液液系において, 高流速域における単一孔からの滴生成の実験的研究を行なった。実験では, 水を連続相として用い, 分散相には四塩化炭素, ニトロベンゼン, テトラリン, フルフラールの4種の有機液体を用いた。また, ノズルには孔径
doが0.099~0.262cmの5種類のものを用いた。滴径が極小でしかも均一になるときのノズル流速を
VoM,
Vo=
VoMにおける滴径を
dpMとするとき, 滴径を
dpM, ノズル流速を
VoMで無次元化したところ, 無次元化された滴生成曲線は,
Vo>
VoMにおいてもボンド数 (=
do2gΔρ/σ) をパラメーターとして整理できることがわかった。また,
Vo/
VoM>2では, 滴径分布はMugeleの提案した“最大粒径を考慮した対数確率分布式”でよく表現できることがわかり, 式中の3個のパラメーターの決定法が提案された。
ここで提出された無次元滴生成曲線は, 前報の
Vo≦
VoMにおける無次元線図とあわせて用いることにより, 広い流速範囲にわたる液滴径を簡単に推定するのに有効であることが確かめられた。
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