2成分系高分子混合溶融体の流動特性について実験的に研究した結果,
1) 混合試料のせん断応力とせん断速度との関係を, 各単一成分のせん断応力とせん断速度との関係, および混合率, 混合率補正係数の相関関係として, つぎのように表わし得ることを見い出した。
ln{τ
1・2(γ
a)}=φ(
c,γ
a)
cln{τ
1(γ
a)}
+[1-φ(
c,γ
a)
c]ln{τ
2(γ
a)}
ここで, τはせん断応力, γはせん断速度, φは混合率補正係数,
cは混合率であり, 添字の1・2は混合試料, 1は第1の単一成分, 2は第2の単一成分である。
2)混合率補正係数φは,
cとγの関数であって, つぎのように表わされることがわかった。φ(
c. γa)=λ(
c)1nγa+ξ(
c)
ここで, λおよびξは
cの関数である。この式を用いれば, 低せん断速度領域での実測を行なうことによって, 高せん断速度領域での高分子混合溶融体の流動特性を推算することができる。
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