レンガ製造における粘土と炭素の発熱および吸熱反応を例にとりこのような場合に適用できると思われる比鮫的一般的な基礎激分方程式を電子計算機によって数値的に計算した。数値計算に際しては, まず炭素の燃焼反応のごとく発熱, 反応気体消失型反応における計算精度, 安定性を高めるために, 0次的に諸物性値を一定とおき, 位置きざみ内での温度分布の近似精度を上げ, 若干の繰り返し計算を行い, また積分をCrank-Nicholson法によりて行なうなどの工夫をし, 比較的短い計算時間で安定な解をうることができた。さらに計算結果と実験結果とを比較検討した結果, 両者に0次的に見るかぎりほぼ良好な一致が見られ。これによって工業窯炉における発熱および吸熱反応に関する反応工学的基礎資料をうることができるように思われた。
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