石油学会誌
Print ISSN : 0582-4664
43 巻, 6 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 雰囲気中のH2Oの影響
    萩原 和彦, 海老原 猛, 山田 英永, 大野 陽一, 小沢 泉太郎
    2000 年43 巻6 号 p. 379-385
    発行日: 2000/11/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    熱処理時における雰囲気中のH2OがUSYゼオライトの脱アルミニウム挙動に及ぼす影響を29Si-MASNMR, 129Xe-NMR, 1H-MASNMR, XPSおよびXRDを用いて考察した。USYゼオライトを熱処理し格子定数が等しくなった試料の構造を解析したところ, 熱処理時における雰囲気中のH2Oの有無により脱アルミニウムの機構が異なることがわかった。H2Oを含む雰囲気で熱処理した場合, 骨格中のAlの脱離により生じたハイドロキシルネストは非晶質SiO2由来のSiにより修復され, 格子外Alはゼオライト外表面に移動した。また, 結晶粒子が小さくなるにしたがい脱アルミニウムの進行度は大きかった。一方, 乾燥空気中で熱処理した場合, ハイドロキシルネストの増加により結晶は細分化されスーパーケージ配列の規則性が低下した。また, 脱アルミニウムにより生じたカチオン性の格子外Alはそのまま結晶中に残存することが推察された。
  • セタン価向上剤添加LPGの着火性評価
    橋本 公太郎, 平沢 朋子, 新井 充, 田村 昌三
    2000 年43 巻6 号 p. 386-391
    発行日: 2000/11/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    本研究は, LPGのディーゼル燃料化のため, セタン価向上剤添加によるLPGの着火性向上を目的としている。まず, セタン価既知の液体燃料の着火遅れ時間を着火試験装置により測定し, セタン価との関係を調査し, セタン価の予測が可能な試験条件の設定を行った。その結果, セタン価の予測には, 燃焼室温度550°C, 圧力4.0MPaの条件を選定した。この条件がセタン価予測に適するのは, CFRエンジン内の温度圧力条件に最も近かったためと考えられる。そして, 燃焼室温度550°C, 圧力4.0MPaにおける, セタン価 (CN) と着火遅れ時間 (τ) の関係式として, CN=37.118(τ-2.5)-0.2977を導出した。次に, 着火試験装置をLPG測定用に改造し, セタン価向上剤添加LPGの着火遅れ時間を測定した。その結果, セタン価向上剤添加LPGの予測セタン価は, 実エンジンの着火遅れ時間からの推定セタン価と良く一致し, セタン価向上剤添加LPGのセタン価が予測可能であることが示された。また, セタン価向上剤を15wt%混合したLPGの予測セタン価は, ディーゼル燃料に必要とされるセタン価45を上回り, セタン価向上剤添加によるLPGのディーゼル燃料化が可能であることが示された。
  • 三原 有真, 杉森 大助, 蓮實 文彦
    2000 年43 巻6 号 p. 392-395
    発行日: 2000/11/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    現在, 油脂高負荷条件において油脂を高速分解する微生物製剤の開発が強く望まれている。そこで本研究では, 油脂高負荷条件において油脂を高速分解する微生物の探索を試みた。
    本研究では, 市販植物油を炭素源とした基本培地を用いて土壌等より油脂分解菌を探索した。分離菌株のうち, FO-7.1株が最も高い油脂分解率を示した。その分解率は, 28°C, 24時間で15.6wt% (油脂添加量44g/dm3) であった。分離菌株FO-7.2株は24時間で9.1wt%の植物油脂を分解した。さらに, 分離菌株FO-7.1株とFO-7.2株を混合培養することにより, 24時間油脂分解率を27.8wt%まで向上させることに成功した。また, 薄層クロマトグラフィー分析により, 微生物による油脂分解の律速過程が脂肪酸の代謝であることが明らかとなった。
  • 関口 秀俊, 須藤 正光, 渡辺 隆行, 神沢 淳
    2000 年43 巻6 号 p. 396-402
    発行日: 2000/11/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    豊富に存在する373K以下の低温熱源を利用した冷熱発生システムとして, イソブチレン/水/t-ブチルアルコール反応系を利用した熱駆動型ケミカルヒートポンプを提案し, このシステムの平衡論的解析を行った。システムは, 冷熱発生部である蒸発器, 環境温度で発熱する凝縮器および発熱反応器, そして低温熱源から熱を吸収する吸熱反応器の四つの基本装置と, 蒸発器のイソブチレン濃度を高めるための精留塔, 熱効率を向上させるための熱交換器から構成される。各装置における反応平衡計算および装置間の物質•熱収支計算を行い, その結果, 成績係数 (COP) が最大となる精留塔の還流比および吸熱反応器温度が存在することを示した。
  • 吉森 忠彦, 高橋 武重, 甲斐 敬美
    2000 年43 巻6 号 p. 403-408
    発行日: 2000/11/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    重質油の残さを無触媒で部分燃焼的にガス化するプロセスは, 残さの有効利用法として魅力ある方法の一つである。この系は還元雰囲気下で行われるため, 鉄, バナジウムおよびニッケルを含む炭素 (すすと言う) が生成する。このすすに含まれるニッケルおよびバナジウムを有効に回収することを目的として, 硝酸, 硫酸あるいは硫酸/硫酸アンモニウム水溶液による抽出実験を行い, 金属抽出率に及ぼす操作条件の影響について検討した。
    ガス化装置から生成したすすをそのまま用いると, バナジウムは80%以上回収できるが, ニッケルの回収率は20%程度と低かった。この原因は, ニッケルが硫化物として存在するため, 硫酸への溶解性が小さいためと考えられた。すなわち, ニッケルの溶解性を向上させるには, ニッケル硫化物を酸化物にする必要があった。そこで, すすを部分酸化した試料を用いて抽出実験を行ったところ, 酸化率が90%以上のすすを用いると80%のニッケルが回収された。さらに, ニッケルおよびバナジウムの抽出率に及ぼす溶液の組成と溶液量等について検討した。これらの結果から, 金属を効率よく回収するための条件を設定し, この回収法を工業的に行うための概念的なフローシートを提案した。
  • 江頭 竜一, 川崎 順二郎
    2000 年43 巻6 号 p. 409-413
    発行日: 2000/11/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    既に報告した, 改質ガソリンから有害ベンゼンを除去するプロセスを改良した。本プロセスにおいては, 改質ガソリンから蒸留によりベンゼンおよびこれと沸点の近接する非芳香族成分とを除去し低ベンゼン改質ガソリンを得て, 除去されたベンゼンと非芳香族成分を乳化液膜透過装置等により分離するものとした。プロセス計算には既往の充てん塔型透過装置における物質移動係数の相関式を用いた。実用的な段数および運転条件の蒸留塔により, 流量とベンゼンの質量分率について既報と同仕様の低ベンゼン改質ガソリンが得られた。既報のプロセスの場合と異なり, 原料改質ガソリンに比較して低ベンゼン改質ガソリン中の全芳香族含有量は大きく, オクタン価は向上した。ベンゼンの収率は既報のプロセスの場合と同程度であり, ベンゼン製品中のベンゼンの濃度は著しく増加した。プロセス全体で処理可能な改質ガソリンの流量は増加する結果となった。溶媒回収において蒸留段数および所要熱エネルギーの双方が減少した。プロセス全体における所要熱エネルギーに対して溶媒回収に必要なエネルギーの占める割合が最も大きく, したがってプロセス全体の所要熱エネルギーは減少した。
  • Jie CHANG, Noritatsu TSUBAKI, Kaoru FUJIMOTO, Masao YOSHIMOTO
    2000 年43 巻6 号 p. 414-415
    発行日: 2000/11/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    During the hydrothermal cracking of hydrocarbon and heavy oil catalyzed by Ni/Al2O3, the conversions of hydrocarbon and heavy oil were remarkably enhanced by heating with a small inside filament. The experiment facts suggested that the heating with inside filament might realize higher temperature zone at local space in the reactor, which was responsible for an increase of the concentration of free radicals, and enhanced the conversion of hydrocarbons even at lower temperature.
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