私たちの清潔で快適な生活環境は,日々散在して排出される一般廃棄物の収集運搬システムが社会実装化され,継続して機能しているからこそ確保されているのである。何らかの事由でその機能が停止すると,廃棄物が放置状態になり,その状態が続いて拡大すると公衆衛生が悪化し,生活環境に支障を来すこととなり,国民の健康に影響を及ぼす可能性がある。新型コロナウイルスが蔓延し,誰でもが感染し,感染を広げる可能性がある中で,ウイルスに接触するリスクに不安を覚えながら一般廃棄物を収集運搬する従事者は,その事業の継続のために正しい知識を得て,適切に行動する必要がある。
本稿では,改めて廃棄物を集めて運ぶことの意義とともに,適切な行動となる留意事項をまとめたガイドラインを紹介し,新型コロナウイルス禍における一般廃棄物の収集運搬事業の継続について考察する。
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