1)わが国での医学教育学の始動
昭和40年代の大学紛爭と医学部新設を契機として,それまでなかった「医学教育の研究」を目的とした日本医学教育学会が設立し,世界的にも医学教育者のFD活動が始まった.
2)医学教育目標のTaxonomyと評価
Bloomの理論と実践がWHOの主導で,世界の医学教育刷新の原動力となった.
3)臨床系大学院と専門医制度の相剋
大学院重点化と臨床専門医制度が始まり,相互の矛盾が明らかとなったが,ここで再びその解決策を提案した.
4)医学教育学理論の寿命と実践
医学以外の高等教育学から学ぶ必要と利点を説いた.他分野もそうであるように,医学教育学理論にもほぼ40年をサイクルとする寿命があって今後さらに加速する傾向があり,実践には時間軸を導入することがポイントである.
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