日本緑化工学会誌
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33 巻, 4 号
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特集
特集
論文
  • 高木 康平, 日置 佳之
    2007 年33 巻4 号 p. 571-579
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/12/05
    ジャーナル フリー
    侵略的外来種は生物多様性の保全にとって最大の脅威の一つとされている。その影響を軽減することを目指して,2005 年に外来生物法が施行された。イタチハギ (Amorpha fruticosa L.) は法面緑化に使用される北米原産の木本植物である。しかし,イタチハギは本来の分布域ではないアメリカ西部などにおいて在来植物への被害が報告されているにもかかわらず,法面緑化樹として有用なため,同法による特定外来生物の指定を受けていない。そこで本研究ではイタチハギの侵略性を評価するために,鳥取県旧八頭郡において法面とその周辺での生育状況及び八東川河川敷での逸出状況の調査を行い,2 つの外来種評価モデルを用いて侵略性の評価を行った。その結果,1) イタチハギは法面で25 年以上生存し続けること,2) 法面周辺に逸出していること,3) 河川敷で定着しており河川内で二次散布している可能性が高いこと,が明らかになった。また,2 つの外来種評価モデルをイタチハギに適用したところ,侵略性が高いことが示唆された。
技術報告
  • 浜口 育弘, 田所 弘, 加藤 俊作
    2007 年33 巻4 号 p. 580-586
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/12/05
    ジャーナル フリー
    樹木の衰退が各地で認められているが,その原因について解明されておらず,対策技術も確立されていない。一方,モリブデンは植物の必須元素であり,窒素代謝に大きく関わっているが,植物中の必要量が微量であること,土壌中に必要量以上に存在することから樹木についてその欠乏症は考慮に入れられていない。しかし,土壌が酸性化すると溶解度が低下し,植物が利用できなくなり,モリブデン欠乏症を引き起こし,窒素代謝に影響して衰退を引き起こしていると考えられる。著者らは樹木中の必須元素濃度を測定した結果,衰退が始まっている樹木ではモリブデン濃度が著しく低下していることを認めた。本研究では衰退が始まっているクロマツ(Pinus thunbergii Parlat)についてモリブデン主体の活性剤を樹幹に埋設し,針葉中の必須元素濃度の変化を10 ケ月にわたって追跡調査した。その結果,針葉中のモリブデン濃度が増加し,樹勢が回復することを認めたので報告する。
  • 鈴木 弘孝, 三坂 育正
    2007 年33 巻4 号 p. 587-595
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/12/05
    ジャーナル フリー
    季節の違いによる壁面緑化の温熱環境緩和効果を定量的に評価することを目的として,壁面緑化パネルを用いた実験による計測と評価を試みた。実験計測の結果,放射収支特性として,入射日射量が8 月では2 月の約1/2 に低減し,緑化パネル試験体では日射反射率(アルベド)がコンクリート壁の1/4~1/3 に低減していた。また,熱収支特性として,2 月は潜熱フラックスが入射日射量の約2 割を占め,顕熱フラックスよりも下回るが,8 月では潜熱フラックスが4 割以上を占め,顕熱フラックスよりも高い割合を示した。
  • 下園 寿秋, 宮里 学, 図師 朋弘, 穂山 浩平, 中村 清治
    2007 年33 巻4 号 p. 596-600
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/12/05
    ジャーナル フリー
    奄美大島の林道切土法面において,島内の地域性種苗を植栽して緑化試験を行った。1 年目の北向き法面では植栽したニシヨモギが良く繁茂したが,南向き法面では植栽苗による被覆は小さかった。2 年目の北向き法面では植栽種より侵入した帰化草本等の方が繁茂していた。南向き法面では侵入種は少なく,植栽した草本類が順調に成長していたが,シダ類の被覆率は低かった。
  • ―大型草本群落中に成立した木本種について―
    小畑秀弘 , 大貫真樹子
    2007 年33 巻4 号 p. 601-604
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/12/05
    ジャーナル フリー
    表土シードバンクを植生基材の中に体積比10% 混入して吹付けた切土のり面で,セイタカアワダチソウ,メマツヨイグサ,ススキが旺盛に生育した草本群落内に生育する木本種を調査した結果,その中で多くの先駆性木本類が生育しており,のり面の向きによって生育する種類が異なっていることがわかった。南西向きのり面では,シードバンク由来と思われる先駆性の木本類であったが,北東向きのり面では風散布種や照葉樹の生育が確認された。これはのり面土壌の保水性が大きく関与しているのではないかと考えられた。
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