医学教育
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36 巻, 6 号
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  • 吉岡 俊正
    2005 年 36 巻 6 号 p. 349
    発行日: 2005/12/25
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
  • 吉田 一郎
    2005 年 36 巻 6 号 p. 351-356
    発行日: 2005/12/25
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    1) 韓国がモデルとする米国の医学教育は卒前, 卒後, 医師国家試験など民間主導 (AAMC, AMA, ACGME, LCME, NBMEなど) で韓国の医学教育のアングロサクソンスタンダードヘの改革のスピードはわが国よりも早い.
    2) 国 (官) 主導の医学教育は一部の例外を除き, 途上国や旧社会主義国の形態となりつつある. わが国ではお上が決めるという江戸時代の意識がまだ根強く残っていることが, 韓国との相違点である.
    3) 韓国では米国方式のメディカルスクール (4年制医学部) がスタートし, その卒前教育のコアカリキュラムはIIME (Institute for International Medical Education) などの国際基準にもとづいている. 医学教育学の大学院課程も準備中で, わが国よりも早くスタートするであろう.
    4) 東京大学医学部とソウル大学医学部の教授数の比較からも理解されるように, 韓国医学部における人的資源はわが国とは比較にならないほど恵まれており, 改革のニーズに対応して増員されている. わが国の人員削減の動きと対照的である.
    5) 韓国医学教育学会は1983年の創立で年に2回, 集会が開催される.春の大会は米国AAMCに似たものとなっており, 全国医学部長会議と同時開催で, さまざまなFD活動, 各種委員会の討議があり影響力が大きい.
  • 大西 弘高
    2005 年 36 巻 6 号 p. 357-363
    発行日: 2005/12/25
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    1) マレーシアの医学教育は, 以前の宗主国である英国の医学教育に強い影響を受けている.高卒者の入学, 5年間のプライマリ・ケア重視のカリキュラム, 大学間相互での評価による卒業認定等がその1例である.
    2) 近年, twinning programmeにより, 諸外国のカリキュラムの一部を国内で実施し, 最終的に海外の学位を得ることも一般的になってきた.
    3) 筆者が2003~2005年に在籍した国際医学大は, 27の海外協力校での臨床教育, 臨床前のPBLハイブリッドカリキュラム, アウトカム基盤型カリキュラムへの移行, 盛んな医学教育研究等, 医学教育に強い熱意を持つ施設であった.
    4) このように, 次々と新たな取り組みをし, 近隣諸国や西欧諸国をも含めた熾烈な競争を繰り広げることでマレーシアの医学教育は発展を続けているのであろう.
  • 水嶋 春朔, 大滝 純司, 北村 聖, 加我 君孝
    2005 年 36 巻 6 号 p. 365-369
    発行日: 2005/12/25
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    1) アフガニスタンは世界でもっとも保健状況の劣悪な国の1つであり, わが国は2002年1月のアフガニスタン復興支援東京国際会議以降, さまざまな領域における支援を開始している.
    2) 東京大学医学教育国際協力研究センターは, 2003年および2004年にJICA調査団として現地の医学教育の課題を調査し, 同国の医学教育支援を開始することになった.
    3) 日本医学教育学会, 国立国際医療センター国際医療協力局などの関連団体とコンソーシアムを形成し, 医学教育プロジェクトを開始し, カブール医科大学の医学教育支援を実施している.
  • 実践による職業教育と大学: 実習の質と量の圧倒的な差
    渡辺 修一
    2005 年 36 巻 6 号 p. 371-375
    発行日: 2005/12/25
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    1) イギリスの卒前医学教育制度について概要を述べた.
    2) 高等学校卒業生が入学し, 基本的に5年制である.
    3) 低学年では講義の比率は少なくPBLなど少人数教育が主である.
    4) 見る-模倣-実践, という習得方法が多用されている.
    5) 中学年以降では多様な臨床実習が行われる
    6) NHS, 学内の教育センター等の教育支援システムが充実している.
  • 岡田 正人
    2005 年 36 巻 6 号 p. 377-381
    発行日: 2005/12/25
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    1) フランスの医学部はすべて国立であり, 入学は広く認められるが臨床教育の始まる学年への進級は大変難しい.
    2) 学生研修は最終の2学年では米国同様のクラークシップが行われており, 研修医などからのきめ細かい指導を毎日受ける.
    3) 卒後教育は一般医と専門医で大きな区別があり, 専門医教育に入るには選抜国家試験を受け上位50%以内に入る必要がある.
    4) 一般医教育は特に外来教育に力を入れており, 3年の研修後は独立開業に十分な経験が積まれるように制度が作られている.
    5) 専門医教育は入院管理にも重点が置かれているが, 週2回の外来が義務付けられており研修後の実地臨床に適応できるように十分な症例数を確保するため, 各科の研修受け入れ定員が厳しく制限されている.
  • 岡嶋 道夫
    2005 年 36 巻 6 号 p. 387-390
    発行日: 2005/12/25
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    1) ドイツ医師免許規則は2003年に大改定
    2) 卒前教育における臨床教育をより充実
    3) 医師国家試験を4回から2回に
    4) それに代わって大学が実施する試験を導入
    5) 国家試験の口答-実地試験をより強化
  • 平成17年7月日野原重明先生主催北米医科大学視察報告
    森田 孝夫, 田中 真理子, 泉井 亮, 吉岡 俊正, 後藤 英司, 堀田 知光, 馬場 忠雄, 福井 次矢, 日野原 重明
    2005 年 36 巻 6 号 p. 391-397
    発行日: 2005/12/25
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    1) 北米医学教育の実情と「北米方式」を支える哲学を知るために, 日野原重明先生主催の北米医科大学視察旅行が行われた.
    2) PBLを1969年に開始したMcMaster大学は, PBLに加えて, 系統だった病態生理的概念の学習Concept-Oriented Learningとe-learningを軸としたCOMPASS Curriculumを開始した.
    3) 研究者育成を重視しているDuke大学は, よりいっそうの統合と構造的な臨床実習 (Intersession) などを目指した新しいカリキュラムを開始した.
    4) Washington大学は周辺5州の医療教育機関と連携した独自の教育プログラム (WWAMI Program) を構築しているが, 学生支援と臨床能力の強化のためにCollege Systemを立ち上げた.
    5) 北米の医学教育改革に共通した視点は, (1) 基礎と臨床のよりいっそうの統合, (2) 早期からの臨床医学の基礎の学習, (3) 臨床プリセプターシップによるプロフェショナリズムの育成であった.
  • 武藤 順子, 石垣 景子, 大澤 真木子, 吉岡 俊正
    2005 年 36 巻 6 号 p. 401-405
    発行日: 2005/12/25
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    1) ケース・ウエスタン・リザーブ大学医学部で約3週間教育現場を見学した.
    2) コミュニケーション講義と実習は重視され各学年で行われていた. 模擬患者, ビデオ記録, 良質な教師, 十分な時間により, 指導が個別的実践的で, 内容濃く, 体験ごとに実力がつく工夫がされていた.
    3) 約2年後の教育課程改変に向け, 基礎・臨床のチームによる小会議, そしてそれら成果を統合するための集会が開催された. 参加者には学生も含み, 熱心な討論が行われた.
    4) パソコン, ウエブが学習手段として駆使されていた.
  • 大西 弘高
    2005 年 36 巻 6 号 p. 406-407
    発行日: 2005/12/25
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
  • 松井 俊和, 小野 雄一郎, 中野 浩
    2005 年 36 巻 6 号 p. 409-413
    発行日: 2005/12/25
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    共用試験CBTトライアルにおける医学生の疲労度に関して日本産業衛生学会産業疲労研究会が提唱した「自覚症しらべ」を用いて検討した. VDT作業の一形態である6時間のCBTの受験者群 (n=41) ではCBTの経過中および終了直後において自覚症全25項目中19項目で有意な変化をみた. 作業終了時の自覚症でCBT受験者群を参考群としての講義受講者群 (n=50) と比較するとCBT受験者群は15項目が有意に高値であった. 自覚症をねむけ感, 不安定感, 不快感, だるさ感, ぼやけ感の5群に分類し, 開始前と作業終了後の平均スコアを比較するとCBT受験者群では全5群すべてが有意に増加しており, 特にぼやけ感の増加が顕著であった.
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