化学工学
Print ISSN : 0375-9253
37 巻, 12 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 大角 晋三
    1973 年 37 巻 12 号 p. 1205-1211,a3
    発行日: 1973/12/05
    公開日: 2010/10/07
    ジャーナル フリー
    理論的な溶融速度Vが多くの近似のもとに得られた。平板状壁面では, 無次元溶融速度Vγ=0と無次元加圧力P/μcの関係は,
    である。ただしNは粘性係数の温度依存性に関する係数である。フィン状起伏のある壁面に対しては, 補正係数 [V/Vγ=0] が得られた。
    プラスチックの溶融紡糸法に適用したところ, 1) 加圧力の影響と粘性係数の影響は小, 2) 壁温の影響は大, 3) 排出溝間隔の影響と粘性係数の温度依存性の影響は中, 4) 壁面運動速度の影響は無い, 5) 融液の膜厚は0.1mm程度であり, 多くの紡糸機で差異が小さい, 6) Vと壁面金属の熱伝導率を与えれば最適の壁面起伏形状を決定できる, 7) 例: Al製の “I. C. I. 型加圧溶融格子” の最適形状は, 高さが底辺の2倍の2等辺3角形に近いものである。しかし形状が最適でも平板状壁面のVγ=0のわずか1.6倍のVしか得られない。
  • 広い蒸気濃度範囲の凝縮速度式について
    宗像 健, 平井 伸幸, 横山 勝夫
    1973 年 37 巻 12 号 p. 1212-1217,a3
    発行日: 1973/12/05
    公開日: 2010/10/07
    ジャーナル フリー
    蒸気と気体の混合物の低圧における円管内冷却凝縮速度を数値的に解析し, また実測値を得た。ガスの流れが層流の場合について, 二つの凝縮速度式を提出した。一つは, 蒸気濃度が高い場合に適用できる式で, 基本的な輸送方程式を簡略化して解析したBaaselの方法を用い, 数値計算の結果を数式化したものである。もう一つは, 蒸気濃度が低い場合で, Hausenの平均俵熱係数の式を物質移動に適用して導いたものである。
    三つの系, エタノール-空気, η-プロベノール-空気中n-ブタノール制空気について, 広い蒸気濃度範囲で得られた実験結果は, これら二つの式とよく一致している。
  • 八嶋 三郎, 神田 良照, 佐々木 享, 飯島 正義, 斎藤 文良
    1973 年 37 巻 12 号 p. 1218-1226,a3
    発行日: 1973/12/05
    公開日: 2010/10/07
    ジャーナル フリー
    ガラス質試料と天然産試料8種類を用いて力学的性質を調べたととろ, 1) 圧縮強度, ヤング率は荷重速度と共に増大レ, ポアソン比は減少する。また高速荷重下における球圧壊試験により, 2) 球圧壊強度, 増加比表面積も荷重速度と共に増大するが, 破砕表面エネルギーは荷重速度の増大に伴い減少してその値は104ergs/cm2のオーダ-であり, 3) 球形試験片の破砕産物の粒度分布はG-M-H分布関数によって表しうることがわかった。
  • 田中 信寿, 牧野 和孝, 井伊谷 鋼一
    1973 年 37 巻 12 号 p. 1226-1234,a3
    発行日: 1973/12/05
    公開日: 2010/10/07
    ジャーナル フリー
    エアフィルタの年間経費式をファンの固定費と動力費, エアフィルタの固定費, およびろ材費から構成した。特に自動交換形で部分交換運転によるろ材寿命の増加を考慮してろ材費を求めた。2~3の典型的なろ材を想定して, それぞれの場合について年間経費を最小にする最適ろ過風速, および最適運転圧損 (パネル形では最終圧損, 自動交換形では標準運転圧損) を毬々の処理風量と粉塵濃度に対して求めた。なお2~3のメーカーやユーザーに間い合わせ, 現在の実用的な定数値を計算に使用した。さらに近似精度のよい最適解を解析的に求めた。それを使って各パラメータの最適解に対する影響を論じた。その結果, 最適操作条件は処理ガス風量には余り影響を受けないが, 粉塵濃度に大きく影響されること, さらに, ろ材の圧損特性によって著しく影響されることなどがわかった。自動交換形での部分交換運転の経済的効果は, たかだか2割程度の年間経費の低減であることがわかった。
  • 城塚 正, 荒川 秀夫
    1973 年 37 巻 12 号 p. 1234-1241,a3
    発行日: 1973/12/05
    公開日: 2010/10/07
    ジャーナル フリー
    多段向流接触装置の動特性予知の一つとして, 流量変動に対する濃度応答の平衡到達時間の推定について, 近似モデルから導出した計算値とガス吸収塔による実験とを比較検討した。近似モデルは, 流動の影響を近似伝逮関数で表し, 下段より2、3段を選び, その平衡到達時間を塔の平衡到達時間とするもので, 気液平衡定数m≫1の場台に一段のガス吸収塔に適用できる。
    N段のガス吸収塔では, 1段当たりの流動の時定数Tおよび物質移動に関する時定数T3とすれば, 両相流量変化に対する出口液濃度応答の平衡到達時間は, NT+T3で与えられる。5段の塔を用いた吸収塔の実験を行い, ±20%程度で推算値と一致した。
  • 矢野 武夫, 荒谷 敏朗, 木下 登, 河上 尚義
    1973 年 37 巻 12 号 p. 1241-1247,a3
    発行日: 1973/12/05
    公開日: 2010/10/07
    ジャーナル フリー
    矩形波状に, 液が交互に供給される形式の抽出塔を中単純化数学モデルによりシミュレートした。実測応答と数学モデルの計算応答とを比較することにより, モデルの単純化の際に使用した仮定につき検討を加えた。流量を一定とし, 軽液および重液両相の種々の初濃度に対して中比較的大きな濃度入力を加えた場合につぎ, ステップ応答曲線を記録した。実験に使用した3成分系は, その分配係数が, 平衡濃度に大きく依存するトルエン制酢酸-水系であった。連続相側の平均滞留時間 (ホールド・アップ/体積流量) が, 分散相側の平均滞留時間に比へ25倍以上であれば, 分散相に対して, 擬定常を仮定したモデルが, 塔の動的シミュレーションに対して充分使用できることを確かめた。この仮定により, 塔を果中定数系を連結したものとして取り扱うことができた。矩形波状の流量を平均化するとい5仮定も, 著者らの実験条件内では成立することを確かめた。分配平衡が大きな非線型性を示す場合にも, 分配係数の関数とした総括物質移動容量係数を使用した非線型数学モデルにより, 測定誤差以内で, 塔の動特性を記述できた。
  • 1973 年 37 巻 12 号 p. 1247-1257,a1
    発行日: 1973/12/05
    公開日: 2010/10/07
    ジャーナル フリー
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