本研究の目的は, CO
2レーザーの出力とヒトの歯の形態変化, 物理的変化(硬さと弾性率), 化学的な変化の関係を検討することである.0.5, 1, 2, 3, 4, 5WのCO
2レーザーを1分間歯に照射した.(スポット直径0.4mm, 歯牙からの距離は10mm)0.5W照射によるエナメル質とセメント質では変化がなかったが, それ以外では形態的な変化が観察された.エナメル質の場合の形態的変化は, 出力の増加に伴って水平方向に形態的変化が観察された.象牙質およびセメント質に対しては, 垂直方向に形態的変化が観察された.エナメル質に対する亀裂は観察されなかったが, 象牙質とセメント質のすべてにおいて観察された.エナメル質の硬さと弾性率の減少は, 2W以上のCO
2照射で観察されたけれども象牙質とセメント質では3Wまで増加した.レーザー照射によって生じた周辺部の窪みの近傍におけるCaとPの濃度は, レーザー照射の影響のなかった周辺部に比べて増加した.
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