医学教育
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34 巻, 1 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • クリニカル・クラークシップにおける総合診療部の役割
    平出 敦, 山本 浩司, 冨田 奈留也, 外山 裕美子, 森田 安重, 福嶋 靖人, 石見 拓, 笠原 彰紀, 吉矢 生人
    2003 年 34 巻 1 号 p. 3-7
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    大学病院における総合診療部には, 新しい臨床教育の導入に大きな役割が期待されているが, 現実にどのような役割をはたしたらよいかについては, 具体例の提示が少ない.クリニカル・クラークシップ前の準備実習としての臨床導入実習の実施に, 総合診療部がどのように関わったかについて報告する.総合診療部は平成9年度より組織されたが, その年度より内科・外科の各科の協力で, お互いの身体を用いて, 学年全員が一斉に実習する身体診察の実習を既存のカリキュラムと別枠で導入した.学生や臨床各科の意見をまとめ, 平成11年度からは, 臨床実習の開始時より各科をラウンドしていたシステムをあらため, 1学年全員を対象に基本臨床技能のシミュレーション実習を総合診療部が中心となって開始した.この実習の導入は, クラークシップの導入にも役立った.
  • 除細動器用模擬電気回路を活用した工学系基礎実験
    永田 竣嗣, 中川 和恵
    2003 年 34 巻 1 号 p. 9-12
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    学生達に不評である工学系基礎実験・実習に対する意欲を喚起するために除細動器を構成する簡単で安価な基本電気回路を試作し, これを低出力の安全な模擬除細動器として医用電気工学実習に利用した.臨床工学科高学年用ME教育の要素も取り入れた初学年用ME実験・実習を提案する.
  • テュートリアル1期生の学外臨床実習 (6年次) に対する評価
    鈴木 康之, 高橋 優三, 丹羽 雅之, 藤崎 和彦, 中村 浩幸, 鷲野 嘉映, 加藤 智美, 伊藤 和夫
    2003 年 34 巻 1 号 p. 13-19
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    岐阜大学医学部のテユートリアル・システムの効果を検討するために, テユートリアル教育で育った学生の学外臨床実習 (6年次, クリニカル・クラークシップ形式) における評価を実施した.地域病院で臨床医学教育に携わるスタッフにアンケート調査を実施した結果, テユートリアル教育で育った学生が, 従来型の教育を受けた学生に比べて理解力, 議論能力, 患者への態度などにおいて優位性があると示唆された.
  • 井上 新平, 藤田 博一, 高橋 美枝, 掛田 恭子, 山内 祥豪, 片岡 賢一, 福澤 佳恵
    2003 年 34 巻 1 号 p. 21-28
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    ビデオを用いた医療面接のトレーニング法にはすぐれた教育効果があると言われている.われわれは医学部5年生に対する神経科精神科の臨床実習でこの方法を試みた.面接の評価にはOSCEと患者評価を用いた.OSCEからみた学生の面接の特徴として, 面接後半での症状の探索, 共感的理解, 要約, 次のステップへのつなぎ, 主訴の中の場所や性状の聞き出し, 既往歴・家族歴や解釈モデル, 明確化と沈黙の高度な技法などが苦手であった.患者評価は教官の評価よりも概してよかった.被面接者として精神科患者に参加を求めることには長所と短所があり, 今後は模擬患者の活用を図りながらわれわれの教育プログラムの妥当性をさらに検討したい.
  • 体験例を生かした学習の意義
    定本 清美, 内山 利満
    2003 年 34 巻 1 号 p. 29-33
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    現在, problem based learning (PBL) 方式を取り入れたグループ学習が広く行われるようになってきている. しかし, 全面的に本方式を取り入れるには難しい点も多い. そこで, 在宅医療実習の実症例に基づいた, PBLを実施することを試みた. その結果, 在宅医療実習は学生・教員の双方にとって, 1) 実例の患者さんの実態を把握, 理解する, 2) 興味ある分野について話し合い再確認する, 3) 医療の多面性について体験し問題点を考察する, などの点について極めて有意義であった.これらの視点から, 在宅医療実習における実例教育は効果が期待できPBLを取り入れやすい分野であると考えられた.
  • 勝村 俊仁
    2003 年 34 巻 1 号 p. 34-35
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 新潟大学医学部第1回OSCEを実施して
    鈴木 栄一, 伊藤 雅章, 青柳 豊, 布施 一郎, 田中 恵子, 内藤 眞, 山本 正治
    2003 年 34 巻 1 号 p. 37-44
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    新潟大学医学部で4年次学生92名を対象に, 平成13年に初めて実施したOSCEについて, 評価の妥当性, 学生の各評価項目の達成度, および評価者間の一致度について検討した.評価教官による学生全体の評価結果からは, OSCE前の実習およびOSCEの課題や評価はほぼ妥当であったと思われたが, 個々の項目では, 評価点が極めて低い項目が存在した.評価教官には事前に説明会と2回の研修会を行ったことで, ある程度評価の標準化, 客観性が得られたと思われたが, 評価に相違をきたしやすい項目も存在し, とくに医療面接で差の大きい項目がみられた.医療面接では, 教官による評価と標準模擬患者 (SP) による評価は有意の相関を示したが, 教官による評価に比べSPによる評価は低い学生が多かった.
  • 椎橋 実智男, 高野 ひとみ, 鈴木 美穂, 森田 孝夫, 大野 良三
    2003 年 34 巻 1 号 p. 49-55
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    われわれは, 特別な装置を必要とせずパーソナルコンピュータのみで動作する, 問題指向型システムによる診断手順シミュレーションシステムを開発した.本システムでは, 実際の診察場面に近似したかたちで, 学習者の指示に従って音声で病歴が提示され, 視覚的あるいは聴覚的に身体所見が示される.また, 検査所見も学習者の要望により得ることができる.学習者は自分自身で収集した情報からデータベースをまとめ上げ, プロブレムリストを作成し, 患者さんにとって最も重要なプロブレムについて初期診断計画を作り上げる.本システムは, 時間や場所, 予算の制約なしに, 仮想のマルチメディア環境下で問題指向型システムに従って診断のプロセスを学べることから, 臨床実習前の医学生にとって有用であると思われる.
  • 森 美穂子, 堤 明純, 石竹 達也
    2003 年 34 巻 1 号 p. 57-60
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    多くの医学生は社会医学系の課題に比して臨床医学に関わりがある課題に興味を持っているように思われる.両課題を用いた小グループ問題基盤型学習を通じて, 学生の興味の持ち方が社会医学系の課題と臨床医学系の課題で異なるのか, 課題に対する興味の持ち方は学習過程で変化があるのかについて検討した.学習前の学生の興味は, 産業・環境衛生に沿った課題より臨床医学や実地の医療についての課題に対して高かった.学習後は両課題とも学生の興味が増加し両課題間の興味の有意差がなくなった.特に社会医学系課題への興味の増加が大きかった.問題基盤型学習において学習課題に対する学生の興味を把握しておくことは有用であると思われた.
  • 林 茂
    2003 年 34 巻 1 号 p. 61
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 青木 継稔
    2003 年 34 巻 1 号 p. 62
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
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