中央卸市場の施設構造のあり方についての資料を得る目的で, 岐阜市中央卸市場における青果物の競売時間について, 実態調査を行ない, 得られたデータを数量化理論1類によって分析した。その結果, 青果物の競売1回当りに要する時間の推定精度は重相関係数で果実=0.622, 野菜=0.539とやや低かった。また, とりあげた19要因のなかで重みの大きいものは当日入荷量, 天候, 曜日, 買参人数などであり, これは果実, 野菜ともに共通したものとなっているが, とくに果実では産地の要因が特徴的であった。さらに主な要因のなかで果実, 野菜ともに共通して競売時間を短くするのに貢献するものは, 天候では曇天, 曜日では月曜日, 買受人型では仲卸業者などであった。
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