医学教育
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52 巻, 2 号
選択された号の論文の22件中1~22を表示しています
短 報
  • Asuka Hatabu, Etsuko Uejima, Tatsuya Takagi, Mikiko Ueda
    原稿種別: research-article
    2021 年52 巻2 号 p. 91-96
    発行日: 2021/04/25
    公開日: 2021/11/14
    ジャーナル フリー

     Introduction: Behavioral economics (BE) has been applied to recent studies in the medical field. However, current pharmacy curricula do not include BE. This study aimed to introduce BE to pharmacy students and investigate their degree of knowledge of and interest in BE. We taught BE to pharmacy students and conducted a questionnaire survey. Methods: The research was conducted at a national university in Japan, where the authors are faculty members. The target class was “Advanced Topics in Clinical Pharmacy Research and Education,” which is optional for both undergraduate and graduate students. We taught three topics during a 90-minute class: “pharmacoeconomics,” “self-medication” (both already included in the current pharmacy curricula), and “behavioral economics.” Students responded to a questionnaire that investigated their knowledge before class and their evaluation of the class. Results: We received valid responses from 41 of the 51 students. Prior to the class, more than 90% of the students answered that they were not aware of three BE terms: nudge, prospect theory, and present bias. After the class, 92.7% answered that they were interested in BE, and 82.9% considered the topic useful for future research and work. Discussion: BE was a new concept to most sampled pharmacy students. Once introduced to it, however, they showed an interest in learning more about how to apply the subject in their field. Therefore, pharmacy schools might find it useful to incorporate BE into their curricula. Further study is needed before the curricula are revised.

短 報
実践報告―新しい試み―
  • 山本 加奈子, 加藤 佐知子, 森田 敦子, 吉田 奏, 高橋 佑太, 阿部 猛, 藤崎 さやか, 田村 富美子
    原稿種別: 研究論文
    2021 年52 巻2 号 p. 103-108
    発行日: 2021/04/25
    公開日: 2021/11/14
    ジャーナル フリー

     オンライン実習は, 学生の学習意欲の維持が課題でありリアリティーがあり関心を持って学べる教材開発と実習設計が課題である. クリティカルケア領域のオンライン実習を効果的に行うために, 病院―大学連携により, 多職種の協力を得て臨床での患者・家族のケア実践場面を動画教材とし, 開発した. そして, ペーパー事例と動画教材, オンラインカンファレンスを組み合わせ, ARCSモデルによる実習設計を行った. これにより, 学生の学習意欲の継続と主体的な学習につなげることができ, 患者理解と実習への満足度が維持できた. 実際の臨床場面を用いた動画教材は, 効果的なオンライン実習と, 多職種協働への理解につなげられる可能性があると示唆された.

  • ―看護系専門学校における小児看護学概論授業実践―
    豊吉 泰典, 山崎 澄子
    原稿種別: 研究論文
    2021 年52 巻2 号 p. 109-113
    発行日: 2021/04/25
    公開日: 2021/11/14
    ジャーナル フリー

     看護系学校における「小児看護学概論」の授業は, 看護基礎教育として子どもの成長・発達及び子どもを取り巻く家族・社会等の環境の理解, また健康を障害された子どもの直面する問題やその家族の負担や心理面の問題について考える授業科目となる. 今回, 小児看護学概論において, 教科書主体の講義型授業のみではなく, より具体的に, より現実に即した講義内容とするため, 一般放送番組及び映画を視聴覚教材として利用した授業を展開したため報告する.

  • 石川 和信, 小林 元
    原稿種別: 研究論文
    2021 年52 巻2 号 p. 115-120
    発行日: 2021/04/25
    公開日: 2021/11/14
    ジャーナル フリー

     医療安全やチーム医療に配慮し多様な状況に対応できる医師養成の学修方略として質の高いシミュレーション教育が求められている. 一方, 1学年100名を超える医学部授業でのハンズオン・トレーニングには多くの困難を伴う. 開学から3年間に臨床実習前教育として開拓したシミュレーション授業を紹介する. 学年全体が同時に学修できる大規模で多機能なシミュレーション施設を設計し, スライド等の視覚に頼った授業から五感を通して感じとる能動的授業への転換をめざした. 効果的学修と動機付けのための基礎臨床統合シミュレーション授業, 小グループのシミュレーション実技を学年全体が大講義室で共有するオンライン技術の導入にも取り組んだ.

委員会報告 : 第20期 (前期) プロフェッショナリズム・行動科学委員会 (行動科学班) 医学教育における行動科学・社会科学等の概念整理
  • 和泉 俊一郎
    原稿種別: 研究論文
    2021 年52 巻2 号 p. 121-127
    発行日: 2021/04/25
    公開日: 2021/11/14
    ジャーナル フリー

     卒前医学教育では, 国際認証のためにも, また医学教育モデル・コア・カリキュラムでも, 行動科学・社会科学等が, 体系的に学修されることが求められている. 我が国では病院の世紀が終焉を迎え "2025年問題" に対応する医療のパラダイム・シフトが起き, これまでの専門医療・病院志向ではなく, 増加している老齢な患者を, "生活者" の次元でその "病い" を診られる医師が求められている. そのような社会的状況も含めて, 行動科学・社会科学の周辺の学問概念を明確にする必要性について論じた.

  • 網谷 真理恵
    原稿種別: 研究論文
    2021 年52 巻2 号 p. 128-134
    発行日: 2021/04/25
    公開日: 2021/11/14
    ジャーナル フリー

     近年, 行動科学・社会科学のカリキュラムの導入が進む中, 行動科学・社会科学の分野に関する認識が各大学において異なる現状がある. 行動科学と行動医学の学問体系には分離できないオーバーラップがあり, 現時点でも明確なカテゴリー分けは難しい一面がある. 一方で行動科学や行動医学の概念の特徴は, 幅広い学問を集積し, 人間行動の全人的理解を追求することにあり, 学問間の相互の関係が重要であると考えられている. 研究の分野では行動科学と社会科学を統合したトランスレーショナルリサーチが推進されている. また行動医学は, 生体―行動メカニズム, 臨床実践, 公衆衛生のドメインと, これらの相互関係が強調されており, 臨床においては心身医学が行動科学的アプローチと医学を統合し全人的医療を核とした医療を実践している. 本稿では, 行動科学・行動医学の概念について述べ, 医学教育へのカリキュラム開発への一助としたい.

  • 星野 晋
    原稿種別: 研究論文
    2021 年52 巻2 号 p. 135-139
    発行日: 2021/04/25
    公開日: 2021/11/14
    ジャーナル フリー

     社会科学は, 集団を社会たらしめる関係性について科学的に探求する諸学問分野の総称であり, 国家や自治体等のマス・レベルの社会を分析するマクロ的なアプローチと現場の具体的な社会現象に焦点をあてるミクロ的なアプローチに分けられる. また調査分析手法としては, 統計分析等にもとづく量的調査と観察・聞き取り等にもとづく質的調査の両方を使い分ける. とくに, 文化人類学と社会学は, 社会全体を統合的にとらえるその特性上, 経済学や政治学等の社会諸科学の知見と社会現象を関連づけるハブとなりうる. また両者は, 現場の社会的課題に対してミクロ的・質的なアプローチを用いて分析・解釈できる点で, 臨床に豊かな知見をもたらしうる.

  • 平山 陽示, 大磯 義一郎
    原稿種別: 研究論文
    2021 年52 巻2 号 p. 140-144
    発行日: 2021/04/25
    公開日: 2021/11/14
    ジャーナル フリー

     医療倫理は生命倫理の一分野であり, その中に研究倫理と臨床倫理がある. 医療倫理学自体は学説や原理に基づいて, 普遍妥当的あるいは一般的な価値判断を示すのに対し, 臨床倫理学はそのケースに合った暫定的蓋然的価値判断を示すケーススタディであり, 応用倫理である. 一方, 研究倫理については「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」や「臨床研究法」が制定されている. 「医療法学」は, 古くから医学部教育の中に存在していたが, 「その他諸規則」扱いにとどまっていた. 近年の社会情勢の変化を受け, 独立した領域として適切な専門家による教育がなされるべきとの要請の下, 「医療法学」としてモデル・コア・カリキュラムに示されることとなった. 現在, 「医療の法化」が過度に進んでおり, 医療現場に弊害が生じている. 「医療法学」教育においても, プロフェッショナル・オートノミーが重要である.

  • 錦織 宏
    原稿種別: 研究論文
    2021 年52 巻2 号 p. 145-149
    発行日: 2021/04/25
    公開日: 2021/11/14
    ジャーナル フリー

     JACMEによる医学教育分野別認証評価によって, 医学教育における行動科学・社会科学に関する議論が活発化してきている. 本特集における行動科学・社会科学・医療法学・医療倫理学に関する概念整理に加えて, 本稿では, 社会医学と社会科学の関係性を整理し, 米国や英国の医学教育における行動科学・社会科学の現況について記述する. また行動科学・社会科学において, なぜ, 心理学・人類学・社会学といった学問を基盤とするのかについて私見を述べ, 意見・異見・反論を求める.

部会報告 :
部会報告 : 第21期プロフェッショナリズム部会 プロフェッショナリズム教育方略 連載第10回
部会報告 : プロフェッショナリズム教育方略 連載10回
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