1. 私等は日本(兵庫縣)滿洲、濠洲、北米合衆國及び加奈陀産の普通小麥(T. Vulgare)から同一方法に從つてGluteninを分離して其の窒素含量及び等電點を測定した。
2. 其の結果異品種の小麥粉から分離したGluteninは何れも同一特性のものであることを確め其の窒素含量は17.48%にして等電點はpaH 5.19-5.58であることを決定した。
3. Gluteninは從來の方法にて分離さるれば少量のGliadinを夾雜し易いことを實證した。
本研究に於て木原均教授からは有益なる助言を受け鈴木文助教授、日清製粉會社宇野正雄技師、兵庫縣農事試驗場木下勤一氏からは試料蒐集に就て厚意ある便宜を受けた。記した深謝する。
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