日本野生動物医学会誌
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13 巻 , 2 号
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原著
  • 楠田 哲士, 石原 佳央子, 生駒 正和, 土井 守, 植竹 勝治, 田中 智夫
    2008 年 13 巻 2 号 p. 45-50
    発行日: 2008年
    公開日: 2018/05/04
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    雌雄マレーバクTapirus indicusの交尾期と非交尾期の行動量を比較し,また発情期にみられる行動的特徴を明らかにしようとした。飼育下マレーバク雌雄2ペアにおいて,2つの方法で行動を肉眼観察した。観察Iでは,出舎時の雄に対する雌の反応(♀→♂),追尾(♂→♀),乗駕(♂→♀),交尾(♂)および発声(♀)の5項目について,1年以上ほぼ毎日各項目の有無を記録した。観察IIでは,維持行動および生殖行動の計18項目について,1分間隔の1-0サンプリング法または連続観察法により約4か月間記録した。採血可能であった雌1頭では,観察期間中に採血を行い,血清中プロジェステロン濃度の測定により発情周期を調べた。交尾期間は,ペアIとIIでそれぞれ1.7±0.4日間と2.1±0.3日間で,それぞれ46.7±3.9日間間隔と34.4±1.2日間間隔で観察された。両ペアともに雄では,交尾期に追尾,乗駕,性的探査,発声および咬みが有意に増加した。交尾期の雌では,非交尾期に比べ発声が有意に多く,尿スプレーも多い傾向にあり,非交尾期には休息が有意に増加した。雌の血清中プロジェステロン濃度の動態に基づく発情周期は,46.3±4.9日間となり,交尾周期とほぼ一致した。このことから,発声と尿スプレーが雌の発情を示す外見的指標になると考えられた。
研究短報
症例報告
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