1. 第一鐵イオンによるヂメチルグリオキシムの檢出限度及び鋭敏度を定めたり.
2. アルコール及びアセトンに於けるヂメチルグリオキシムの溶解度を測定したり.
3. 水,アルコール及びアセトンに於けるニツケルーヂメチルグリオキシムの溶解度を測定したり.
4. ヂメチルグリオキシムのアルコール並びにアセトン溶液によるニツケルの直接滴定法を研究し.完結點補正をなすか或は一層便利且つ好適に實驗因數の使用によりて滿足すべを結果を得たり.
N/20-ヂメチルグリオキシム溶液の1ml=1.4510mgニツケル
5. 滴定時に於ける温度變化を影響を考ふる時は該オキシムの溶媒としてはアセトンよりもアルコール使用が適當なり.尚温度變化の影響を避け且つ長く試藥保存中に起り得べき溶媒の蒸發による濃度變化を防ぐ爲めには純粹溶媒の替りに水にて適當に稀釋せる溶媒を用ふるが可なるべし.但し保存中該オキシムの析出を伴はざる如き稀釋度なるべきは勿論なり.
6. 滴定溶液の濃度に就きては2~4mgニツケル/10mlが最適なり.
7. 本滴定法に於てはコバルトの共存を許さず.
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