1. アルカリ,アルカリ土類,マグネシウム,亞鉛,カドミウム,ベリリウム,アルミニウム.水銀(II),蒼鉛,鐵(III),チタン(III及IV)及〓ナヂン(II, III, IV及V)のロダン化合物及遊離のロダン酸の吸収スペクトルを檢した.
2. アルカリ,アルカリ土類,マグネシウム,亞鉛,カドミウム,ベリリウム,アルミニウム,〓ナヂン(V)等に於ては紫外部に於ける波數3500
-mmの選擇的吸収を認め得ず,從て之等の金屬にあつてはロダンは水溶液内で單イオンとして存在するものと推定される.
3. 水銀(II),蒼鉛,鐵(III),チタン(III及IV),〓ナヂン(II, III及IV)にあつては3500
-mmの吸収が現はれ,之等がロダン基と錯イオンを形成せることを示す.
4. 有色金屬化合物にあつては概してロダン基の深色的作用が認められる.
5. 遊離のロダン酸は3500
-mmの吸収を示したが,之はこの酸が錯化合物的構造を持つ爲には非ずして,同酸の分解生成物に基因するものと考へられる.この分解生成物による3500
-mmの出現は極めて鋭敏であるから,之によつてロダン化合物の純度を檢することが出來る.
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