充填層内を流れる液体についての構列モデルを拡張し, 一般化されたモデルを誘導した。このモデルでは液の循環流, 逆流および速度分布が流れ方向混合特性に著しい彰響をもつとした。この仮定にもづいてこれまでに著者らが行なった実験の結果を解析した。そして, このモデルによって流れ方向混合特性が, つぎのように, よく説明されることを示した。
i) 液充填層および多管層内を流れる液については, 流速分布が液の流れ方向混合の原因となる。多管層においては, 液のベクレ数は円筒径と円筒間隔の比と関係づけられる。
ii) 濯液充填層においては, 液のベクレ数は静的ボールドアップと全ホールドアップの比によってきまる。
iii) 気液向流型および液液向流型充填層におもいては, 分散相流量の増加にともなつて, 連続相の循環流あるいは逆流量は増加する。そしてこれが速続相のベクレ数を著しく減少させる。
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