歯科材料・器械
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24 巻, 3 号
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原著
  • 何 陽介, 本川 渉, 宮崎 光治
    2005 年24 巻3 号 p. 189-194
    発行日: 2005/04/25
    公開日: 2018/04/28
    ジャーナル フリー
    この研究はヒト永久歯に人工的につくった表層下脱灰層の平均蛍光減少度(ΔF), 初期齲蝕病巣面積(ΔA)及びミネラル損失量(ΔQ)の変化を定量的光誘導蛍光法によって測定し, その再現性を調べるとともに, 表層下脱灰層に酸性リン酸フッ素溶液(APF)を作用したものと, APF溶液を作用したのち, Nd : YAGレーザー照射を行ったものを, 10日間再石灰化溶液に浸漬し, 表層下脱灰層のΔF, ΔA及びΔQを調べることを目的とする.試料のΔF, ΔA及びΔQを各10回ずつ測定した結果, ΔF, ΔA, ΔQの標準偏差の変動係数は各々1.1~4.8%で, 比較的再現性の高い結果を示した.また, APF溶液を塗布した試料は, 再石灰化溶液に浸漬する日数の増加に伴って穏やかなΔQの減少(再石灰化の進行)が観察された.また, APFを塗布したのち, Nd : YAGレーザーを照射した試料は, 2日後に急激にΔQが増加(脱灰)が生じたのち, 2~10日の間に緩やかにΔQが減少した.
  • 掛谷 昌宏, 榎本 琴世, 小嶋 太巳, 萩野 則仁, 深瀬 康公, 西山 實
    2005 年24 巻3 号 p. 195-202
    発行日: 2005/04/25
    公開日: 2018/04/28
    ジャーナル フリー
    歯科用金属と歯科用レジンとの接着性を向上させることを目的とし, 歯科用金属への接着性モノマーの電着について検討している.本研究では, 4-methacryloxyethyl trimellitate anhydride(4-META)を含有している市販歯科用接着性レジンセメント液(SB液)を電着用の処理液として応用することとした.すなわち, 溶媒組成や処理電流などの条件を変化させて, これらの条件が光重合型歯冠前装用硬質レジンとチタンとの接着強さに与える影響について検討した.その結果, 鏡面研磨したチタン(Ra<0.1μm)で最大値を示した処理条件は, 溶液組成3 : 1 : 3(SB液 : 水 : アセトン)-処理電流3mA/cm2で接着強さは8.3MPaであり, サンドブラストしたチタンは, 3 : 1 : 3-3mAで18.8MPaであった.以上のことから, SB液を電着することは, 歯科用金属と歯科用レジンとの接着性向上に有効な方法であることが判明した.
  • 堀江 和彦, 岡本 佳三, 宮崎 光治
    2005 年24 巻3 号 p. 203-210
    発行日: 2005/04/25
    公開日: 2018/04/28
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, CO2レーザーの出力とヒトの歯の形態変化, 物理的変化(硬さと弾性率), 化学的な変化の関係を検討することである.0.5, 1, 2, 3, 4, 5WのCO2レーザーを1分間歯に照射した.(スポット直径0.4mm, 歯牙からの距離は10mm)0.5W照射によるエナメル質とセメント質では変化がなかったが, それ以外では形態的な変化が観察された.エナメル質の場合の形態的変化は, 出力の増加に伴って水平方向に形態的変化が観察された.象牙質およびセメント質に対しては, 垂直方向に形態的変化が観察された.エナメル質に対する亀裂は観察されなかったが, 象牙質とセメント質のすべてにおいて観察された.エナメル質の硬さと弾性率の減少は, 2W以上のCO2照射で観察されたけれども象牙質とセメント質では3Wまで増加した.レーザー照射によって生じた周辺部の窪みの近傍におけるCaとPの濃度は, レーザー照射の影響のなかった周辺部に比べて増加した.
  • 興津 茂登子, 高橋 英和, 岩崎 直彦, 吉岡 隆知, 海老原 新, 須田 英明
    2005 年24 巻3 号 p. 211-215
    発行日: 2005/04/25
    公開日: 2018/04/28
    ジャーナル フリー
    ポストのテーパーは根管壁に対して楔として働き, 歯根破折を引き起こす要因となるとされている.しかし, この楔効果の実態は明らかではない.そこで, ポストのテーパーが歯根破折にどのような影響を及ぼすかについて検討した.ヒト上顎犬歯にテーパーが1/10, 1/20およびパラレルのポスト孔を形成し, これらに適合したポストおよびパラレルのポストを装着した.このポストに荷重を加え, 破折が生じた時の荷重および破折様相を観察した.その結果, 歯根破折には残存歯質量の関与が大きく, 大きなテーパーのポスト孔形成は歯根破折を容易に引き起こすことが示唆された.
  • 齊藤 仁弘, 升谷 滋行, 塩田 陽二, 廣瀬 英晴, 平野 進, 西山 實
    2005 年24 巻3 号 p. 216-220
    発行日: 2005/04/25
    公開日: 2018/04/28
    ジャーナル フリー
    可視光応答型酸化チタン光触媒含有塗料の義歯床用レジンに付着したカレー食品に対する洗浄効果について検討した.試験体は, 可視光応答型酸化チタン光触媒含有塗料を義歯床用レジンにコーティングしたのち, カレー溶液中に8時間浸漬した.浸漬後, 可視光線重合器を用いて試験体に20および60秒間光照射した.試験体の色差は, 光照射前後の色調を測定して算出した.L値は, 同様の値であったが, 照射時間の延長にともないa値は増加し, b値は減少した.また, 光照射前後の色差は, 照射時間の延長にともない増加した.これらのことから, 可視光応答型酸化チタン光触媒含有塗料を用いた義歯洗浄の有用性が示唆された.
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