カリー・ハワード同型を古典論理にまで拡張することにより,M.Parigotは古典論理の証明項を表現する体系としてλμ計算を導入した.本論文では,万能的な計算モデルの観点から,タイプフリーのλμ計算でもD. Scott流の外延的モデルが存在することを示す.そのために,(η)規則も妥当とするCPS変換を導入する.そして,D × D ≅ D ≅ [D → D]を満たす任意の領域Dから外延的λμモデルを構成する.さらに,合流性やC-monoidsとの興味深い関係についても論じる.
複数のクラスにまたがるコードを分離して記述できる言語として,アスペクト指向言語がある.独立して開発されたアスペクトであっても,個々のアスペクトが何らかのルールに従って設計されていれば,複数同時に組合わせて動作させることが可能であるとわれわれは考えている.本論文ではそのようなルールを見いだし検証するための第一歩として,安全に結合可能なmixinを提供するためのルールを検証する方法について述べる.ルールの記述および検証には,Design by Contractやbehavioral subtypingの考え方を用いる.