歯科材料・器械
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9 巻, 6 号
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原著
  • 倉田 茂昭, 楳本 貢三, 山中 彬
    1990 年9 巻6 号 p. 773-777
    発行日: 1990/11/25
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル フリー
    従来の重合温度よりも低温で長時間重合するいわゆる低温長時間重合で得られたアクリルレジンの歯科理工学的性質を検討した.その結果, 60℃, 12時間の低温長時間重合で得られたレジンの圧縮強さは, 100℃まで昇温し重合したレジンに比べ約3割低い.得られた重合体のGPC分析, 高速液体クロマトグラフィーおよび示差熱分析から, レジンの圧縮強さの低下は, 重合体の分子量分布によるのではなく, 主として重合体中のモノマーおよび重合開始剤などの低分子化合物によると考えられる.
  • 平林 茂, 平澤 忠
    1990 年9 巻6 号 p. 778-785
    発行日: 1990/11/25
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル フリー
    光重合コンポジットレジンの光透過性を改善する目的で, マトリックスモノマーとフィラーの屈折率の整合性について検討した.低屈折率を有する8種の含フッ素芳香族ジメタクリレートおよびジアクリレートを合成した.これらのモノマーのうち3種はTEGDMAに対する相溶性に乏しかった.残り5種の含フッ素モノマーの1種とTEGDMAおよびUDMAから調製した8種の試作コンポジットの硬化深さおよびその他の物性を測定し, Bis-GMAまたはBis-MEPPとTEGDMAから同じ割合で調製した2種の対照コンポジットと比較した.これらのコンポジットレジンにはシラン処理したシリカフィラーを70wt%含有させた.実験群のコンポジットの硬化深さは, ひとつの例外を除いて, 対照群のコンポジットレジンに比較して有意に深かった.実験群のコンポジットの機械的性質は, 2, 3の例外を除いて対照群に匹敵した.しかし, その例外と対照群との差は小さかった.実験群のコンポジットの吸水量はBis-GMAを含有するコンポジットに比較してかなり低く, それはBis-MEPPを含有するコンポジットとほぼ同等であった.これらの結果から, 試験した5種の含フッ素モノマーは光重合コンポジットレジンのマトリックスモノマーとして有用であると結論された.
  • 日比野 靖
    1990 年9 巻6 号 p. 786-805
    発行日: 1990/11/25
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は被着合金の種類, 被着合金表面の酸化処理およびセメントの被膜厚さが合着用セメントの接着強さに及ぼす影響について検討することである.実験には4種類の合着用セメント(リン酸亜鉛セメント, カルボキシレートセメント, グラスアイオノマーセメント, 接着性レジンセメント)と4種類の歯科用合金(Au-Ag-Cu合金, Ag-Pd合金, 酸化処理したAg-Pd合金, Ni-Cr合金)を使用した.各合金について円柱状試料を作製し, 作製した試料を被膜厚さコントロール装置を用いて突き合わせ接着を行なった.なお, セメントの被膜厚さは20, 30, 50, 75, 100μmにコントロールし, 接着操作から24時間経過後の接着強さを引張接着試験法により測定した.その結果, リン酸亜鉛セメントに関しては蒸留水浸漬中に試料が剥離し, 引張接着試験を行なうことができなかった.各合金に対して, 接着性レジンセメントが最も大きな接着強さを示し, グラスアイオノマーセメントが最も小さな接着強さを示した.被着合金の種類ではNi-Cr合金が各セメントにおいて最も大きな接着強さを示した.セメントの被膜厚さが増加するにつれて, 有意に各セメントの接着強さが減少した.被膜厚さを変化させた場合にも接着性レジンセメントが最も大きな接着強さを示し, グラスアイオノマーセメントが最も小さな接着強さを示した.また, Au-Ag-Cu合金およびAg-Pd合金に対する接着性レジンセメントの接着強さは酸化処理により有意に増加した.今回使用したセメントでは, 接着性レジンセメントが最も被膜厚さの影響を受けやすく, カルボキシレートセメントが最も影響を受けにくかった.加えて, 貴金属合金表面の酸化処理は接着性レジンセメントの接着強さを増加させる1つの因子であった.
  • 木村 博, 荘村 泰治
    1990 年9 巻6 号 p. 806-811
    発行日: 1990/11/25
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル フリー
    前報で計測した7の支台歯および健全歯のデータを利用して, クラウン補綴物の内外冠の形状設計に対する初歩的なCADシステムの開発を試みた.その結果, 支台歯の歯肉縁および辺縁部の認識が, "GIN-MAGN"プログラムによって, より確実にできるようになり, また歯肉縁より上の歯冠部のデータのみを出力できるようになった.一方, 咬合面を主体とする歯冠部データベースの作製のために, "GIN-M"プログラムによって7の大臼歯の計測データの歯肉縁の認識を行い, 歯冠部のみのデータをファイルに出力させた.このとき, 支台歯の辺縁部との結合を円滑に行うため, 歯頸部のデータを歯肉縁から任意の高さだけ捨てたデータを出力できるようにした.そして, 上記の歯冠データを支台歯データに適応させるためのプログラム"AB-CR-E"を作製した.この場合, 対合歯との咬合関係によって規定される部分が未解決であるが, 任意の大きさに設定した歯冠部を, 支台歯に対し任意の位置に設定すること, 歯冠の歯頸部と支台歯の辺縁部を結合することなどがCAD操作として可能になった.
  • 吉田 隆一, 宮坂 平, 岡村 弘行, 水谷 嘉之, 花香 政人, 三宅 壮平, 瀬尾 育義, 伊藤 正人
    1990 年9 巻6 号 p. 812-824
    発行日: 1990/11/25
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル フリー
    歯科の修復物の作製方法のうち, 鋳造工程を省いてクラウン等の修復物を作る方法を考案した.すなわち, ガリウムと金属粒子とを練和し, 粘土状の状態で成形し, これを加熱して短時間で硬化させるもので, 製作時間を大幅に短縮できる.今回は基礎実験として金, 銀, 銅とガリウムとを練和し, これを加熱したときの寸法変化, 圧縮強さ, 圧縮ちぢみ, 硬さ, 変色, 生成相を調べ, 以下の結果を得た.1)金, 銀, 銅とガリウムのいずれの合金も硬化時, 加熱時には膨張した.2)圧縮強さでは金で300℃以上に加熱(AuGa2→AuGa)すると強さは室温のものの2.6倍にもなった.銀は350℃の加熱により一時強さが下がり(Ag0.72Ga0.28→Ag3Ga)450℃でまた上昇した(Ag3Ga→AgGa).銅では475℃以上は強さが1/2以下に減少した(CuGa2→不明相).3)圧縮試験時のちぢみ率は金, 銀では加熱により大きくなり銅ではほとんど変化しなかった.4)硬さは圧縮強さと似た傾向を示し, 金で高温処理により硬くなった.銀は350℃で硬さが下がり450℃で上昇した.銅の加熱試料では室温と同じ値になった.5)変色試験では金で, ほとんど変色せず, わずかに黄色が強くなる傾向がみられた.銀では反射率Y(%)がわずかに減少するが大きな変色はみられなかった.一方, 銅では280℃加熱のものまでは反射率の減少はわずかであるが, それ以上のものは1/2〜1/3に減少し黒化した.
  • 武田 昭二, 小杉 博基, 滝本 知彦, 堤 信之, 中村 正明
    1990 年9 巻6 号 p. 825-830
    発行日: 1990/11/25
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル フリー
    種々な組成のAg-Pd二元合金を培養液(MEM)中にて摩耗因子を負荷した200rpmの旋回条件下で抽出した.さらに, 抽出後, 0.22μmのフィルターを用いてイオンなどの可溶性物質を含む濾液と摩耗片や不溶性の沈澱物などを含む抽出液とに分離した.そして, 抽出液および濾液中のAgおよびPd溶出量をしらべるとともに細胞に作用させ, その細胞毒性について検討した.その結果, 溶出についてはPd含有量が増加するとともに抽出液のAg量は減少し, Pd量は増加した.また, 濾液中ではPd量はPd含有量の増加および抽出期間の延長により増加したが, Agはほとんど認められなかった.一方, 細胞毒性については1日間抽出後の抽出液は純Agで強い細胞毒性を示したが, Pdの添加量が多い合金では細胞毒性は減少し, 対照群に近いものであった.3日間抽出以降では多量の摩耗片を生じ, 細胞毒性の測定ができなかった.濾液を作用させた場合には, 1日および3日間抽出後では細胞毒性を示さなかった.しかし, 5日および7日間抽出後では, 細胞毒性が認められた.とくに, 高Pd含有合金で顕著であった.今回の結果から, 動的条件下での合金の溶出と細胞毒性は静置条件下でのそれと異なることが明らかになった.さらに, 0.22μmのフィルターによる濾過によって抽出液中の組成元素量と細胞毒性が異なったことから, 今後生体用金属材料の腐食や生体適合性を考えていくとき, 溶出物の存在状態を知ることの重要性が示唆された.
  • 宝田 建二, 小島 政芳, 石原 一彦, 中林 宣男
    1990 年9 巻6 号 p. 831-840
    発行日: 1990/11/25
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル フリー
    10-3前処理象牙質への4-META/MMA-TBBレジンの水中における接着耐久性を改善するために, 10-3処理時間の短縮を試みたが予想に反して, 接着耐久性を改善できなかった.特に, 1秒前処理象牙質への接着強さの低下は5秒, 10秒前処理象牙質へのそれより早く起った.37℃水中浸漬1日後の1秒処理象牙質への接着強さ12MPaは, 3ヵ月後には9MPa, 6ヵ月後には3MPa, そして1年後には2MPaに低下した.5秒, 10秒処理象牙質への接着強さは1年後に初期値の約1/2に低下した.10-3処理後にグルタルアルデヒド処理を追加した象牙質への接着耐久性は向上するものの, 完全には低下を防止することはできなかった.SEM, TEM観察の結果, 10-3処理によって露出してくる象牙質コラーゲンが4-METAとMMAとの共重合体で包みこまれていな場合に劣化を受けやすいことが明らかとなった.また, 10-3に触れたコラーゲンはグルタルアルデヒドで架橋しても, 長期水中浸漬の間に変化することも示唆された.
  • 宝田 建二
    1990 年9 巻6 号 p. 841-849
    発行日: 1990/11/25
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル フリー
    EDTA3-2(NH4/Fe)溶液処理した象牙質に2% 4-META/MMA-TBBレジンを接着し, 試料を1年間水中に浸漬しておいても, 接着強さは有意に低下しないことが明らかとなった.TEM観察により硬化レジンと象牙質の間に0.5〜1.0μmの樹脂含浸象牙質が認められた.試料を電子染色したり, HClで脱灰した結果, 樹脂含浸層の底部にコラーゲンの周囲にあるハイドロキシアパタイトがレジンでカプセル化されていることが確認された.1年間水中に浸漬した試料の引張破断面はレジンの凝集破壊を示し, 10-3溶液の時のように樹脂含浸象牙質底部での破壊像は見られなかった.EDTA 3-2(NH4/Fe)溶液は1μm以下の薄い脱灰層を作るため, 底部にはハイドロキシアパタイトが残存している.レジンがこの薄い脱灰層を完全に覆うために良好な接着耐久性が得られたものと考えられる.
  • 西村 文夫, 亘理 文夫, 中村 英雄, 福本 良平, 森田 直久
    1990 年9 巻6 号 p. 850-857
    発行日: 1990/11/25
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル フリー
    寸法精度にすぐれたインレー, クラウン, ブリッジ型チタン鋳造体を得ることのできる埋没材として10mol%カルシアを混合添加したジルコニア基埋没材の硬化膨張, 熱膨張, 総合膨張, 鋳造収縮補償不足値の, カルシア, ジルコニアおよび練和液の種類, 濃度, 粒度による依存性を調べた.カルシア添加により, 硬化時寸法変化は膨張性になり, 加熱時寸法変化においても900〜1, 200℃で純ジルコニアよりもさらに大きな熱膨張を示した.カルシア, 練和液の種類は, ことに硬化膨張特性に大きな影響を与え, 現象的には硬化膨張の飽和安定型と遅発膨張型に分けられた.前者を選択し, 総合膨張値を-2〜+3%の範囲で調節することが可能になった結果, 小型板状, クラウン, ブリッジ型各鋳造体において補償不足値が-2〜+2%の範囲のものを随意に得ることができた.このときチタンの鋳造収縮率は1.8〜2%と推定された.鋳造体は良好な湯廻り性と型離れ性を示し, 焼着, 酸化のない, 金属光沢の表面を有していた.X線透過法により, 鋳造体内部の欠陥の様子も観察した.
  • 太田 匠, 門磨 義則, 今井 庸二
    1990 年9 巻6 号 p. 858-862
    発行日: 1990/11/25
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル フリー
    歯質親和性を有するカルボキシル基を含む過酸化物であるt-ブチルパーオキシマレイン酸(MA)を, 1, 3, 5-トリメチルチオバルビツール酸(TMTB)などのバルビツール酸誘導体および銅塩, 塩素イオンからなる常温重合型開始剤に組み合わせて, MMA系レジンの象牙質への接着を検討した.牛歯象牙質への接着では, MA無添加では4MPaの接着強さがMAを添加することにより8〜10MPaの接着強さとなった.破壊面は界面ではなく, 接着剤層の凝集破壊であった.ここで得られた接着強さは, これまでのもっともすぐれた開始剤であるTBBOを用いたMMA系レジンの場合に匹敵するものであった.
  • 堀口 敬司, 土井 豊, 金 昇孝, 若松 宣一, 足立 正徳, 井村 清一, 林 憲司, 行徳 智義
    原稿種別: 本文
    1990 年9 巻6 号 p. 863-870
    発行日: 1990/11/25
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル フリー
    β-グリセロリン酸カルシウムの弱塩基性溶液中においてハイドロキシアパタイトとコラーゲンの複合化をはかった.今回用いた再生タイプIコラーゲンは, アルカリフォスファターゼの存在下で架橋試薬(Dimethyl suberimidate)を用い, フォスビチンを架橋して使用した.フォスビチン架橋コラーゲンを2週間毎日溶液を交換しながらβ-グリセロリン酸カルシウム溶液に浸漬した結果, 複合体は実験前のコラーゲン重量に対し約2倍重量のアパタイトを含むことがわかった.走査型電子顕微鏡観察によると, コラーゲン線維上にはアパタイト特有の針状結晶がかなり高密度で析出し, 一部には点状の析出物も観察された.またX線回折とIR解析によって, コラーゲン線維上に沈着したアパタイトは結晶性と炭酸イオンを含有するという2点で骨無機質に類似したものであることが明らかとなった.
  • 岡崎 邦夫, 西村 文夫
    原稿種別: 本文
    1990 年9 巻6 号 p. 871-877
    発行日: 1990/11/25
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル フリー
    りん酸亜鉛セメントの疲労特性を求めた.ステンレスの分割金型を用いて製作した, 12mm×φ6mmの円柱状の試験片を用い, ダイアメトラル引張試験法により繰返し応力を負荷して疲労試験を行った.蒸留水中に浸漬した試片に最大応力3.5〜5.4MPa, 最小応力0.2MPa, 周波数1〜20Hz, のsin波形の繰返し部分片振引張応力を負荷する方法によって疲労試験を行った.りん酸亜鉛セメントに繰返し応力を負荷すると疲労による破壊が生じた.その時の最大負荷応力と破壊までの繰返し回数との関係図(S-N線図)と, 次のような関係式および疲労パラメータ(n)を求めることができた.logS+0.0775·logN=0.8931 n=12.9 りん酸亜鉛セメントの疲労特性には, 負荷周波数1Hzよりも20Hzの方が破壊までの時間が短かくなるなどの周波数依存性が認められた.
  • 平野 進, 平澤 忠
    原稿種別: 本文
    1990 年9 巻6 号 p. 878-883
    発行日: 1990/11/25
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル フリー
    フィラー含有量の異なる化学重合型ならびに光重合型コンポジットレジンを試作し, それらの吸水率, 水分の脱着率, 水分の拡散係数および脱着係数を調べた.コンポジットレジンの吸水率と水分の脱着率はフィラー含有量に従い減少し, 簡単な複合則に従うことが明らかになった.その水分の拡散係数もフィラーが吸水しないためやはり複合則に従うことが予測出来たが, 水分の脱着係数においては明確にはできなかった.水分の脱着係数は拡散係数より2倍以上も大きいことが明らかにされた.
  • 秋元 隆宏, 門磨 義則, 今井 庸二
    原稿種別: 本文
    1990 年9 巻6 号 p. 884-887
    発行日: 1990/11/25
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル フリー
    象牙質に対する4-METAを含むMMA/TBBO系レジンの接着メカニズムを調べるためのモデル実験として, 塩化第二鉄(FC)を含むクエン酸(CA)水溶液で処理した脱灰象牙質シート存在下に4-META-MMA/TBBOレジンの重合を検討した.レジンの硬化時間は, 4-METAを添加することによりやや短くなった.生成するPMMAの分子量は4-METAを添加することにより大きくなり, 脱灰象牙質シートの内側で重合したPMMAはアセトンに不溶で, 架橋を起こしていた.スーパーボンドC&B用のモノマーでは, 脱灰象牙質の外側で重合したPMMAまでも架橋を起こしていた.これらの結果より, 4-METAは鉄イオン存在下でMMAのTBBOによる硬化を促進し, さらに生成するMMAのポリマーの分子量を増加させる効果のあることが明かとなり, この様な複合効果がスーパーボンドの強い接着力の源であると推測される.
  • 渡辺 功, 二階堂 徹, 中林 宣男
    原稿種別: 本文
    1990 年9 巻6 号 p. 888-893
    発行日: 1990/11/25
    公開日: 2018/04/05
    ジャーナル フリー
    研削象牙質と光重合型コンポジットレジンの接着強さに与える光重合型ボンディング剤中の各種機能性モノマーの効果を比較検討した.機能性モノマーはMDP, Phosmer-M, 4-METを用いPhenyl-Pを使用したものと比較した.光重合触媒はNPGを還元剤, CQを光増感剤とし, ベースモノマーとしてTEGDMAを用いた.その結果Phenyl-Pより効果のあるものはなかった.MDPは重合が不完全である可能性があり, 接着強さはあまり上がらなかった.Phosmer-Mはスメアー層には浸透できるが, 強固な樹脂含浸層を形成することはできなかった.4-METはスメアー層に浸透することができず, 研削象牙質への接着には有効ではなかった.
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