日本化學會誌
Online ISSN : 2185-0909
Print ISSN : 0369-4208
54 巻, 10 号
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  • 森口 信男
    1933 年 54 巻 10 号 p. 949-957
    発行日: 1933年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    (1) 化學現象に對する超音波の作用の原因につき論議を試みたり.
    (2) 超音波發生装置の出力及能率は共振時に於ける結晶の負荷を負荷とせる發振器の出力及能率なる事を指摘し強力にして大勢力なる超音波發生装置設計には發振器の出力増大となる問題よりも結晶の大きさ及び超音波發生時に於ける結晶内の發熱除去或は冷却方法等に關する問題が重要なるを暗示せり.
    (3) 異相系氣體發生反應に及ぼす影響を,亞鉛-鹽酸;亞鉛-硫酸;及び大理石-鹽酸の反應につき研究し,いづれも超音波の作用によりその速度に於て數倍さるる結果を得たり.
    (4) 超音波の作用により發生氣泡の瞬間的結合現象あるを示し之につき論議を試みたり.
    (5) 實驗結果につき考察を試み,發生氣泡による反應有効界面積の妨害に對する超音波の影響は重要なる要素にあらずして,超音波による反應速度増は他の原因によるものなる事を推論せり.
    終に本實驗に當り多大の便宜と御助言を賜りたる箕作教授に對し深謝の意を表す.
  • アマルガム表面に關する一所見
    益田 苦良
    1933 年 54 巻 10 号 p. 958-965
    発行日: 1933年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
  • 各種蛋白に於ける燐、銅及び鐵の存在に就て
    近藤 金助, 森 茂樹
    1933 年 54 巻 10 号 p. 966-972
    発行日: 1933年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    (1) 普通蛋白中にも燐,鐵及び銅が恒成分として存在することを知り8個のGlutenins, 9個のGliadins其の他各種の精製蛋白合計37個に就いて此の三元素を定量した.
    (2) 其の結果Gluteninsの灰分は主として燐と銅でありGliadinsの灰分は主として銅であることを確め更にGlutenins, Gliadins其の他數種の蛋白にありては主として燐,鐵及び銅の三元素が灰分を組生して居るがSericins及び各種のGlobulins等にありては上記三元素の外に灰分の母體を含むことを示した.
    (3) 筆者等が定量した所の燐,鐵及び銅の大部分は或は蛋白基成分のうちに有機的結合をなして存在するか或は蛋白基生分の相互を結合する役目をなして存在するものであることを説述した.
    (4) 前記の三元素の外に滿俺,亞鉛,又はアルミニウム等を含む蛋白があることを暗示し蛋白の構成と榮養化學的役割とは從來の解釋を遙かに越えて複雜であることを論述した.
    (5) Glutenins及びGliadinsの灰分,燐,鐵及び銅の定量値を考察しても生體蛋白は外的條件の差異によつて彷徨變異をなすことを立證し得たのである.
  • 瀬邊 惠鎧
    1933 年 54 巻 10 号 p. 973-981
    発行日: 1933年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
  • 鯛の雌雄と肉成分
    波多腰 ヤス
    1933 年 54 巻 10 号 p. 982-990
    発行日: 1933年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    1932年5月, 7月, 9月の三囘に亘り淡路近海にて漁獲した雌雄の鯛(5歳乃至10歳)肉を分析した結果を要約すれば次の通りである.
    (1) 各季節を通じて雄鯛肉は雌鯛肉に比して水分を多く含み脂肪を少なく含む.而して雌雄肉共に産卵前には水分量最も少なく脂肪量最も多い.
    (2) 無水肉中の成分に就て見れば蛋白,グリコーゲン,及び灰分は各季節を通じて雄肉は雌肉に比べて多いが脂肪は之に反して居る.又雌雄肉を通じて蛋白及び灰分は産卵後急に増加し後再び減少する.
    (3) 各種鯛肉に於ける水100gに對する各成分量を算出した結果により産卵前(5月)のものと晩秋(10月)のものとは蛋白と脂肪の濃度が顯著に高いことを見出し以て此の二成分の濃度が鯛肉の食味に有力なる役割を荷ふことを明らかにした.
    (4) 肉汁液のpaH價約6.5であつて汁液中の全窒素及びアミノ態窒素量は鯛の雌雄並に季節によつて著しい差異を見せなかつた.
    (5) 鯛肉蛋白中の窒素の形態を測定した結果鯛肉蛋白組成の彷徨變異は性別に於けるよりも季節環境別に於て一層顯著であることを見出しこのことが鯛肉の食味をして性別よりも季節環境別に大なる相違あらしめる原因の一つになることを推論した.
    終りにのぞみ終始御懇篤なる御指導を賜りし恩師近藤金助教授に對し謹みて感謝の意を表し同時に實験に際し多大の御助力を蒙りたる同實験室の山田孝雄氏及び森茂樹氏等に深謝し,尚ほ供試鯛に關し特別の便宜を與へられたる兵庫縣立水産試驗場長鴨脚七郎氏及び五十嵐技師等に對し謝意を表す.
  • イソカヴィベトールエーテルにGrignard氏試薬の作用(II)
    平尾 子之吉
    1933 年 54 巻 10 号 p. 991-995
    発行日: 1933年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
  • 鹽化加里の全溶解熱、微分稀釋熱、理論溶解熱及び活度係數
    柴田 善一, 丹羽 貴智藏
    1933 年 54 巻 10 号 p. 996-1008
    発行日: 1933年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
  • 今泉 善夫
    1933 年 54 巻 10 号 p. 1009-1010
    発行日: 1933年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
  • 加福 均三, 市川 信敏
    1933 年 54 巻 10 号 p. 1011-1025
    発行日: 1933年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
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