日本緑化工学会誌
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36 巻, 2 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
特集
  • 岩崎 寛
    原稿種別: 特集
    2010 年36 巻2 号 p. 243-244
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/07/11
    ジャーナル フリー
  • 生命都市東京の再生を目指して
    平賀 達也
    原稿種別: 特集
    2010 年36 巻2 号 p. 245-248
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/07/11
    ジャーナル フリー
  • 奥多摩町森林セラピー基地「登計トレイル」人工林再生と高齢者福祉を視野に入れる森林セラピートレイルのデザイン手法
    三谷 徹
    原稿種別: 特集
    2010 年36 巻2 号 p. 249-257
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/07/11
    ジャーナル フリー
    本論は,東京都奥多摩町に整備された森林セラピートレイル「登計トレイル」に関して,そのランドスケープデザインの策定過程とそこから見いだされたデザインの手法を論ずるものである。特に,「登計トレイル」は,北向き急勾配山腹の人工林を再生活用する点,地元高齢者福祉を含めた活用を視野に入れる点において独自の計画,デザインが求められたものである。計画段階で見いだされたテーマは,従来の歩行運動中心型から,森林内での休息滞留を中心とするセラピートレイルの型を見つけ出すことであり,それを「森のリビングルーム」と位置づける。デザイン段階のテーマは,森林セラピーのプログラムから要請される条件と,敷地の森林特性を顕在化する手法の融合を意識することである。そこから,白を基調とする色彩計画,水平線を基調とする構造物計画,建築内外空間の有機的統合の3 点が具体的なデザイン言語として有効である。また実施設計段階では,計画テーマを実現するために,コストの問題,急勾配斜面における工法の問題を解決する必要が生じ,そこから森林土木構造物の標準施工マニュアルにデザイン的な解釈を与えて応用する手法を考案する。以上より得られた,計画,基本設計,実施設計のデザイン手法は,日本全国に存する中山間地域の,放置人工林の再利用と,高齢者福祉に向けた森林セラピートレイルの適用に貢献するものと考える。
  • 緑地環境のユニバーサルデザイン
    美濃 伸之
    原稿種別: 特集
    2010 年36 巻2 号 p. 258-263
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/07/11
    ジャーナル フリー
    本稿では,緑地環境のユニバーサルデザインについて議論した。ここではリハビリテーション等における障害理解の変遷や国内外のユニバーサルデザインを導く法制度の特徴を概観しながら,緑地環境のユニバーサルデザインをどのように考えていけばよいのかを考察した。その結果,少子高齢化が進むに伴い,環境が果たす役割の重要性は増しているものの,国内での考え方が移動円滑化にかかる施設整備に偏重し,これらを緑環境にそのまま適用することには一定の限界があると考えられた。海外等ではプログラムを中心とした考え方でユニバーサル化が進められているため,国内での取り組みにおいても参考にする必要がある。また,国内で取り組まれているいくつかの事例を紹介しながら,今後に必要となるスパイラルアップ(継続的改善)や障害当事者参画,専門家の役割などについても議論した。
特集
論文
  • 花崎 ゆり, 三浦 励一, 冨永 達
    原稿種別: 論文
    2010 年36 巻2 号 p. 299-303
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/07/11
    ジャーナル フリー
    在来種を緑化資材として利用する際,当該地域の生物多様性を保全する配慮が必要で,遺伝的攪乱を生じさせない手法の確立が求められている。しかし,現在,ほとんどすべての在来種について,緑化に利用するための移動許容範囲に関する情報は蓄積されていない。本研究では,緑化資材として有用なチガヤについて,近畿地方における移動許容範囲を提示することを目的として,近畿地方由来の111 系統とそれ以外の地方から採集した9 系統を加えた合計120 系統についてAFLP 解析をおこなった。その結果,近畿地方におけるチガヤの遺伝的分化の程度は低く,明瞭な地域集団の分化は認められなかった。しかし,自生地の緯度にともなう変異が存在する可能性があった。これらの結果から,近畿地方でチガヤを緑化資材として利用する際には,その移動範囲はほぼ100 km を目安とすることが適切であろうと考えられた。
  • 呉 初平, 安藤 信
    原稿種別: 論文
    2010 年36 巻2 号 p. 304-310
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/07/11
    ジャーナル フリー
    マツ枯れ被害林におけるアカマツ更新木の分布と立地環境の関係を検討した。調査地内に5m×5m の111 個のプロットを設置し,アカマツの当年生実生,実生(≧1 年,H<0.3 m),稚樹(0.3 m ≦ H<1.3 m),幼樹(H ≧ 1.3 m)の個体数を調査した。また立地環境の指標として,上木(H ≧ 1.3 m)の胸高断面積合計,母樹との距離,下層植生の被度,および林冠の開空度,A0 層の厚さと傾斜を測定した。その結果,いずれの生育段階においてもA0 層が薄く,下層植生が少ない立地環境下で,個体数が多かった。アカマツ実生が定着し,林分を形成していく段階では,下層植生との競争や上木による林冠の閉鎖が予測されることから,このような林分をアカマツ林に誘導するためには,各生育段階において上木や下層植生を管理し,アカマツ更新木の生育に適した環境を維持するための施業体系を確立する必要があると考えられた。
短報
  • 橘 隆一, 藤江 幸一
    原稿種別: 短報
    2010 年36 巻2 号 p. 311-315
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/07/11
    ジャーナル フリー
    実際の法面緑化工事を9 通り想定して,各工事の施工全体にかかる環境負荷量を推計した。その結果,金網張工に植生基材吹付工を組み合わせた緑化工事(NV 工事)では,エネルギー消費量は109.5~176.1 MJ m-2,CO2 排出量は8.6~14.1 kg CO2 m-2 だった。金網張工と現場吹付法枠工(法枠工)に植生基材吹付工を組み合わせた緑化工事(NCV 工事)では,エネルギー消費量は404.0~532.3 MJ m-2,CO2 排出量は49.8~66.8 kg CO2 m-2 だった。NV 工事では,建設機械の運転に比べ,使用資材の製造にかかる環境負荷量はエネルギー消費量で1.5~1.9 倍,CO2 排出量で1.9~2.4 倍だった。一方,緑化基礎工に法枠工を含むNCV 工事では,建設機械の運転に比べ,使用資材の製造にかかる環境負荷量はエネルギー消費量で2.8~3.1 倍,CO2 排出量で6.0~6.3 倍だった。このNCV 工事では,施工全体にかかる環境負荷量のうち,法枠工の占める割合がエネルギー消費量で71.7~82.7%,CO2 排出量で81.0~89.5% と高いことがわかった。
技術報告
  • 吉田 寛
    原稿種別: 技術報告
    2010 年36 巻2 号 p. 316-321
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/07/11
    ジャーナル フリー
    非面的吹付緑化工(工法名:エコストライプ工法)は,規格化された土木工事としての設計施工が求められる従来の全面緑化に対し,緑化工で形成する植物群落内に,自然散布される植物の侵入領域となるギャップを人為的に配置することにより,初期緑化目標を満足させ,かつ植物の自然侵入を促進しようとするもので,法面を非面的に緑化して,1)植生遷移の促進,2)CO2 排出量の削減,および 3)施工コストの削減を図る緑化工法である。これまでの試験施工により,切土法面に生育基盤を非面的に吹き付け造成しても景観的な違和感は早期に解消し,法面を不安定化させることなく自然侵入を促進できることが確かめられた。また,緑化工事で発生するCO2 排出量を,標準的な吹付厚さ5cm の場合で全面緑化の35.9~52.2% に削減でき,さらに経済性の面から採用が見送られがちであった自生種種子を用いた生物多様性に配慮した緑化を,植生基材吹付工の市場単価と同程度,あるいはそれ以下のコストで施工することを実現した。
  • 杉本 弘道, 田中 賢治, 本山 勝敏, 浜崎 拓司
    原稿種別: 技術報告
    2010 年36 巻2 号 p. 322-325
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/07/11
    ジャーナル フリー
    泉大津の埋立地に転炉スラグの配合比を変えた盛土実験地を設け,植栽した樹木の生育・土壌環境の変化等の追跡調査を行い,緑地構造体としての効果を検証した。盛土材として利用した残土と転炉スラグの配合割合は,重量比換算で1 工区が転炉スラグ30%,2 工区が転炉スラグ15%,3 工区が転炉スラグ0%とし,各工区にウバメガシを5 本,シャリンバイを100 本植栽した。また,残土の土壌改良および転炉スラグの効果を判定するために,各工区の植栽木の半分にはバーク堆肥を混合した。調査の結果から,残土に転炉スラグを15% 配合した2 工区が,転炉スラグを30% 配合した1 工区,転炉スラグ0% 配合の3 工区と比較して定点観測による葉量の状態や,生長量が良好であった。また,転炉スラグを配合することによって,残土の透水性を改善することも確認できた。以上のことから,転炉スラグは植物生育に有効で,緑地構造体造成に有用であることが示唆された。
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