日本化學會誌

硫化水素を使用せざる定性分析法に關する研究(第三報)

硝酸蒸發乾涸法及び過鹽素酸白煙法による錫屬の分離(其二)

木羽敏泰

1944 年 65 巻 2 号 p. 99-103
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.99

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本報の(其一)に於ては主として硝酸蒸發乾涸法に就て報告し, (其二)に於ては主として過鹽素酸白煙法に就て報告す〓又錫屬殘滓處理法に就ても檢討を加へたり.
1.硝酸蒸發乾涸法及び過鹽素酸白煙法は何れも相對的なる分離法なり.
2.操作は前者は湯浴上に,後者は金網上直火にて行ふを適當とす.
3.操作は兩者共銀屬を鹽酸にて分離後行ふを適當とす.
4.乾涸後洗滌抽出液は前者に於ては混合抽出液(水50cc, 6N硝酸10cc,硝酸アムモニウム2g)を使用し,後者に於ては水を使用す.
5.他イオンの殘滓へ吸着さるる量は前者の場合には後者の場合に比して大なり.
6.錫屬殘滓の處理は溶解極めて困難なる場合多く種々の方法を試みたるも確實にして簡單なるものなし.

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イソブチルアルコールより銅-マグネシウム酸化物觸媒作用によるイソブチルアルデヒドの合成(第三報)

高安正明

1944 年 65 巻 2 号 p. 104-107
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.104

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イソブチルアルコールの接觸的脱水素によりイソブチルアルデヒドを合成する反應に於て觸媒銅-マグネシウム酸化物上の蓄積物につき研究せり.

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有機錯化合物の研究(第二報)

サリチルアルデヒド-エチレンチイミン-コバルトとクロロフォルムとの反應

遠藤壽一

1944 年 65 巻 2 号 p. 108-112
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.108

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サリチルアルデヒド-エチレンヂイミン-コバルトはクロロフォルムとも活性添合化合物を與へる.このものを結晶體として分離し,その構造,性質,分解の模樣等がブロモフォルム活性添合化合物と同樣であることを明かにした.

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膠質液の熱擴散效果

木村修, 廣田鋼藏

1944 年 65 巻 2 号 p. 113-118
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.113

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膠質液の熱擴効果を研究するために,硫化砒素ゾル,水酸化鐵ゾル,ゼラチンゾル等の親水及び疎水ゾルに就き實驗し,併せて之等を比較するために,溶質が比較的大分子である蔗糖及びグリセリンの水溶液に就いても實驗を行つた.終りに眞溶液の結果と比べつゝ効果の理論的檢討を行つた.

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亞硝酸コバルト法に依る食鹽及び苦汁のカリウムの定量(第二報)

前田靜徳

1944 年 65 巻 2 号 p. 119-126
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.119

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1.食鹽のカリウムの定量の續きを記載せり.
2.カリウムを定量せし食鹽の分析成績表を掲げたり.
3.苦汁分析に食鹽のカリ係數を利用せり.
4.本報告全般に亘る要結を記載せり.

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炭化水素及び其の置換體の分子論的研究(第十一報)

六クロルエタン,五クロルエタン及び非對稱四クロルエタンのラマン效果に就て

水島三一郎, 森野米三, 河野通郎, 落合六郎

1944 年 65 巻 2 号 p. 127-130
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.127

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液體及び固體のラマン效果の比較により之等の化合物の分子形は此の兩態種に於て唯一種である事を確めた.之によつて著者等の〓轉異性體に關する見解はいよいよ確實なものとなつた.

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訂正

1944 年 65 巻 2 号 p. 130
発行日: 1944年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.2_130

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炭化水素及び其の置換體の分子論的研究(第十二報)

六クロルエタン,五クロルエタン及び非對稱四クロルエタンの氣體の電子廻折に就て

森野米三, 山口成人, 水島三一郎

1944 年 65 巻 2 号 p. 131-134
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.131

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六クロルエタン,五クロルエタン及び非對稱四クロルエタンの氣體に就て行つた電子廻折の實驗によつて之等の化合物の分子形が捩れ形である事を確めた.此の結果は以前著者等が二クロルエタンの〓轉異性體をトランス形,中間形の兩種と定めた事とよく一致する.

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アミン類の新アルキル化に就て(第一報)

志甫傳逸

1944 年 65 巻 2 号 p. 135-140
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.135

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アミン類のアルキル化に際し,通常のハロゲンアルキル其の他の方法によりてアルキル化が困難なる場合,アルキル基に相當するエノルエーテルを合成し之をアミン類に作用せしめてアルコール1分子分割の下に縮合し,次で之を還元して容易に其の目的を達する事を得た

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ピナコンより異性ヘキサン類の生成(第六報)

ラマン効果による2, 2-及び2, 3-ヂメチルブタノル-(3)の區別

雨宮登三, 緑川〓

1944 年 65 巻 2 号 p. 141-143
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.141

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ピナコンの加壓接觸還元に際して副生されるヘキサノル溜分の組成を確める目的を以て,先づ2, 2-及び2, 3-ヂメチルブタノル-(3)の各純粹試料のラマン・スペクトルを撮影した結果,夫々波數720cm_??_及び699cm^-1に於て極めて特徴ある強度大なるラマン線を有することを發見したので,之を標準として上記ヘキサノル溜分のラマン・スペクトルを調べたるに,純ニッケル,ニッケル珪藻土等を觸媒とせる場合には2, 2-及び2, 3-兩異性體が生ずるが,酸化銅・酸化クロム(酸化バリウムなし)の場合には2, 2-異性體のみを〓また酸化銅・酸化クロム(+酸化バリウム)の場合には2, 3-異性體のみを生ずることを知つた.なほ2, 2-異性體を生ずる場合には相當するケトン即ちピナコリンが多少とも副生されることを認めた.

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界面動電壓に關する研究(第二報)

テレックス硝子と水との間の界面動電壓の測定

安藤暹, 宮崎正藏

1944 年 65 巻 2 号 p. 144-147
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.144

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界面に於ける吸着現象と動電壓との關係を比較的に檢べる目的でテレックス硝子繊維と水との界面動電壓を測定し,且傳導度水と云はれて居るものが空氣中の炭酸瓦斯に依り其の比電氣傳導度が變化せしめられて居る場合が少く無い爲界面動電壓測定に際し其の使用せる水の炭酸瓦斯に依る比電導度變化が如何に影響するかを檢〓た.

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溶液の粘性に就て(I)

(熔融鹽の電氣傳導度の研究第九報)

完戸俊助

1944 年 65 巻 2 号 p. 148-153
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.148

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稀薄溶液に於て粘性流の行はれる爲の條件から溶質分子の易動度と其の大きさに就て考察した.未だ充分な結果は得られて居ないが,第四報に關する訂正補遣と併せ報告せり.

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四ニトロメタンの結晶構造(其二)

小田孜, 渡邊得之助

1944 年 65 巻 2 号 p. 154-160
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.154

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第1報に引き續き四ニ卜ロメタンC(NO₂)₄等軸結晶の構造に就き試謬法的考察を行ひ,更に結晶内の電子密度分布を定めた.其の結果此の結晶内に於ける酸素原子の擧措に關して興味有る結果が得られた.尚此の結晶の特徴有る二三の物理的性質と構造との關係を檢討した.

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煙霧質に關する研究(第一報)

煙霧質の濾層透過(其の一)固體及び液體粒子の濾層透過性

立花太郎

1944 年 65 巻 2 号 p. 161-165
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.161

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鹽化アムモニウムの煙を濾紙で濾す時豫め煙を充分濕らせて液體粒子とすると著しく良く透過する.併し粒子が固體であると,たとへ大きさが同じでも透過しにくい.その機構は濾紙を構成してゐる毛管の屈曲部に固體粒子が集積して管を詰めて行くのに對し液體粒子は濾紙を濡らし集積しない爲に透過能率が終始一定である事で説明出來る.

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東亞に特有なる唇形科植物イヌカウジユ屬の精油に關する研究(第二十七報)

オホヤマジソの精油(其二)

藤田安二

1944 年 65 巻 2 号 p. 166-173
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.166

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廣島縣福山市外に於て採集したオホヤマジソの精油の檢索結果に就て述べる.

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アセトアルデヒドの重合體に關する研究(第六報)

重合體還元物の分析結果に對する考察

松井清忠

1944 年 65 巻 2 号 p. 174-180
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.174

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第四報,策五報に記載した實驗結果について考察を加へた.

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正誤

1944 年 65 巻 2 号 p. 180
発行日: 1944年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.2_180

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常壓氣相に於けるアセトンの接觸的分解(第一報)

藤井了堅

1944 年 65 巻 2 号 p. 181-184
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.181

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酸性白土を觸媒とする400～450°Cに於けるアセトンの常壓氣相接觸分解では,メシチレン及びイソブチレンが主な反應生成物であることを見出した.而して之等の生成反應機構は,メシチルオキサイドが中間生成物となり,之が或は更にアセトンと縮合し,或は之が更に反應系内の水と作用し夫々メシチレン及びイソブチレンを生成するものと考へ且つ之を確めた.

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黄土の化學的研究(第一報補)

高津壽雄, 祖父江正允

1944 年 65 巻 2 号 p. 185
発行日: 1944/02/28
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.65.185

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