医学教育
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48 巻, 2 号
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原著
  • 會田 信子, 三好 沙知, 河地 美紀, 山下 麻衣, 山崎 古都, 半谷 眞七子, 阿部 恵子, 野田 幸裕, 亀井 浩行, 末松 三奈, ...
    2017 年 48 巻 2 号 p. 59-69
    発行日: 2017/04/25
    公開日: 2018/07/05
    ジャーナル フリー

    背景 : 看護基礎教育における協同学習のあり方への示唆を得るために, 看護学生の協同学習に対する認識の実態と影響要因を明らかにした.

    方法 : 中部地方のA大学の看護学生131名を対象に, 無記名自記式質問紙法で行った.

    結果 : 二項ロジスティック分析の結果, 協同作業認識尺度の影響要因として, 高校での協同学習経験, 学習満足度, ソーシャルサポート, 対人葛藤方略スタイル及び仮想的有能感の他者軽視が確認された.

    考察 : 協同作業に対する認識には, 学生の職業アイデンティティやコミュニケーション力, 過去のネガティブ体験などが影響している可能性があり, それらに考慮した協同学習のあり方を検討していく必要性が示唆された.

  • ―必修化開始直後との比較―
    瀬尾 恵美子, 小川 良子, 伊藤 慎, 讃岐 勝, 前野 貴美, 前野 哲博
    2017 年 48 巻 2 号 p. 71-77
    発行日: 2017/04/25
    公開日: 2018/07/05
    ジャーナル フリー

    目的 : 研修医の抑うつに関して, 臨床研修制度導入時と, 制度が広く周知された段階とで比較検討を行う.

    方法 : 全国の臨床研修病院250施設で, 2011年採用の研修医1,753名に対し, 研修開始時と開始3カ月後に, 抑うつ反応, 勤務時間, ストレス要因, ストレス緩和要因などに関するアンケート調査を行い, 2004年の同様の調査と比較した.

    結果 : 研修開始3カ月後, 抑うつ状態の研修医は30.5% (新規うつ状態率19.6%) で, 2004年より有意に減少していた. 一因として勤務時間の減少, ストレス要因, 緩和要因の改善が考えられた.

    考察 : 依然多くの研修医が抑うつ状態となっており, 研修環境の更なる改善が望まれる.

教育実践研究
  • ―岐阜大学医学部教学IRの取り組みから―
    恒川 幸司, 鈴木 康之
    2017 年 48 巻 2 号 p. 79-86
    発行日: 2017/04/25
    公開日: 2018/07/05
    ジャーナル フリー

    背景 : 医学生の能力を総合的に分析する方法は未確立である. 卒前での総括的評価を総合的に分析し能力特性を明らかにすることを試みた.

    方法 : 平成26年度卒業生を対象に, 共用試験 (CBT, OSCE), 実習後OSCE, 選択臨床実習評価, 試験総合計, 国試不合格および留年の有無を用いて多変量解析した.

    結果 : 主成分分析で各総括的評価の第1主成分は総合的学力, 第2主成分は実習への参加度と推測された. クラスター分析では第1・第2主成分の数値により分類され, 国試不合格者と留年者は特定のクラスター群で有意に多いことが判明した.

    考察 : 各種総括的評価を統合して分析することで学生個々の能力特性を捉えられることが示唆された.

短報
  • ―日本医療機能評価機構の公開データ検索を用いて―
    石川 雅彦, 斉藤 奈緒美
    2017 年 48 巻 2 号 p. 87-90
    発行日: 2017/04/25
    公開日: 2018/07/05
    ジャーナル フリー

    1) 日本医療機能評価機構の公開データから検索した研修医の指導に関連したインシデント・アクシデント事例73例を検討した.

    2) 事例発生の内容は, 指導医が直接指導中に発生, 指導医が近くにいたが離れていて研修医1人で実施して発生, 指導医が不在中に研修医1人で実施して発生の3つのカテゴリーに分類可能であった.

    3) 再発防止対策は, 指導医, 研修医個々の取り組みはもとより, 卒後臨床研修センターや施設内の各部門・部署, および医療安全管理部門のさらなる協働によるシステム整備が必要なことが示唆された.

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