静止充填層 (ガス, 平行平板系) 内の伝熱において, 層内温度分布に対する輻射の影響を検討するため, 層内温度分布を (i) 既往の有効熱伝導度を用いた場合,(ii) 新たに輻射に壁の影響を考慮した場合について, それぞれ数値的に解析し, 両者の結果をカオリン球 (
Dp=10mm, 15mm) を用いた実験結果 (加熱壁温60~590℃) と対応させて比較検討した。その結果, 本実験範囲では, 伝熱量に関しては (i) の解析結果と (ii) の解析結果との間にはほとんど差異が認められなかったが, 層内温度分布に関しては (ii) の本モデルによる解析結果が実験結果とかなり良好な傾向的一致を示し, 本モデルによる解析がより妥当であることがわかった。また上壁温度の上昇とともに, とくに上壁近傍において温度分布の形が勾配が大きくなる方向へ彎曲することが認められた。
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