知能と情報
Online ISSN : 1881-7203
Print ISSN : 1347-7986
27 巻 , 3 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
目次
巻頭言
解説
コラム
報告
用語解説
  • 菅野 直敏
    原稿種別: 用語解説
    2015 年 27 巻 3 号 p. 100
    発行日: 2015/06/15
    公開日: 2017/11/18
    ジャーナル フリー

    色光の三原色(primary colors)による混色の方法である.私たちが日ごろ使っているパソコンやテレビの画面の色を作り出すRGBカラーモデル(color model )は,この原理を利用している.色には光のように色を混ぜていくと白になる「色光の三原色」と,絵の具などのように色を混ぜていくと黒になる「色料の三原色」がある.色光の三原色は,赤(Red)・緑(Green)・青(Blue)の三色である.色料の三原色は,シアン(Cyan)・マゼンタ(Magenta)・イエロー(Yellow)の三色で,理論上はこれらの色を合成することで,すべての色を再現できるとされている.色光の三原色は,さまざまな量(強さ)で混ぜ合わせると,あらゆる色が表現できる.しかし,他の色を混ぜてこの三色を作り出すことはできない.これは色立体(正立方体)中のベクトル空間で考えると良く→ → → → 分かる.三色の光は,各々100%の量(強さ)で混ぜ合わせたときが白であり,合成ベクトル R+G+B=W(White:→ → → 白色)での発光となる.0%にしたときが原点の黒になる.この色光の三原色によって生じる色は,R+G=Y→ → → (Yellow:黄色)他に,量を変えて,黄みの赤~黄みの緑までの無数の色が生まれる.G+B=Cy(Cyan:緑みの→ → → 青色)他に,青みの緑~青まで,無数の色が生まれる.B+R=M(Magenta:赤紫色)他に,青紫~紫みの赤まで→ → → 無数の色が生まれる.たとえば,R:50%,G:100%とすると R+G=L(Lime),R:100%,G:50%とすると→ → → → → → → R+G=O(Orange),また無彩色ではR:50%,G:50%,B:50%とするとR+G+B=Gr(Gray)の色立体中心での発光となる.つまり,この三色の光の量を調節することで,無限に色をつくることができる.これらはMSWordなどの「色の設定」で,赤:0から255(100%),緑:0から255(100%),青:0から255(100%)で示されている量と同じである.加法混色という名称は,色を表すのに黒に光を加えていくことからきている.

  • 越前谷 博
    原稿種別: 用語解説
    2015 年 27 巻 3 号 p. 100
    発行日: 2015/06/15
    公開日: 2017/11/18
    ジャーナル フリー

    2020年東京オリンピックの開催決定に伴い,音声機械翻訳の開発と普及が進んでいる.現在の機械翻訳研究の主流となっているアーキテクチャは統計翻訳である.更に,近年では深層学習を背景にニューラル翻訳が注目を集めている.このような機械翻訳研究の発展に大きく寄与している黒子的な技術が自動評価法である.

    機械翻訳の評価は従来から大きな問題であった.評価として最も信頼性の高い方法は人手評価である.しかし,人手評価はコストと時間を要する.そこに登場したのが自動評価法 BLEUである.2002年に発表されたLEUは機械翻訳のシステム訳が人手で作成された正しい翻訳結果(正解訳及び参照訳と呼ばれる)とどれだけ近いかをスコアとして算出し,それを評価結果として提示する.このBLEUをきっかけとして,様々な自動評価法が提案されるようになった.それらは容易に利用可能なため,機械翻訳研究のスピードは飛躍的に向上した.また,他研究との比較の際にも同一の自動評価法を用いることで,より客観的な比較ができるようになった.

    それでは理想的な自動評価法とはどのようなものか.第一に,高い評価精度を有するものでなければならない.自動評価法の評価は人手によるスコアとの間の相関を求めることで行う.現状では,評価対象が複数のシステム訳を集めたドキュメント単位の場合には相関係数は0.9程度を示すが,文単位になると多くは0.4以下の相関係数であり,信頼性は低い.他に自動評価法に対して求められる要素としては,スコア算出のための処理時間が短いことや使用する参照訳の数が少ないことなどが挙げられる.

    今後,自動評価法に求められることは精度の向上はもちろんのこと評価に対する説明能力である.評価結果としてスコアだけを示されても開発者はシステムへのフィードバックに用いることができない.何故そのようなスコアになったかについて的確な説明を受けることで評価は意味を持つ.このような自動評価法を実現するには多くの問題が残されているが,評価の本質を見失うことなく本研究に真摯に取り組んでいく所存である.

会告
論文概要
学会から
編集後記
一般論文
原著論文
  • 千本 達也, 竹内 和広
    2015 年 27 巻 3 号 p. 627-637
    発行日: 2015/06/15
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル フリー
    テキスト評価分析における日本語 WordNet の問題点の一つは,英語の WordNet に比べて知識整備が不十分なことにある.本研究では日本語 WordNet から構築した評価表現関連ネットワークに対して,感性調査アンケートにおけるSD軸と複数分野の評価文書を用いたスピンモデルに基づく分野調整により知識整備を行った.そして分野調整したネットワークがテキスト評価分析において,どのように有益な分析を可能にするかについて議論を行った.
  • 林田 智弘, 西崎 一郎, 末宗 明恵
    2015 年 27 巻 3 号 p. 638-649
    発行日: 2015/06/15
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル フリー
    リカレントニューラルネットワークは,その構造およびユニット間の接続重みのパラメータを適切に設定することで,時系列データに対して高い精度の予測が可能であるが,多数のユニットから構成されるリカレントニューラルネットワークの構造を最適に設計することは難しい.また,ニューラルネットワークの予測能力は学習用データに対する誤差の最小化だけではなく,学習に使用されない未知のデータに対する汎化能力が必要である.本論文では,効率的近傍探索が期待できるタブー探索を用いた,汎化能力の獲得も考慮したリカレントニューラルネットワークの構造最適化手法を提案する.いくつかの時系列データに関するベンチマーク問題を用いた実験により,提案手法は,遺伝的アルゴリズムを用いた従来手法と比べて同等あるいはより優れた手法であることを示す.
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