埋没材スラリーを減圧下で注入した鋳造用リング内での5群のセラミック系ライナー(A群:ロックウール系, B群:セラミックファイバー低温系, C群:セラミックファイバー標準系, D群:セラミックファイバー低温〜標準系およびE群:カオリン系)の吸水挙動について, 埋没材スラリー注入量および埋没材の操作時間を測定して検討した.その結果, ライナー15種およびアスベストリボン3種のδV(ライナーが吸水しないと仮定した場合より増加した埋没材スラリー体積)は, 0.96〜2.85 cm
3であり, それぞれのライナーの空隙量の77〜106%であった.したがって, 減圧下でスラリーを鋳造用リングに注入した場合, スラリーからライナーに移行する水分量は, ライナーの空隙量でおおよそ表現可能であった.操作時間は, A, B, C, DおよびE群でそれぞれ順に, 703〜964, 746〜919, 831〜879, 653〜835および794秒を示し, アスベストリボンでは789〜854秒を示した.一方, ライナー内張りなしでは836秒を示した.したがって, 多種類のライナーの吸水挙動を検討する場合には, 操作時間をもとにして求めた実効混水比で検討する方法は不適当と判断された.
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