日本緑化工学会誌
Online ISSN : 1884-3670
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26 巻, 2 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 倉本 宣, 中島 慶二, 中野 裕司
    2000 年 26 巻 2 号 p. 84-106
    発行日: 2000/11/30
    公開日: 2011/02/09
    ジャーナル フリー
  • 上村 惠也, 山本 幹雄
    2000 年 26 巻 2 号 p. 107-116
    発行日: 2000/11/30
    公開日: 2011/02/09
    ジャーナル フリー
  • ミヤコザサの植栽後2年間の成長と環境条件の影響
    武田 一夫, 柴田 昌三, 竹内 典之, 水島 達朗
    2000 年 26 巻 2 号 p. 117-126
    発行日: 2000/11/30
    公開日: 2011/02/09
    ジャーナル フリー
    寡雪寒冷地の道路法面において, ミヤコザサによる土の凍上抑制効果を知るため, 数種の異なる条件下でミヤコザサの植栽試験を行った。ミヤコザサの植栽後2年間の成長を土質試験, 気象観測, 生育調査を通して調べたところ, その生育は土の種類や冬季の寒さに影響されることが示された。すなわち, 寡雪寒冷地に自生するミヤコザサは, 透水性で保水力の小さい非凍上性の砂質土よりも, 保水力の大きい凍上性の粘性土で生存率 (対象植栽区において地上部に稈が生存している植栽区の割合) が大きくなり, 生育のよいことが判明した。また, 冬季の寒さによって, 特に積雪の少ない冬に地温がミヤコザサの越冬芽の耐寒温度-10℃以下になると, その平均高は非凍上性の土では減少したのに対して, 凍上性の土では逆に増加した。競合する草本の平均高が減少したことから, ミヤコザサは凍上性の土で相対的に勢力を増すことになり, 冬の寒さを通して生育に有利な環境を獲得すると思われる。
  • 永松 義博, 日高 英二
    2000 年 26 巻 2 号 p. 127-133
    発行日: 2000/11/30
    公開日: 2011/02/09
    ジャーナル フリー
    樹肌に特徴をもつ樹木を10種類選び, 視覚障害者がこれらの樹木に対して如何なるイメージを抱くかを調査した。調査方法は樹木に直接触れてもらいSemantic-Differential法を用いて分析した。結果は樹肌がツルツルした樹木は“上品な”“快い”“きれい”等で好感性が高く, ザラザラした樹木は“気持ちが悪い”“汚い”等のイメージでとらえられていることがわかった。
  • 他植物との競争
    徳岡 正三
    2000 年 26 巻 2 号 p. 134-141
    発行日: 2000/11/30
    公開日: 2011/02/09
    ジャーナル フリー
    中国の半乾燥地の緑化に用いられるスナヤナギ (Salix psammophila) は, 砂地の固定後, 他植物の侵入とともに消失していくといわれる。実際に, スナヤナギの成長が他植物との混在下でどのような影響を受けるのか, いわゆる雑草, あるいは雑草とみたてたコスモスと混在させて調べてみた。雑草量が増えたり, コスモスの密度が高まると, それにともなって新たに伸びるシュートの全長が短くなったり, 地上・地下部の乾重が減少した。枯死率も高まる例がみられた。際立った点は, 1/2, 000aワグナーポットにコスモス1本を混在させても, スナヤナギだけに比べ, 地上部乾重は約1/3まで, 地下部 (根) 乾重は約1/2まで低下したことである。このように, スナヤナギが他植物との混在下で成長を著しく減退させる典型的な先駆植物であることが確認された。T/R率も雑草やコスモスの増加とともに低下した。このことから, 混在による競争は主に地下部で起こっており, 相対的に根量を増やすことであらわれているのではないかと考えられた
  • 敦賀市中池見の場合
    中本 学, 名取 祥三, 水澤 智, 森本 幸裕
    2000 年 26 巻 2 号 p. 142-153
    発行日: 2000/11/30
    公開日: 2011/02/09
    ジャーナル フリー
    敦賀市中池見において耕作放棄水田の埋土種子集団を調査した。植生が異なる6カ所を調査対象とし, 採取土壌から発生する植物個体を同定することにより埋土種子を検出した。本調査により中池見には多様な埋土種子集団が存在していることが明らかになった。また, 中池見の埋土種子集団の構成種は現況の植生とは必ずしも一致せず, 大半が耕作田や耕作放棄後まもない水田に出現する種であることを確認した。一方, 植生遷移の進行に伴って種多様性が低下した場所においても多様な埋土種子集団が確認されたことから, 人為的な土壌麗乱により種多様性の高い過去の植生を復元できる可能性が示唆された。
  • 高橋 輝昌, 深堀 真大, 浅野 義人
    2000 年 26 巻 2 号 p. 154-158
    発行日: 2000/11/30
    公開日: 2011/02/09
    ジャーナル フリー
    芝生地へのシロツメクサの混植による粗放的管理方法について検討するために, ノシバのみで造成された芝生地と, ノシバとシロツメクサを混植した芝生地において, 刈り高を2.5cmと5.0cmの2段階に設定し, 土壌中の無機態窒素量, 土壌酸度, 刈り込み後のノシバ, シロツメクサの再生量と雑草の発生量を調査した。調査期間は1998年7月から10月である。シロツメクサの混植によって土壌中の無機態窒素量は増加した。土壌pH (H2O) はいずれの調査区でも6.0-6.8であった。刈り高2.5cm区では, ノシバ・シロツメクサ混植区のノシバの再生量は, ノシバ単植区よりも少なかった。刈り高5.0cm区では, ノシバ・シロツメクサ混植区のノシバの再生量がノシバ単植区よりも多かった。ノシバ・シロツメクサ混植区のシロツメクサの再生量は刈り高5.0cm区では一定に保たれたが, 刈り高2.5cm区では減少し続けた。雑草発生量は全植生の再生量の1割以下であり, 刈り高2.5cm区よりも刈り高5.0cm区で少なかった。以上の結果から, ノシバによる芝生地では, シロツメクサを混植し, 刈り高を5.0cm程度にすることでシロツメクサの施肥効果を維持しながら, 雑草の発生もある程度抑制できるといえよう。
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