィノードファジィグラフを,T-ノルムを用いて通常の(クリスプノード)ファジィグラフに変換する方法を考案した.さらに,ファジィグラフも一般に複雑なグラフなので,これを近似して近似N値グラフをつくりこれを用いて解析する.本稿ではその方法を論ずるとともに,ソシオメトリー分析への応用について述べる.
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