医学教育
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43 巻, 4 号
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特集
総説
  • 垰田 和史, 北原 照代, 松浦 博
    2012 年 43 巻 4 号 p. 299-307
    発行日: 2012/08/25
    公開日: 2014/01/09
    ジャーナル フリー
      2001年の医師法改正以後,聴覚障害があっても医師資格の取得が可能となり,聴覚障害のある学生への医学教育が必要となっている.
      滋賀医科大学では,2001年に入学した聴覚障害のある学生の修学支援を経験した.
      教室での授業は,着座位置への配慮や配布教材の工夫やノートテイク支援により対応できた.小グループ単位の授業では困難を生じ易かった.臨床実習は,障害の状況に対応した対策を事前に講じることで実施可能であった.同級生は聴覚障害のある学生と学んだことを良い経験として評価した.
      聴覚障害学生の医学教育では,教員・同級生の聴覚障害理解と障害特性に対応したコミュニケーション手段の選択が重要と考えられた.
短報
  • 田畑 雅央, 加賀谷 豊, 門馬 靖武, 水間 正道, 松田 綾音, 石井 誠一, 亀岡 淳一, 金塚 完, 八重樫 伸生
    2012 年 43 巻 4 号 p. 309-314
    発行日: 2012/08/25
    公開日: 2014/01/09
    ジャーナル フリー

    [背景]東日本大震災時,東北大学病院は被災地の避難所等への巡回診療を行い,医学生も参加した.このような機会が医学生の学習態度や進路にどう影響を与えるかは未検討である.
    [方法]参加した医学部学生19名に対し,東日本大震災時の巡回診療参加による学習態度と進路への影響を質問紙法で調査した.結果は単純集計で分析した.
    [結果]多くの学生は被災者を前にして何もできなかったという無力感から,より熱心に勉強する必要を感じ,将来東北地方で医療に従事することを考えるようになった.
    [考察]巡回診療参加は,医学生にとって,特に医療の社会性を学ぶことで,学習意欲が向上し,将来の進路について考える機会になると思われた.
  • 安川 康介, 野村 恭子
    2012 年 43 巻 4 号 p. 315-319
    発行日: 2012/08/25
    公開日: 2014/01/09
    ジャーナル フリー
    1)医師における性役割分担の実際について検討するため,都内某私立大学医学部同窓会に所属する医師を対象に,診療時間と家事労働時間に関する任意無記名の質問紙調査を実施した.
    2)週当たりの診療時間は男性の中央値が50時間,女性では40時間と女性の方が短いが,週当たりの家事労働時間は男性の中央値3時間に比べ女性は30時間であった.
    3)診療時間に家事労働時間を加えた労働時間は,男性医師よりも女性医師の方が長かった.
    4)本研究では,医師という専門職においても性別役割分担が存在していることが認められた.
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