医療情報学
Online ISSN : 2188-8469
Print ISSN : 0289-8055
ISSN-L : 0289-8055
29 巻, 5 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
原著-研究論文
  • 後藤 陽一, 原口 亮, 鍵崎 康治, 黒嵜 健一, 笹川 みちる, 吉冨 紘平, 谷 昇子, 岩田 倫明, 稲田 紘, 中沢 一雄
    2009 年 29 巻 5 号 p. 191-200
    発行日: 2009年
    公開日: 2015/03/06
    ジャーナル フリー
     先天性心疾患は,生まれつき心臓および心臓周辺の血管構造の形態的異常を有する病気であり,非常に多くの種類が存在する.それらの疾患の中には,形態的に理解しやすいものもあれば,理解しにくいものもある.臨床では,それらの疾患の理解あるいは説明をするときに2次元のイラストやシェーマが用いられることが多い.しかし,複雑な先天性心疾患の手術を理解するためには,心臓構造を立体的に把握することが必要である.本研究では,先天性心疾患の手術において,特に心臓の立体的な把握が必要な修正大血管転位症に対するSenning手術(心房内血流転換術)を対象とし,3次元のコンピュータグラフィックスを用いた手術過程説明用システムを開発した.試作したシステムが有用かどうかを評価するため,医師および看護師を対象としたアンケート調査を実施した.その結果,アンケートの各項目において高い評価が得られ,本研究で開発したシステムは,Senning手術の手術過程の説明と理解のために有用であることが示唆された.
原著-技術論文
  • 川原崎 雅敏, 浅野 昂紀, 大原 信, 川井 紘一, 五十嵐 徹也
    2009 年 29 巻 5 号 p. 201-210
    発行日: 2009年
    公開日: 2015/03/06
    ジャーナル フリー
     本研究では,糖尿病自己管理支援を目的に,携帯電話を用いて患者をインタラクティブに支援すると同時に,Web上で医師の診療を支援し患者病態管理を可能とするシステムを構築して実証実験を行った.構築したシステムは,糖尿病のみならず生活習慣病全般の自己管理を支援できる汎用性を持ち,複数医療機関間で患者データを共有できる.患者は日々の血糖値や体重等を携帯電話からサーバに送信し,サーバは蓄積したデータを自動解析して視覚表示すると共に,血糖コントロールの不良な状況を検出すると警告メールを送信する.患者データのセキュリティは携帯電話のFeliCa機能を利用して保護している.
     本システムの実証実験を医療機関で実施し,使い勝手や有効性,コントロール不良検出アルゴリズムの検証を行った.その結果,システムの目的が一通り達成できていることを確認できた.しかし,携帯電話やFeliCaの利用が前提となるため,実験協力を拒否されるケースも多く,課題として残った.
原著-研究速報
feedback
Top