東日本大震災という諸々の難局にわが国が直面してからまもなく 2 年が経過しようとしている。この間に,震災の復旧・復興に関する数多くの議論がなされたが,それらの議論は未だに収束していないように見受けられる部分も多々ある。
震災廃棄物の処理に関しては,先の関東大震災,阪神大震災と比較しても遅々として進んでいない状況がマスコミを賑わしている。復旧・復興の第一段階であるがれきの処理は,2015 年 3 月までに完了させなければならないという極めて過酷な状況があるのも実情であり,このような状況を鑑みると,震災廃棄物の処分は,わが国の喫緊の課題の一つであることに違いはない。
本稿は,東日本大震災から今日まで経過し,震災廃棄物の処理や有効活用 (リサイクル) に関する技術の現状と課題についてまとめたものである。
抄録全体を表示