液体は剛体子 (分子) の濃厚分散系であるとの仮定から出発して, 液体の熱伝導率と密度の関係式を導いた。22種の液体について, 276点の推奨値, 実測値を用いて検討した結果, 0.45≦Tr≦0.9の温度範囲において, 実測値との偏差は最大4.0%(但しアンモニアは6.0%), 平均0.8%で推算できることを確かめた。熱伝導率の式は二つのパラメータを含み, 次式で表わされる。
Tr1/2/
K=α
1 (1/ρ
r-
brk3)(1)
ここに, α
1=1/
K1ρ
cTc1/2,
bTK3=ρ
c/ρ
0kであり, それぞれ温度および圧力に関係なく, 同一物質では一定の値を与える。なお,
bTK3の値は物質の種類に関係なく, 0.76 (ρ
c/ρ
m) に近い値となる。これを用いれば精度はやや下るが, 一係数式としての表式が可能である。また, 熱伝導率の温度依存性についても考察した
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