本研究は, LPGのディーゼル燃料化のため, セタン価向上剤添加によるLPGの着火性向上を目的としている。まず, セタン価既知の液体燃料の着火遅れ時間を着火試験装置により測定し, セタン価との関係を調査し, セタン価の予測が可能な試験条件の設定を行った。その結果, セタン価の予測には, 燃焼室温度550°C, 圧力4.0MPaの条件を選定した。この条件がセタン価予測に適するのは, CFRエンジン内の温度圧力条件に最も近かったためと考えられる。そして, 燃焼室温度550°C, 圧力4.0MPaにおける, セタン価 (
CN) と着火遅れ時間 (τ) の関係式として,
CN=37.118(τ-2.5)
-0.2977を導出した。次に, 着火試験装置をLPG測定用に改造し, セタン価向上剤添加LPGの着火遅れ時間を測定した。その結果, セタン価向上剤添加LPGの予測セタン価は, 実エンジンの着火遅れ時間からの推定セタン価と良く一致し, セタン価向上剤添加LPGのセタン価が予測可能であることが示された。また, セタン価向上剤を15wt%混合したLPGの予測セタン価は, ディーゼル燃料に必要とされるセタン価45を上回り, セタン価向上剤添加によるLPGのディーゼル燃料化が可能であることが示された。
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