本報文は, 濃縮されて組織化したスラッジに電界を加えた場合の脱水は, おもに電気滲透によって行なわれるとの考えにもとづき, 重力沈降による圧縮脱水は, おもに電気滲透によって行なわれるとの考えにもとづき, 重力沈降による圧縮脱水が完了したときのスラッジを用い, これに電界を加えた場合の脱水過程について解析し, さらに実験的に検討したものである。空間率が時間的に変化する場合の電気滲透脱水の基礎式をSmoluchowskiの式から導き, これをもとにして電気滲透による脱水が支配的に行なわれる区間の沈降曲線を求めた.また, スラッジ層の電気滲透圧式をSmoluchowskiの式とKozeny-Carmanの式から解析的に求めた. これらの式を実験的に検討した繕梁, ほ飯妥当性を認めた電界を加えたスラッジの最大濃度は, スラリ特性および電界強度によって異なるが, クレーの場合はおよそ60 [wt%], 炭酸カルシウムの場合はおよそ80 [wt%] であった。
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