コープレーとウシ属の見島牛,ヤク,バンテン,ガウルの違いについて,頭蓋を用いた計測によって形態学的な比較を行い,検討した。見島牛においては,MFLに対するDHT, DFS, LFB, GBNの割合に有意差が確認された。ヤクにおいては,MFLに対するSCL, GLN, GTD, LFB, GBN, LDH(L), LDH(R)の割合に有意差が認められた。バンテンにおいては,MFLに対するDHT, GBN, GDH(L), GDH(R), LDH(L)の割合に有意差が見られた。また,MFLに対するGBNの有意差は,見島牛,ヤク,バンテンに共通して確認された。これらの結果から,見島牛の角鞘の先端間や頭蓋の幅は,他のウシ属に比べて相対的に小さいと考えられる。さらに,コープレーの特徴として,他のウシ属に比べて角鞘の先端間の幅が広いということが推察される。
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